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■第1325話 日中交流、歴史は繰り返す?(1/3)

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 今回は以下のメールマガジンに掲載された内容の転載です。

  メイル・マガジン「頂門の一針」3615号 2015(平成27)年4月10日(金)

 作者の勤務の都合により、予告無しで配信を休む場合があります。

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日中交流、歴史は繰り返す?
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        平井 修一


 わが家は真言宗豊山派だが、真言宗系の組織に「密門会」というのがある。

 同会サイトによれば――

<お釈迦様によってインドに開かれた仏教は、原始仏教から出家中心の小乗仏教を経て、多くの大衆を救う大乗仏教に発展し、最終的に密教に至って完成されました。

 この最後の信仰運動である密教は、インド、西域、中国を経て、弘法大師空海によって日本にもたらされ、集大成され、正純密教真言宗として結実しました。

 密門会は、在家の立場で正しい仏教を学び、正純密教を実践していく会です。

 基本的には、仏法僧に帰依し、懺悔滅罪の心を忘れず、十善戒を守り、本尊大日如来の慈悲(加持の力)を信じ真言を念誦することによって、出家在家共に平等に救われていく教えです>


 そのサイトに織田隆深氏の論考「『遣日使』と空海の青年期」(平成17年10月)があった。一部を転載する。


<一昨年は、空海弘法大師が入唐して1200年の節目の年だった。

 無名の空海が、歴史に登場したのは、遣唐船に乗るため得度受戒したときである。

 今回、この時代の国際背景を知る上で大変貴重な論文に出会ったので紹介すると共に、空海の入唐に先立って、唐や新羅(朝鮮)、渤海(満洲あたり)と日本との間に予想以上に頻繁な交流があった事実をお知らせしたい。

 出家した二十歳から遣唐船に乗るまでの10年間が、空海の歴史を知る上で、空白の時期である。

 その間、修行はなされたが、入唐してすぐさま漢語を話され、現地人に引けを取ることなく、世界のあらゆる文化、宗教、学問、民族が行き交う都にて、精力的にさまざまな知識を吸収出来たのは、この空白の10年間に密教の基礎や漢語を学んだからである。

 青年空海は、多くの文化人らと対等に交際し、詩を贈ったり、書を交換したりしている。

 その文章力は 漂着した赤岸鎮で地方長官を驚かせたほどだった。


 (師の)恵果阿闍梨が遷化された時、東方の島国から来たこの無名の青年僧が、遺弟代表で追悼文を撰して霊前で読んだ。

 このことに誰も異議を唱えるものはいなかったという。

 空海であれば当然のことと周囲のものたちが納得したからであろう。

 これらは、文章は勿論のこと会話も自由に出来なければ不可能な事である。


 では一体空海は、どこで漢語を学んだのか(平井:小生も不思議に思っていた)。

 古来、空海伝をみると漢語を学んだと言う明確な記録はない。

 渡来人から学んだとか、空海は若い時すでに唐に渡り、現地で学んできたとか種々の説があるが、みな憶測でしかなかった。


 しかし、最近このことを裏付ける研究論文が発表された。

 田中英道(東北大学教授)著「遣日使の方が多かった9~17世紀の日本と東アジア」(季刊「日本文化」平成17年夏号・拓殖大学日本文化研究所・発売元展転社)

 この論文を読んで、教えられることが多かった。

 われわれが教科書で教わったのは、飛鳥時代から平安時代にかけて遣隋使、遣唐使が送られたが、その目的は日本が隋や唐から先進文化を取り入れるためであり、607年の遣隋使から894年の最後の遣唐使まで13回 (17回の内4回失敗)にかけて、命がけで唐に渡ったのは、ひとえに日本が進んだ中国の文化、文物を学び先進国に追いつこうという理由からであると。


これに対し田中氏は、

「これは日本の歴史において、常に外国から学び、模倣することから日本文化が形成されている、という歴史家、評論家の固定観念が、日本の世界における文明的な位置づけを怠らせ、その意義の検討を遅らせてきたのである。

 遣唐使という言葉はあるが、遣日使という言葉がないこともその証拠である」

 と述べ、日本側の史書を見るだけでも遣唐使の何倍もの遣日使が来ている事実を見逃してきたと指摘された。


(次回へ続く)


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■ 歴史好きの素人が語る歴史(第1325話)(2015年04月15日号)

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