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■第1303話 中国にウォシュレット?(後編)

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 今回は以下のメールマガジンに掲載された内容の転載です。

  メイル・マガジン「頂門の一針」3550号 2015(平成27)年1月17日(土)

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(前編から続く)


 TOTOは独自に研究開発を進め、清潔好きな土壌を持つ日本での普及が見込めることなどから、1980年に2機種の設定によって発売を開始した。


 特に、肛門位置などの数値データは存在していなかったので、社員などの協力を得てデータを収集し、噴出位置を設計するという工夫をこらした。


 温水貯蔵式でおしり洗浄のほか、乾燥と「ウォームレット」の機能である暖房便座機能を持つ「Gシリーズ」(Gはゴージャスの意)と、水を瞬間式で温水にし、おしり洗浄と暖房便座機能に絞った「Sシリーズ」(Sはスタンダードの意)の2種類がある。


 以後現在まで基本モデルはこの2種類で、これにコンパクトシリーズが1993年以降追加されるようになった。

 また、便器の大きさによって、レギュラー(標準)サイズとエロンゲート(大型)が用意されている。


 1982年には、当時話題のタレント・戸川純を起用したCMで、コピーライター仲畑貴志による「おしりだって洗ってほしい」のキャッチコピー(第2弾コピーは「人の、おしりを洗いたい」)、その独特のCM中の歌によって一気に知名度を高めた。


 CMについては、初回の放映時間がゴールデンタイムであったことより、視聴者から「今は食事の時間だ。飯を食っている時に便所の宣伝とは何だ!」などとクレームが入り、おしりという言葉を使用したことなどについても批判されたが、それを乗り越えるだけのインパクトがあった。


 以後、すべてのラインナップで着座センサーを導入した(それまでは着座していなくても温水が噴出した)。

 ふたの自動開閉や便器洗浄、さらには消臭、脱臭、芳香の機能の搭載にも成功した。


 ウォシュレットを装備した一体形便器(商品名「ネオレスト」「Zシリーズ」など)の登場、また住宅用に限らず公共施設やオフィス、ホテル用のラインナップも整備された。


 抗菌・防汚にも配慮がなされ、ノズル部分は肛門から跳ね返ってきた温水が周囲に掛からないような角度(43度、ビデは53度)に設定されており、格納時やおしり洗浄前にノズルを温水で洗浄する機能も付属している。


 また、おしり洗浄とビデ洗浄では吐水する配管も変えられている。

 他にも、省エネルギーにも配慮して節電機能を設けたほか、操作部も一部機種では壁付けの別体リモコンの採用で使いやすくするなどの改良が加えられている。


 また2005年10月には音楽のMP3再生機能が備わったウォシュレットが発売されるなど、多機能化が進んでいる。

 このようなトイレの多機能化は日本独特のものであり、世界的にはこのような便座はまだ普及しているとはいえない。


 歌手のマドンナが2005年に来日した時、彼女は「日本の暖かい便座が懐かしかった」とコメントしている。


 しかし、マドンナの発言から類推するところ、アメリカでの急速な普及は想像できない。

 ヨーロッパ各国でも同様ではないか。

 日本人は、極端と言われるほどに清潔好きなのだ。


 1998年には累計販売台数1000万台を突破したが、この頃から多くの便器で装備するようになり、以後7年で倍の2000万台に達した。

 他社製品も含めれば、普及率は6割程度まで伸び、新規に建設されるオフィスビルでも標準的に取り付けられるようになっている。


(完結)


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■ 歴史好きの素人が語る歴史(第1303話)(2015年01月28日号)

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・ 作者は、中澤勇二(台湾名 陳澤民)です。

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