加速するアメリカ病
 
 ラスベガスとは・・

 12月8日から14日まで、妻のビジネス関係の招待で、昨年の地中海クルージングの旅に引き続き、夫婦でラスベガスに行ってきました。

私は常々、「女性の自立は経済から」、「男性の自立は自炊から」と言っていますが、退官5年目に入り、ますます妻におんぶに抱っこ状態に陥っていないか、反省しつつも、アメリカ病の「核心」を垣間見たようで、いい旅となりました。

 来年はハワイとのことで、改めて妻に感謝したいと思います。
 
 ラスベガスは1820年代、ソルトレイクシティからカルフォルニアを目指すモルモン教徒によって発見されました。

ネバダ砂漠の中にあって、この付近は窪んだ地形となっており、オアシスとなっていました。
「ベガ」とはスペイン語で「肥沃な草原」を意味する女性名詞で、女性定冠詞をつけさらに複数形にして「ラスベガス」となりました。

まさに、本来の自然の豊かさの意味から、今では人工物の象徴であるお金の湧く都になっています。

 「24時間眠らない街」として有名なラスベガスも、150年前はただの広大な砂漠地帯でしかなかったのです。

1840年代末に現在のカリフォルニア州で金が発見され、ゴールドラッシュが起こると、カリフォルニアに向かう砂漠の中の貴重な中継地点として定住する者が現れました。

そして、1905年、ユニオン・パシフィック鉄道の開通に伴って、水の便の良いラスベガスが蒸気機関車の給水地となり、現在のダウンタウンに駅が造られました。

ラスベガス市はこの時に産声を上げたのです。

その翌年、ラスベガスの歴史上初の宿泊施設とカジノを組み合わせたネバダホテルが誕生します。
そして、転機となったのが、1931年のネバダ州でのギャンブル合法化。

さらに、ネバダ州・カリフォルニア州・アリゾナ州に大切な水源を供給するフーバーダムの建設がラスベガスに隣接するボールダー市で始まりました。

ボールダー市では政府の目が厳しいため、ギャンブルができなかったのです。
そのため建設労働者たちが休日を利用してラスベガスに遊びに来るようになりました。

ダム完成後は、生活に必須である水道・電気が供給可能になったため、人口が増えていく足がかりとなりました。

 そして、カジノとショーを備えた巨大ホテルが莫大な収益を上げることがわかると、1980年代の末ごろから巨大テーマホテルブームが起こり、現在に至っています。

ちなみに客室数ベースで世界の12大ホテルのうち11軒がラスベガスに存在します。
カジノの建設は、客室数200室以上のホテルの付帯施設としてしか認可されません。

この為、ラスベガスは必然的に投資目的のホテルラッシュとなってきたわけです。
今では人口も約50万人となっています。

 シルクドソレイユホテルのショー・KA(カー)を観ましたが、規模が大きく、すごい舞台装置と、ハラハラドキドキな演目に確かに魅了されました。

同じフロアのカジノは常に満席の状態です。
街を歩けば、世界のブランド商品が格安で購入できます。

男性はカジノ、女性はショッピング、二人でショーを見て食事。
滞在間に、有り金すべて置いてくるに違いありません。

 さらに、郊外では新たなホテルの建設も行われていました。

 要するに、世界の「集金センター」アメリカの、さらにその象徴的存在がラスベガスと言えます。

 現代の資本主義の続く限り、世界のお金の集金装置、それがラスベガスと感じました。
お蔭で、ラスベガスの住民には税金はありません。それ故大企業も集まります。

集められたお金は、最終的には、出資者である世界金融支配体制の元に行くでしょう。
勿論、そのおこぼれで街も潤います。

 但し、カジノ等は、株投資同様に「労働なき富」に過ぎません。
一切の実質的付加価値を生み出していないことに目覚める必要があります。

 その一方で、現在のアメリカには、日々の食事もままならず、週末の教会等のボランティア炊き出しを利用する人が、なんと5000万人になりました。

その為の食券さえ配られる状況です。
勿論、高額な保険を払えない彼らは病気になっても医療機関で治療を受けることはできません。

要は、一部のお金持ちと大多数の貧困者の極端な二極化現象が今アメリカでは急進しています。

 
 グランドキャニオンにて・・
 
 滞在の一日を使って、グランドキャニオンのスカイウォークに行きました。
グランドキャニオンの崖の端から約21メートルの、床が透明な強化ガラスで作ったU字型の橋をつくり、深さ1200mの谷底の上をスリリングに空中散歩を味わえるようにしています。
 
 妻は、透明の板の上は一歩もあるけませんでした^^
 因みに、歩行料金は30ドル(約3600円)です。

 実は、グランドキャニオン地区には、500種類以上いるインディアン達の何種類かの種族の居留地が広がっています。

居留地は、本来のアメリカ大陸の住民であったインディアンが白人達によって強制移住された地域を言います。

この中では、米国の法律ではなく、各種族の法律が適用されます。
米国の中の「植民地」と言われるゆえんです。

スカイウォーク施設は、その中のウォラパイ族の居留地にあります。
ウォラパイ族は50パーセントに達する高い失業率や貧困に直面しており、またグランドキャニオン奥地は交通の便が悪く、貴重な収入源の一つであるはずの観光産業でも収益が伸び悩んでいました。

そのためスカイウォークの名所化により、観光客の誘致につながると期待されているわけです。

インディアンと言えば、平原でのバッファローとの共生が有名です。
そこで白人たちはこのバッファローを殲滅し、インディアンが白人に指定された不毛の砂漠地帯の居留地に住まざるを得ないようにしたわけです。

そこでは生きてゆくための収入源が「観光」しかないのです。
また、インディアン居留地で特別にカジノが許される場所もあります。

他に「財源」がないからです。
スカイウォークのある居留地もカジノが許されていました。

「インディアンカジノ」と看板が出ていましたが、白人たちがインディアンの糧であるバッファローを殺した罪亡ぼしとして州政府が認めているものであり、それ故別名「現代のバッファロー」と言われています。

現代アメリカの矛盾の象徴とも言えるでしょう。

スカイウォークやカジノの収入はすべて種族に入ります。
個人の投資家にはいるアメリカ的ラスベガスと対照的です。

インディアン達は、その収益をすべて公共施設事業に使います。
例えば学校とか、奨学金制度です。

優秀なインディアンの若者がこの制度のお蔭で、大学等の高等教育を受けることができます。
ただし、大学を卒業して白人社会に残るものは、奨学金を返済しなければなりません。

その為、ほとんどの若者が居留地に帰り、学校の教師等になります。
その為、ネバダ州でもインディアン居留地の学校は、全米でもトップクラスの優秀な学校に変貌しました。

一方、全世界で一番富を集めるラスベガスの学校は、全米でも最低レベルです。
優秀な若者が、お金儲けのできる企業等に就職し、先生はその職に就けなかったものがなるからです。

いずれにせよ、人工的に作られたカジノの街・ラスベガスと、やはり人工的に荒野に作られたインディアン居留地。

いずれも、自然との共生の結果として生まれるモノ作りからの収益でなく、労働なき富の象徴であるカジノからの収益でしか生きられない地域であり国家。

やがて滅びるのは陽の目を見るよりもあきらかです。
まさに、アメリカ病が蔓延していくことでしょう。


 衆院選から・・

 一方、今回の衆議院選挙も、予期の通り自公民の圧勝で終わりました。

 創価学会等の組織票で固め、争点を無くし、御用メディアで選挙に行くことの無意味さを無意識に醸成して投票率を下げれば、一人区となった現行選挙制度では、政権与党の自民・公明が圧勝するのは目に見えています。

これは、選挙するまえからわかりきっていたことで、今更700億円の血税を投じて選挙する必要もありませんでした。

戦後から今に続く日本の中で、本当の争点は、対米「独立派」か隷属「植民地派」かしかありません。
残念ながら、現在の政治家には、国民の幸せと健康を実現する真の独立派がいません。

独立派が育つには、ドイツのようにグリーンコマーシュ、賢い消費者として、その土壌である一人一人の国民意識が向上するほかありません。

このままでは、日本人も大多数の米国人同様にその後を追いDNAが損傷され、ホピ族の長(おさ)のいう「滅びの道」の坂道を一気に転げ落ちるでしょう。

そうならないためにも、豊かな列島の自然と共生したモノづくりという真の富を生み出す本来の日本を取り戻さなければなりません。

それには、一人一人の目覚めしかありません。

 「和も持って貴し」、「ヤマトごころ」が今求められているのです。

  草の根運動で真実を知り、目覚めの輪を広げましょう。
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