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┃日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信 ┃ http://www.realist.jp
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├ 2014年12月11日 アメリカ大統領のアドバイザーが見る中国(南シナ海中国海洋覇権の野望)
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▼最強のリアリズム理論家、ミアシャイマー教授来日記念特番!
 ミアシャイマー教授に聞いた“あの話”

【無料動画】:おくやまさん自ら、特番内容について語る
http://www.nicovideo.jp/watch/1418107925

オフェンシブ・リアリズムの世界的権威、シカゴ大学ミアシャイマー教授が遂に来日!

各地で講演を行い、そして・・・官邸に・・・
ほぼ全ての日程帯同する奥山真司が、ミアシャイマー教授から直接聞いた“あの”話を・・・

果たして日本にも「リアリズム」は根付くのか?
この特番を観て、共に考えましょう。お見逃しなく!

|スタンダードジャーナル特番|
http://live.nicovideo.jp/gate/lv202259729
2014/12/16(火)22:00~ 生放送
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「アメ通」管理人です。

皆様にもお馴染みのメルマガ、「ロシア政経ジャーナル」の北野様が、おくやまさんが翻訳を担当したあの本、

ロバート・カプラン氏の「南シナ海中国海洋覇権の野望」

をご紹介下さいました。

以下にご紹介致しますので、ぜひお読みなって下さい。

(転載はじめ)

RPE Journal==========================================
ロシア政治経済ジャーナル No.1134            2014/12/11
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アメリカ大統領のアドバイザーは、中国と南シナ海の未来について、どう見ているのでしょうか?

全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。

先日、「再臨の諸葛孔明」「日本一、世界有数の地政学者」
奥山真司先生から、非常に興味深い本をプレゼントしていただきました。

●「南シナ海 中国海洋覇権の野望」
ロバート・D・カプラン著、奥山真司訳
(詳細は→ http://hec.su/hxN )

名前から面白そうですね!

▼カプランさんとは?

まず著者のカプランさんについて、知っておきましょう。
本の終わりにある奥山先生の解説をもとに。

カプランさんは1952年、ニューヨークのユダヤ系の家に生まれました。
1973年、コネチカット大学卒業。
1988年、初めての本「降伏か飢え死にか」を発表。
(エチオピアに関する本。)
三冊目「バルカンの亡霊たち」でブレイク。


理由は、クリントン大統領(当時)が、「ユーゴスラビア解体」について勉強するために、この本を「教科書にしていた」ことが知られたからでした。

こうして、影響力を増したカプランさんは、次第にアメリカ軍や政府のアドバイザー、コンサルタントの仕事もするようになります。
近年では、米大統領や国防総省にも、アドバイスするようになりました。

現在の肩書きは、

・世界的インテリジェンス企業、米ストラトフォーのチーフ地政学アナリスト

・シンクタンク「親米国安全保障センター」上級研究員

要するに、アメリカ政権に非常に近く、大統領や政府に「強い影響力をもつ人物」ということですね。

この本

●「南シナ海 中国海洋覇権の野望」
ロバート・D・カプラン著、奥山真司訳
(詳細は→ http://hec.su/hxN )

については?

<その質の高さもあってか、本書は米国の政府関係者の間でもやはり話題を呼んでおり、最近になってから本書を読んだ現在の米軍の制服組のトップであるマーティン・デンプシー統合参謀本部議長が、

「彼の他の本と同様によく書かれており、知的刺激に溢れている。
カプランはインド・太平洋地域における非常に重要な問題を提起している。
最終章で、彼はイスラム教の政治的な面がグローバリズムに融合したものが、これからの二○年間、南シナ海における最も不安定な要因になる可能性を示唆している。
本書は世界におけるこのきわめて重要な地域をよりよく理解しようと驚異を持つ、いかなる人々にとっても読む価値のある本だ」と絶賛しているほどだ。>(271p)

だそうです。

いったい何が書いてあるのでしょうか?
もちろんメルマガでは、細かく触れることはできませんが。
私が気になった部分を取り上げておきます。

▼カプランさんの「ゆるい」中国観

私がまず感じたのは、「カプランさんは、中国に対し案外見方が『ゆるいな』」ということです。

いくつか引用してみましょう。

<現代において太平洋の台頭的な軍事勢力となった中国は、明治維新後の大日本帝国ほど侵略的ではないことは明白だ。
中国の軍隊(とくに海軍)は確かに拡大しているが、日本のようなファシズムはこの「中つ国」に登場する見込みはない。>
(23p)

<中国の共産党政権は、資本主義経済をもったゆるいかたちの独裁主義体制であり、統治のための特徴的なイデオロギーは持っていない。>(34p)

<中国のリーダーたちは有能なエンジニアや地域のトップとしての役割を果たしつつ、よりバランスのとれた経済体制を目指しており、しかも彼らは一定の年齢になると、強制的に退職を迫られることになっている。>(34p)

<彼らは退廃的ではなく、クーデターによって政権を追われるアラブ世界の硬直化したリーダーたちとは違うのだ。>(35p)

どうですか、これ?

私が引用した部分だけでも、「ずいぶん中国愛に満ちているな」と感じませんか?
少なくとも「敵対心」とか「イデオロギー上の敵」とは見ていないことがわかりますね。

▼南シナ海のパワーバランスは変わる

カプランさんは、尖閣問題で日中がもめている東シナ海ではなく、南シナ海が、「軍事面での最前線となる」としています。
で、この地域のパワーバランスはどうなっていくのでしょうか?

<現在、南シナ海を支配しているのは米海軍だ。
だがこの状況は変わるだろう。
たとえば米海軍の艦船の規模は、レーガン政権時代の約600隻から、クリントン政権時代の300隻、そして現在は300隻以下になっている。>(33p)

<中国は将来のどこかの時点で、米海軍が南シナ海で享受してきた航行の自由を拒否できるようになる可能性が高い。>(同上)

<ところが米海軍はまだ中東にかなりの資源を集中させなければならないのに、数の上では相対的にはピークを越えて下り坂に入っている存在なのだ。>(同上)

ここでカプランさんは、南シナ海を例にあげながら、

・中国はますます強くなり
・アメリカはますます弱くなっていく

ことを認めています。率直ですね。

▼南シナ海の地政学

では、今後「軍事面での最前線になる」南シナ海の「地政学」とはどのようなものなのでしょうか?

<南シナ海の地政学は、ある観点から見れば、少なくともシンプルなものだ。(中略)この海域には中国という、いわゆる「老舗の大国」が唯一あるだけだ。(中略)この海域をアメリカにとってのカリブ海のようにしたいという欲望を抱いている。>(40p)

ここでカプランさんは、南シナ海の構図をシンプルに示してくれています。

南シナ海には、中国という大国が、ドカ~~ンと存在している。
他の、フィリピン、シンガポール、ベトナム、マレーシア、台湾などなどは、中国の相手にならない「小国群」にすぎない。

では、これら小国群は、今後どうやってサバイバルしていくつもりなのか?
そう、「アメリカに接近すること」で生き残りをはかるしかない。

こういう構図は、日本と中国の関係でもいえることです。

もちろん、日本はGDP世界3位、軍事費世界6位の大国ですが、アメリカ抜きで中国と対峙するより、アメリカを巻き込んで対峙するほうがいいに決まっています。
そんな意味から、「沖縄から米軍を追い出せ運動」は、自分(日本と沖縄)の首を絞める愚行といえるでしょう。

▼南シナ海におけるアメリカの役割は?

では、南シナ海の小国群から頼られる立場にあるアメリカは、どうするべきなのでしょうか?カプランさんはいいます。

<アメリカが南シナ海周辺の国々に供給しているのは、
民主制度ではなく、中国に対抗するためのパワーだ。
台湾、ベトナム、マレーシア、フィリピン、インドネシア、そしてシンガポールの「自由」を守り、彼らに米中の対抗から利益を得ることを可能にさせているのは、結局のところは米中間バランス・オブ・パワーなのだ。>(47~48p)

そして、カプランさんは、「アメリカはこれからも、南シナ海における米中間のバランス・オブ・パワーを崩さないよう関与しつづけるべきだ」と考えているのですね。

ひと安心ではあります。

この本は、まず南シナ海と中国の現状について話、その後、ベトナム、マレーシア、シンガポール、フィリピン、台湾の現状について語っています。

もちろん国内情勢もそうですが、主なテーマは、「中国との関係」「アメリカとの関係」です。

この本は、「これからどうなる?」ことを予測する以上に、
「アメリカ政権に影響力をもつカプランさんが、中国と南シナ海をどう見ているのか?」
を知るために重要です。

南シナ海の国々といえば、賃金水準の上昇が著しい反日国家中国から逃げ出して、ベトナムやインドネシアに引っ越す日本企業が多いです。

これからますます重要になっていく南シナ海諸国。
今後の世界を…

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