【AC論説】米国のアジア政策見直し



           Andy Chang 


11月4日に米国で選挙があり、オバマと民主党が大敗した。29日には台湾で大型選挙があり、国民党が大敗した。14日には日本で選挙がある。自民党が優勢を保つことが出来ればアジア情勢は大きく変わり、米国もアジア政策を見直さなくてはならないだろう。米国の政策見直しより日本がもっと強い国になることを願っている。

投票前に中国は西太平洋で海軍の演習を行うなどで自衛隊のスクランブルが何度も起きた。言うまでもなくアジアの政情は全て中国の覇権強奪行為に対応することである。中国の覇権行為を抑えることが日本と米国の課題である。だから日本が自衛力を持つ事が大切なのである。

オバマは中国に宥和的態度を維持し、日本、台湾、フィリッピンなどの抗議を応援しなかったが、米国で共和党が勝利し、台湾で国民党が敗北したあと、自民党が勝利すれば米国はアジア政策見直しが必要となる。

●米国と中国の覇権闘争

半世紀以来、米国は世界の覇者だったが、中東政策の失敗で米国が衰退し、中国は二極覇権を目指してアジアの覇者を唱えるようになった。中国の度を過ぎた覇権行為はアジア諸国が受け入れない。

米国がアジアにおける影響力を維持するためにはアジア諸国との関係見直しが必要である。アジア諸国の主張をもっと尊重すること、米国の勢力範囲から中国に傾斜せぬよう腐心すべきである。

覇者となる条件は三つある。武力、政治力と経済力である。武力において、米国は朝鮮戦争では勝利したがベトナム戦争では負けた。
中国と戦争して勝てるかといえば勝ち味はない。海と空のバトルでは勝てるがそれ以上ではない。しかも米国は今でも尖閣や南シナ海における中国の覇権進出を抑えていない。

米国は韓国と日本に基地をおいているが、フィリッピンのスービック・ベイ基地を失った。台湾に海軍と空軍基地を置けば日本に対する依頼度を低める事が出来るが中国の反対を恐れて出来ない。馬英九は台湾の防衛力を極度に低下させたので戦う能力はなくなった。
それでも米国は中華民国を支持して台湾独立に反対である。米国はいまこそ台湾政策を改めるときである。

アジアで最も大切なパートナーは日本であり、最も大切な島は台湾である。米国はこれまで日本に冷淡すぎて韓国や中国を優遇し過ぎていたが、これから早急に日本をパートナーとしなければならない。
台湾政策において米国は人民の政治運動を支持して国民党独裁に反対すべきである。国民党を倒せば台湾に基地をおくことが出来る。

●覇権国でなく同盟国を作れ

これまで米国のアジア政策は諸国の防衛と経済援助で軍事政治経済の各方面で親分として振舞ってきた。だが米国のアジア政策は子分を優遇せず敵に軟弱だった。日本が自衛力を持つことに反対、憲法改正にも反対の立場を維持してきた。

中国の経済発展が進み、軍事力が増強するにつれて米国は日本の基地だけではなく日本の軍事力が必要になった。しかし米国の日本に対する高圧的態度は変わっていない。米国ばアジアで最も頼りになる日本に冷淡で、韓国や中国の反応に怯えている。このような政策を早急に改善し、日本が自衛力を持つ同盟国とするアジア政策を取るべきである。

米国が沖縄基地の半分を失ってグアムに移転すれば中国を抑えることができるのは日本の自衛隊だけである。沖縄基地は米国のアジア政策の重要課題である。沖縄の経済は日本政府と米国基地の存在に頼っている。沖縄問題を円満に解決し、日本政府と協力して沖縄住民の基地反対運動の解決に尽力すべきである。

●経済問題と中国依存

トウ小平は共産主義を棄てて独裁資本主義を導入し、中国の安い労賃を利用して30年で大きな経済発展を遂げた。アメリカは輸入大国で台湾や日本は製造大国だったから中国の安い労働力で大いに儲かった。

中国は儲けた金を軍備発展に使って覇権大国となり、諸国に迷惑をかけるようになった。更に中国の労賃が高騰したので各国は製造業をベトナムやインドネシアなどに移転するようになった。

中国投資は政府のコントロールが強く政治的圧力が強い。李登輝、陳水扁の時代は中国投資を抑えていたが、馬英九時代になると中国投資が増えて中国の政治的圧力を受けるようになり、台湾併呑も時間の問題と言われている。アメリカの危機、アジアの危機である。

●米国は間違った外交政策を正すべきだ

日本の選挙の結果がどうであっても、日本は正しい国家として自国防衛が出来る、軍事的に米国のアジア防衛を援助する同盟国になるべきである。アメリカは強い日本を奨励すべきだ。

米国一極覇権の時代は終りに近づいて中国の覇権主張を抑えることが重要課題となった。米国がアジアで影響力を維持するためには日米同盟が必要である。従来の影響力を保つためには安保条約を改定し日本を同盟国として尊重すべきである。「ノーと言える日本」の時代は終わった。これからは「ノーと言う日本」になって欲しい。

台湾問題でも大幅な政策変更が必要である。今回の選挙で国民党が壊滅的な負け方をしたのは台湾人の反中国の証拠である。米国は従来の国民党支持で現状を維持する政策を変更すべきだ。

2012年の総統選挙で米国はダグラス・パールを台湾に派遣して投票前に国民党指示を表明したため、民進党の蔡英文が落選した。明白な政治干渉で米国は台湾人の恨みを買ったのだ。

だが国民党が敗退したので再来年の選挙で米国は国民党を支持することはないと思われるが、米国が反省しないかもしれない。米国は過去において蒋介石を支持、国民党を支持、馬英九を支持したが、これらはみんな米国の間違った選択であった。

日本と台湾は米国の最重要な同盟国である。同盟国に冷淡で敵国に宥和政策を採ってきた米国、民主主義を唱えながら独裁者を支持してきた米国は間違いを正さなければならない。

台湾では既に来年の立法院議員と再来年の総統選挙に向けて活発に動き出している。国民党が敗退すれば今後の中国依存はさらに薄れるだろう。米国の台湾政策も台湾人の反中国と独立志向に注意しなければならない。





『台湾の声』http://www.emaga.com/info/3407.html