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     黄文雄の歴史から読み解くアジアの未来

       2014年12月2日号(第37号)

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☆国民党惨敗で台湾・中国の関係はどう変わるか

◎台湾統一選 与党が主要市長選で敗北
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141130/k10013593551000.html

 台湾の統一地方選挙で国民党が惨敗しました。私も予想以上の反国民党の大勝に驚いています。今更解説するまでもないとは思いますが、選挙結果について一部ニュースを引用しましょう。

「与党・国民党は中心都市の台北をはじめ、6直轄市の市長選でポストを4から1に減らすなど歴史的惨敗を喫した。一方、最大野党・民主進歩党(民進党)は、13の県・市長ポストを獲得し躍進した。」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141201-00000010-nna_kyodo-cn

 今回の選挙は九種類の地方選挙を同一日に行うため、台湾では「九合一選挙」との愛称で連日マスメディアが報道を繰り返してきました。

 日本でも、12月1日の時点でテレビ、新聞各局がひと通り選挙結果を紹介しています。しかし、中国では結果が中国にとって都合の悪いものだったせいか、じつに地味に報道されただけでした。主要メディアが選挙結果を淡々と報道するにとどまっています。

 3月に中国との両岸サービス貿易協定の締結への抗議から始まったひまわり学生運動、その後、香港で現在も進行中の反中デモ、そして今回の台湾統一地方選挙での国民党の惨敗と、中国に対する反感の波が徐々に、しかし確実に大きくなってきていることの証であると思います。

 日本のメディアでは、台北市長の当選者が無所属の柯文哲氏だったことに注目が集まっているようです。かつて、2000年に民進党が躍進した時と今回の選挙を比較して、今回は国民党対民進党という党のイデオロギーを超越した選挙だという分析もあります。

 やはり、今春のひまわり学生運動による台湾社会の変化、香港学生デモの影響などが、今回の選挙結果を左右したという見方が多く見られます。学生運動に参加した学生たちが、里長に立候補したりと、若者が実際に政治に参加しようとしています。

 彼らは党のイデオロギーに束縛されることなく、自身の価値観と情熱で行動しています。つまり無所属です。その代表的な存在が台北市長に当選した柯氏なのでしょう。

 医師である柯氏は、じつに実直に政治は素人だと自ら宣言しながら、選挙戦を戦ってきました。しかし、彼の主張には台湾政治に対する情熱と夢と誠実さがありました。これまで、腐敗した国民党政治に苦しめられてきた人々が、そんな清々しい候補者を眩しく感じたのは当然でしょう。

 そして、そうした人材が台湾政治にとって重要なポストに就くことでこれまで国民党にとって都合のいいように築き上げられてきた社会構造が、徐々に崩されていくのです。

「台湾新市長へ当選した直後、柯文哲氏は記者会見にて“6つの信じること”を発表している。

(1) 政治を信じることは良心を取り戻すこと

(2)政府を開放し、全民の参加を促し、透明性のある政治理念を信じること

(3)人は夢を持つからこそ偉大であると信じること

(4)衆人の知恵は個人の知恵を超越すると信じること」

(5)選択肢があるかぎり、プラスと進歩の方向性を堅持すべきだと信じること

(6)これらを信じることによって台北が変わることを信じること」
http://diamond.jp/articles/-/63015?page=2

 非常に清々しい主張です。これまで国民党の古ダヌキの政策ばかり耳にしてきた台湾人にとって、彼の登場はじつに新鮮だったでしょう。実際、ネット上では選挙結果を知って「スッキリした」というコメントもあったそうです。台湾人の中に澱のようにたまった不安、不満、怒りなどの感情が、国民党との決別を決意させたのです。

 馬英九政治がもたらしたマイナス要素は、大陸擦り寄り政策だけでなく、低賃金問題、食の安全問題、電気料金値上げや不動産価格上昇などの経済問題など、国内政策もじつにひどいものでした。

 今後、柯氏をはじめとする今回の当選者がどのような手腕で政治を行うかはわかりません。もしかしたら、政治的には試行錯誤で失敗もあるかもしれません。しかし、まずは結果を出せたことが重要です。

 11月22日夜、私は日本から台湾を訪れている客と、台湾各界の著名人を招き会食しました。翌23日夜、柯文哲の選挙事務所で支持者たちと、国民党が従来使っていた常套手段としての「奥の手」について討論会を開きました。特に、「買票」(票を買うこと)は台湾の選挙では当然でした。

 今回も台北市長選については、一票五千元という噂が飛び交っており、予想では柯氏が国民党候補の連勝文氏よりも20ポイントほどリードしていても、結果は票を開けてみなければ分からないと言われていました。国民党が例のごとく、どんな「奥の手」を使ってくるかわからなかったからです。

 私は選挙の前日に台湾を離れたのですが、帰りの空港へ向かうタクシーでも、運転手は柯氏が勝つのは難しいと言っていたほど読めない選挙でした。結果、柯氏が当選したのですが、それは国民党の「奥の手」が不発に終わったからだという下馬評もありました。

 私は、柯氏と日本や台湾で何度となく会いました。公の場で同壇講演したのは、去年8月のポーランドと、今年3月の高雄市の二度のみです。確かに柯氏は、「政治の素人」と言われていますが、救急病院のセンター長という立場にあり、じつに異色の人物です。

 柯氏は、死生観を持ち、時間を厳守し、相手のアドバイスによく耳を傾けメモまで取ります。この三点は日本人にとっては当然かもしれませんが、台湾人にとっては異色です。これからの柯氏の市政には、ぜひとも期待したいものです。

 馬政権の支持率はすでに10%を割っています。このまま国民党政権が続けば「台湾の歴史の終わり」ということになるかもしれません。今回の選挙における野党陣のスローガンは、「国民党不倒台湾不会好」(国民党が倒れない限り台湾はよくならない)でした。世界は変わりつつあります。その流れに乗って台湾も変わりつつあります。今回の選挙は前哨戦にすぎません。本番は2016年の総統選挙です。

 今思えば、ひまわり学生運動はやはり、台湾人の心に大きな疑問、関心、情熱、自由民主への意識、台湾人としての意識など、様々なものを生んだのです。そのひまわりの種は、風にのって海を渡り香港で萌芽し、再び台湾で花開いたのです。

 台湾経済は、すでに中国とは切っても切れない関係になっています。多くの台湾企業が中国に工場を持ち、中国との取引を行っています。台湾の最大の輸出相手国は中国です。

 そのため、今回の選挙結果が台中関係を直接左右することはないでしょう。しかし、少なくとも国内の国民党によって腐敗しきった立法院、行政、司法、警察、軍隊などを変える可能性は多いにあります。そして、国内が変われば、対外関係も変わっていくはずです。

 台湾は、2000年に民進党が政権を取ったときに、国内改革に一度失敗しています。民進党も国民も過去に学びました。そして、再び得ることができたこの勝機を前回同様失敗に終わらせないために慎重に事態を運んでいこうとしています。

 二年後の総統選だけでなく、長い目で見た台湾の変化を見据えて、当選者たちをはじめとする台湾人が一丸となって明るい未来を築いていこうとしています。

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