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■第1250話 患者自己注射物語(3/3)

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 今回は以下のメールマガジンに掲載された内容の転載です。

  メイル・マガジン「頂門の一針」3414号 2014(平成26)年9月2日(火)

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(前回から続く)


◎新聞が長野方式として報じたため、厚生省から中止命令。

 バイアル1本を処方して、注射後捨てたものを患者が拾って使用した、という言い逃れ。

 来院時に400単位を1度に注射したことにして、1~2週間は効いている形にした>。


◎1986年、研究のスタートから10年目、血糖自己測定が健保適用に    
                          (2003年9月)

 血糖自己測定を導入した糖尿病の自己管理がスタートした頃(1976年~)、今では誰もがあたりまえと思っているインスリン自己注射は、医師法に違反するという非合法のもとで行なわれていた。


 日本医事新報(1971年)の読者質問欄ではインスリン自己注射の正当性について、当時の厚生省担当官は「自己注射は全く不可であり、代わりに経口血糖降下剤の使用があるではないか」と回答している。

 これが1970年代の実態だったのである。


 このような状況に対して、当時の「日本糖尿病協会」は、インスリン発見50年を迎えて、なおインスリン自己注射が認められない現状を打破すべく10万人の署名を集めた。

 そして厚生大臣をはじめ関係各方面に、インスリン自己注射の公認と健保給付を陳情したが全く受け入れられなかった。


◎正当化されたインスリンの自己注射(1981年)

 このような状況だったため、インスリンの自己注射容認と、インスリン自己注射に関わる諸費用の健保適用までには、なお多くの人の尽力と歳月を要した。

 そして結果が出たのは1981年(昭和56年)。


 この年ようやくインスリン自己注射の正当性の認知とこれの健保適用が得られた。

 その内容は当時行なわれていた慢性疾患指導料200点に、もう200点加算するというものであった。

 これはその後の医療のあり方に大きな影響をもたらし、血糖自己測定も含め、患者を中心にした医療の実践の必要性と有用性の実証へと繋げられていった。


<血糖自己測定の健保適用(1986年)(園田死して2年後)

 インスリン自己注射の健保適用から5年後、私たちが血糖自己測定研究をスタートさせてから10年目、大方の予想を上回る速さで血糖自己測定の健保適用がなされた。

 これはインスリン自己注射指導料に加算する形で設定された。


 以後、何度かの改定を経て、保険点数には血糖自己測定に必要な簡易血糖測定機器、試験紙(センサー)、穿刺用器具、穿刺針、消毒用アルコール綿など必要な機器や備品の全ても含まれるようになっている>。


 1人の政治家の柔軟な頭脳による1秒の決断が日本の歴史を変えたといってもいい決断だった。

 この事実を厚生省は大げさに発表しなかったが、元秘書官として責任をもって報告する。(文中敬称略)


(完結)


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■ 歴史好きの素人が語る歴史(第1250話)(2014年09月12日号)

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