抗日戦争に「勝利した」?

 昭和20年(1945年)9月2日、戦艦ミズーリ号の甲板で重光葵(まもる)は降伏文書に調印しました。アメリカを初めとする連合国に日本は降伏したのです。
だから9月2日は日本の「敗戦の日」といえる屈辱の日です。しかし、その時の戦勝国である連合国の中に中華人民共和国は入っていません。中華人民共和国の成立は1949年ですから、1945年の時点ではまだ国が存在していません。中華民国(台湾)は連合国の一員に入っていますが台湾は日本の領土だったのですから、それもおかしいです。わが国が実際に戦って負けたのはアメリカだけなのに、日本が負けた途端に「俺も、俺も」という感じで便乗して「勝ち組」になる国が続出しました。

 中国はなぜか今年から9月3日を「中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利69周年の記念日」と定めたそうで、北京では盛大な記念行事が行われたそうです。「中国人民抗日戦争」=日中戦争だそうですが、日中戦争(=支那事変)で日本と戦っていたのは中国国民党軍であって中国共産党の人民解放軍ではありません。支那事変が行われていた頃、中国共産党は中国国民党にも勝てずに大陸をあちらこちらと逃げ回っていました。それなのに、いつの間に日本に勝利したことになってしまったのでしょうか?

 今年、新たに嘘の「記念日」を作ったのは、おそらく来年が第二次世界大戦の終結から70周年ということを意識してのことだと思います。来年、大々的に「日本に勝ってから70年」をアピールするための布石ではないでしょうか?
 こういうプロパガンダ(政治宣伝)に対して、本来なら日本政府が即座に反応して反論しなければなりません。反論しなければ、それが事実として国際社会に定着してしまいます。どこの国の政府でもこういうプロパガンダに対しては即座に、毅然として「それは嘘じゃないか!」と反論しています。にもかかわらず菅官房長官の言葉はあいまいで、非常に弱々しく聞こえます。NHKを初めとするマスメディアは中国の言い分をただ垂れ流すだけです。あまりの不甲斐なさにため が出ます。

 戦後、GHQが日本に報復するために行った「極東国際軍事裁判(東京裁判)」で重光葵はA級戦犯とされましたが結局「禁錮7年」に減刑されて、戦後の復興に貢献されました。重光葵が詠んだ有名な歌があります。「願わくば  御国(みくに)の末の栄えゆき  我が名さげすむ  人の多きを」という歌です。

 降伏文書に調印した、そんな自分をのちの世の日本人がさげすんでくれることを自分は願う、という意味です。重光葵の悔しさがよく伝わってきます。重光葵が今の日本を見たらなんと言うでしょうか? 政治家には重光葵の悔しさを受け継いで、中国の悪質な嘘に対しては毅然と反論してもらいたいです。