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●小誌通巻4300号を達成! 記念増大号
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成26年(2014)7月23日(水曜日)
     通巻第4300号  
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 「アメリカは世界の警察官ではない」とオバマ大統領は公言したが
  ペンタゴンにも軍事力衰弱、中国の西太平洋支配を予測する悲観論が現れた
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 戦争疲れと言える。あるいは国防予算が大幅に削減され、士気が弛緩している。
オバマ大統領は国防戦略にあまりにも無頓着で、シリア介入をためらい、ウクライナ問題では、口先介入と経済制裁で逃げ切る構え。「アメリカは世界の警察官ではない」とする発言は、真実みを日々濃厚にしてきた。

 中国に対しての口先介入は、かなり激しい。
「現状の秩序破壊は許されない」「法の支配に随うべきだ」と国務長官、国防長官が声を荒げたが、中国の国防高官たちの口から出てくるのは「アメリカ、何するものぞ」と硬直的かつ勇ましい。畏れを知らない傍若無人ぶりである。

 ペンタゴンの作戦立案関係者が、いま最も憂慮する事態とは南シナ海のことより、尖閣諸島のことである。
オバマ大統領は4月下旬の訪日時に「尖閣諸島は日米安保条約の適用範囲だ」と明言したが、だからといって「断固守る」とは言わなかった。

 米海軍太平洋艦隊の情報主任であるジェイムズ・ファネルは「中国は迅速で鋭角的攻撃を準備している」とサンディエゴの海軍会議で発言したことは小誌でも紹介したが、これは尖閣諸島への中国軍の上陸を想定したもので、離島奪回作戦を日米が訓練しているのも、こうした背景がある。
ともかく米軍が用意したシナリオが大幅に書き直されているようである。



 ▲「東方21D」という驚異的ミサイルの登場

最大の脅威を米軍は、中国の謎の新兵器「東風21D」と見ている。
 まだ写真が公表されておらず、西側が正確に確認しているわけではないが、この「東風21D」は中国第二砲兵隊(戦略ミサイル軍)が2011年頃から配備につけており、トラック発車型の移動式。1500キロを飛翔する対空母破壊ミサイルである。米海軍戦争大学のアンドリュー・エリクソン提督は、このミサイルを「フランケンウエポン」と命名した。

 東欧21Dは海洋に向けての発射実験がされていないが、ゴビ砂漠で実験に成功したとされる。

 米空母に搭載されるF35新型ジェット戦闘機は航続距離が1100キロである。空母は7万トンから10万トン、搭載機は70機から110機。乗組員は平均5000名で、空母の周囲を潜水艦、駆逐艦、フリゲート艦、輸送艦が囲む一大艦隊を編成する。F35はまだ実験段階である。

 「これまで米空母艦隊で世界の安全を見張ってきた。いつでも紛争地域に派遣され作戦を展開できたのだが、こうした空母優位思想は、東風21Dミサイルの出現によって根底的な意義を失う」(TIME、2014年7月28日号)。

 「空母を破壊もしく決定的な損傷をミサイルが与えるとすれば、米空母は中国から1500キロ離れた海域での作戦行動を余儀なくされるため、従来、安全保障を提供してきた意義が失われる。」
 「とくに西太平洋で危機が濃厚になる」

 この議論はペンタゴンの奥の間で秘密裏に行われ、封印されてきた。
 すなわち米空母は中国から1500キロ離れた海域で作戦行動をとるが、F35が1100キロの航続距離となると南シナ海、東シナ海の係争戦域には到達できないことになる。日本の尖閣諸島が有事となっても米軍は空母の支援が出来ないことになる。

 費用対効果を比較すると、中国の「東風21D」は一基が1100万ドル(11億円)。これから1227基が量産されるという。
米空母は最新鋭の「ジェラルド・フォード」が135億ドル(1兆5000億円)。

 1996年台湾危機のおり、米海軍は空母二隻を台湾海峡へ派遣した。中国はミサイル発射実験による台湾恐喝をやめた。空母を攻撃できるミサイルを中国軍は保有していなかった。

 トゥキディデスの罠とは、ペロポネソス戦争で急速に力をつけたアテネが、スパルタに立ち向かい周辺国を巻き込む大戦争となった故事から、たとえば日本へ大国の傲慢さで挑戦する中国が、この罠に嵌るとアメリカが舞き込まれるという逆転の発想、つまり悲観論につながる。

 そして「ゲームが変わった。中国は危険な挑戦を始めたが、アメリカは依然として空母優先思想に捕らわれ、従来的な軍事作戦の枠のなかでしか対応できないことは、なおさら危険である」(同TIME)
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1104回】         
―「犯罪人の数は年ごとに少なくなり、監獄でも監房が空いてくる・・・」(仁井田6)
    「中国の旅」(仁井田陞 『東洋とはなにか』東大出版会 1968年)

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 「中国では法院でも事件は少なくなり、犯罪人の数はとしごとに少なくなり、監獄でも監房が空いてくるし、弁護士の数も日本に比べてずっと少なくなっている。北京では専門の弁護士はあまりいない」と記す。

いやしくも東大教授で中国法制史の世界的権威の発言である。この一節を普通に読んだら、大部分の日本人は毛沢東率いる新中国では犯罪に比例して裁判も減少し法院(裁判所)も手持無沙汰で、獄舎では閑古鳥が鳴き、弁護士は失業している。道義国家・道徳国家に向かってまっしぐらに、そして着実に歩んでいる、と思い込んでしまうに違いない。“日本最高の知性”である東大教授の肩書を使った、中国共産党による巧妙極まりない政治宣伝工作といえるだろう。

そこで、ある数字を挙げておきたい。すでに述べておいたように、57年に毛沢東によって引き起こされた「反右派闘争」において、当時の知識分子の総数の11%に当たる55万人が右派・反革命と断罪され社会的に抹殺されている。彼らは例外なく「労働改造」を強いられ、投獄されもした。また推定で50万人ともいわれる小学校教師や農村の末端幹部が右派と見做されたが、後に「悪質分子」やら「地主」に改められ、右派分子より過酷な取り扱いを受けた。反右派闘争も後期に入ると、「右派」の外側に「内部統制使用」と認定された50万人前後の「中間右派分子」が設定された。だから仁井田訪中前後、当時の知識分子の30%ほどと推定できる150万人超が社会の片隅に追いやられ、あるいは獄舎で自らの非命や不運を恨み、共産党の非合理・理不尽さを憎悪していたはずだ。

仁井田は「法院でも事件は少なくなり」とするが、「事件は少なく」なったわけではなく、政治犯罪に限ってみるなら、その数は激増している。ただ政治犯罪を裁くのが法院ではなく、毛沢東の“鶴の一声“であり、共産党の権力ピラミッド構造における力関係であったということ。毛沢東や共産党を批判したというだけで犯罪者とされ、全国各地に設けられた労働改造所(略称は「労改」)で刑期も定まらないままに思想改造を逼られ続けた。もちろん出所の当てのない無期徒刑。実質的には監獄だ。だが労改は監獄ではなく教育矯正施設であるとの詭弁に従うなら、「監房が空いてくる」のは当然のことになる。

「弁護士の数も日本に比べてずっと少なくなっている」というが、絶対不可侵の毛沢東や共産党の力の前に、弁護士などという商売は成り立たない。「右派」の容疑者を冤罪だと弁護しようものなら、その弁護士も「右派」と断罪されるのがオチだ。自らが政治犯になることが判っていながら弁護を引き受ける“奇特な正義漢”などいるわけはなかろうに。

やはり東大教授で中国法制史の世界的権威の頭の構造は違うと呆れ返るばかりだが、「北京では専門の弁護士はあまりいない」に続く「法律はだんだんいらなくなってきているという」なる一句を目にするに至って、ぶっ魂消た。だが落ち着いて考えれば、仁井田の発言はデタラメのようだが、当時の中国の本質を言い当てていたともいえる。

それというもの、毛沢東=共産党が50年代初頭から強引に押し進めて来た都市と農村の社会主義化政策によって社会構造の、57年の反右派闘争によって思考の――それぞれの一元的支配が完了し、社会から法治は消え、完全無欠の人治に突入したからである。法律に取って代わったのは、「偉大なる領袖」と崇め奉られる毛沢東の片言隻語だったのだ。

それにしても東大教授で中国法制史の世界的権威に対し、じつに恐れ多いことながら、非礼を承知で敢えて言わせてもらいたい。いったい、「法律はだんだんいらなくなってきているという」などと空恐ろしいことを口にした時の仁井田センセイは、正気だったのか。それとも“ノーテン・ホワイラ(脳天壊了)”だったのか。
「バカにつける薬は?」
《QED》
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) 月刊日本主宰の講演会が靖国神社で下記の要領で開催されます。
 先の大戦で多くの先人が「後に続くを信ず」と言い遺して死んでいってから70年が経とうとしています。英霊の方々は現在の日本を見て、どう思われるのでしょうか。
数年前、90歳の戦争未亡人が歌を詠みました。
「かくまでに 醜き国に なりたれば 捧げし人の ただに惜しまる」。
これは英霊の方々の想いにも通じるものではないでしょうか。このままの日本では申し訳がありません。
八月十五日に先だち、英霊の存在と向き合うことで、わが国の在り方、私たち一人一人の日本人としての生き方を見つめ直そうではありませんか。
          記
日 時  平成26年8月7日(木)
場 所  靖国神社
テーマ  「英霊たちの問いかけ――今の日本は大丈夫ですか」
講 師  宮本雅史(みやもと・まさふみ)
参加費  1500円(資料代、玉串料込)
   プログラム 13:00 受付開始(靖国神社参集殿)昇殿参拝
   14:30 講演「英霊たちの問いかけ――今の日本は大丈夫ですか」(靖国神社内)
   16:00 終了
(講師略歴)1953年、和歌山県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、産業経済新聞社に入社。バンコク支局長、社会部次長、那覇支局長などを歴任。著書に『「特攻」と遺族の戦後』(角川書店・1999年)など多数。
 申込は、昇殿参拝の関係上、90名先着順の完全予約制とさせて頂きます。参加をご希望の方は、下記までご連絡ください。
『月刊日本』編集部
TEL:03-5211-0096/FAX:03-5211-0097/
Mail:gekkan.nippon@gmail.com//