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■第1224話 【半斤八両】中国への配慮で迷走の故宮博物院展(前編)

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 台湾・台北の故宮博物院の至宝は、「我こそ、中国の正統である」という
「中華民国」の主張そのものです。

 日中戦争、国共内戦の中でも、それらを守るため、多くの人が犠牲になったはずです。

 台湾では「北京の故宮博物院にあるのは、クズばかり」という声があります。


 今回は以下のメールマガジンに掲載された内容の転載です。

  メイル・マガジン「台湾の声」2014年7月10日

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【半斤八両】中国への配慮で迷走の故宮博物院展

              迫田 勝敏(ジャーナリスト)

【エコノタイワン:7月号】

 日台関係史上、歴史的な記念イベント、日本で開催の故宮博物院展が6月24日の開幕直前にケチがついた。

ポスターに「国立故宮博物院」とすべきところを「台北 故宮博物院」としていたのを、訪日取材の台湾の記者たちが見つけ、問題視。

総統府は、訂正しなければ、名誉団長の周美青総統夫人の訪日も、展示会も中止とまでの強硬声明を発表する騒ぎになった。


◆日本メディアは「国立」削除

 故宮文物の展示は何年も前から日台間の懸案だった。

 展示中に中国が自分のものだと差し押さえる恐れもあると台湾側は前向きではなかった。

 日本側は与野党一致で、海外美術品の差し押さえ、盗難を防止するための海外美術品公開促進法を2011年に制定し、台湾側の懸念を払拭し、改めて交渉を始め、ようやく実現の運びになったものだった。


 「国立」をつけるかどうかは、当初から日台間の協議で問題になっていた。

 台湾側がこだわったのは当然だ。

 「国立故宮博物院」は固有名詞。

 台湾側によると、ドイツなどで故宮博物院展を開いたときも、国立をつけていたという。

 その慣例に従って東京国立博物館(東博)も国立をつけることに同意、実際、東博作成のポスターは国立の文字がある。


 ところが共催のメディアがあいまい。

 展示の報道は各社の判断だが、結局は国立をつけないで報道。

 その流れでメディアが作るポスターや入場券にも国立の文字を入れなかった。

 東博での展示を共催するメディアは朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、産経新聞、NHK、NHKプロモーション、東京新聞の7社。

 このうちNHKと毎日新聞がポスター作成などを担当したともいう。


◆子供の喧嘩に大人が出る?

 しかし台湾側は日本のメディアが台湾を国家として報道してないことは知っていたし、それだけに今回も、メディアはポスターに国立の文字を入れないことも予想していたはず。

 事前チェックもできたし、実際、6月16日に知っていたとする報道もあった。

 水面下では東博と交渉していたのだろうが、それを総統府にまで報告して指示を仰ぐとは、自分たちの怠慢さを隠す責任転嫁でしかない。


 その総統府。

 20日の会見でスポークスマンは馬英九総統も事態を重視しているとし、総統夫人の訪日取り止め、展示会中止などまで居丈高に言い出した。

 総統追従の外交部も国家の尊厳を守れと同様の声明を発表、尖閣問題以上の激しい口調の日本非難だ。

 博物館同士で話せばいいものを、いくらなんでも過剰反応。

 子供の喧嘩に大人が出てきたような印象で、かえって事を大きくしてしまった。


(後編へ続く)


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■ 歴史好きの素人が語る歴史(第1224話)(2014年07月14日号)

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