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■ 破滅へ向かう中国経済 四面楚歌の習近平 政治介入する軍( 3/3 )
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▼習政権を乗っ取る?強硬派軍人の存在
このようにして、今の習主席は共青団派に嵌められたような形で窮地へと追い詰められているような様子であるが、実は別の方面からも彼の指導権を侵食するような動きも見えてきている。
それは、解放軍である。
話をもう一度、冒頭で紹介した中央財経領導小組の会議に戻そう。
6月13日に中央テレビ局がこの会議の開催を報じたことは前述の通りだが、実は大変奇妙なことに、当日の中央テレビ局ニュースも翌日の人民日報の関連ニュースも一切、小組の構成メンバーの名簿を公表しなかった。
そこで6月14日、一部の国内新聞紙は、中央テレビ局が流した小組の会議中の映像をもって列席者の顔ぶれを確認してリストを作って掲載した。
そこで確認された「小組会議」の列席者の中に、経済関係の全閣僚以外では中国人民解放軍の房峰輝総参謀長の姿もあった。
どこの国でも同じだが、中国の場合、解放軍は普段、国の経済の運営に関与していない。
軍の幹部は本来、中央の「財経会議」に顔を出すような人物ではない。
たとえば何らかの特別な理由で軍幹部が経済関連の会議に出席することがあっても、軍事予算と関わりを持つ国防相や軍の物資供給を司る解放軍総後勤部長が参加するのが普通であろう。
しかし解放軍の総参謀長はその名の通り、軍の作戦計画や遂行を担当する人物であって、国の経済運営とはまったく関係のないポジションである。
ならば何故、房峰輝氏は堂々と習主席主催の「財経会議」に出席していたのか。
▼「掘削の継続」を堂々と宣言
この疑問に対する一つの答えは、5月15日の中国とベトナムとの紛争に関する房峰輝氏の際どい発言である。
周知のように、今年5月初旬に中国がベトナムとの係争海域で石油の掘削を断行したことが原因で、中国海警の船舶とベトナム海上警察の船舶が南シナ海の西沙諸島周辺海域で衝突し、中越関係は今でも緊張が続いている。
実は上述の房峰輝氏は中越紛争の拡大にも一枚噛んでいる。
5月15日、訪米中の房峰輝氏は、ワシントンの国防総省でデンプシー統合参謀本部議長と会談した後の共同記者会見でベトナムとの紛争に言及して、「中国の管轄海域での掘削探査は完全に正当な行為だ」とした上で、
「外からどんな妨害があっても、われわれは必ずや掘削産業を完成させる」
と宣言したのである。
実はベトナムと争いが表面化して以来、中国側の高官が内外に向かって「掘削の継続」を宣言したのはそれが初めてのことだが、この宣言は中国の外交部からでもなければ掘削を実行している中国海洋石油総公司の管轄部門からでもなく、直接関係のない軍の総参謀長から発せられたことは実に意外である。
中国の場合、軍の代表者が外国との外交紛争に関して「中国軍として中国の主権と権益を断固として守る」と発言するのは普通である。
あるいは掘削の一件に関して、もし房氏は「中国軍として掘削作業の安全を守る決意がある」と語るならばそれはまた理解できる。しかし一軍関係者の彼が、あたかも政府そのものとなったかのような口調で「掘削の継続」を堂々と宣言するとは、それはどう考えても越権行為でしかない。
つまり、本来ならば中国政府の行う掘削行為を側面から支援する立場の軍幹部、政府的行為の主体となって政府に取って代わって方針を表明した、というところに大いに問題があるのである。
軍の総参謀長が「掘削を継続する」と宣言すれば、その瞬間から、中国政府や外務省はもはや「止める」とは言えなくなる。
つまり、捉えようによっては、房氏の「掘削継続発言」は中国政府のいかなる妥協の道をも封じ込めてしまい、中国がこの問題でベトナムと最後まで対立しなければならないような状況を作り出したわけである。
実際、6月18日に中国外交担当の国務委員楊潔?氏は「問題解決」と称してベトナムを訪問した際、中国側が「掘削継続」の強硬姿勢から一歩たりとも譲歩せずにして双方の話し合いが物別れとなった。つまり楊氏のベトナム訪問の以前から、まさに前述の房氏の「掘削継続発言」によって、中国政府の基本方針はとっくに決められた、ということである。
だとすれば、習近平政権の政治と外交の一部が既にこの強硬派軍人によって乗っ取られた、と言っても過言ではない。
そして今月、同じ房峰輝氏という人物は、本来なら軍とは関係のない「中央財経会議」にも出席しているから、軍人の彼による政治の介入はますます本格的なものとなっていることが分かる。
勿論房氏の背後にあるのは軍そのものであるから、軍がこの国の政治を牛耳るという最悪の事態がいよいよ、目の前の現実となりつつあるのである。
そして、党内おいては「石油閥」との死闘を繰り広げながら、共青団派によって追い詰められ、おまけに軍人にまで政権を乗っ取られそうな今の習近平政権。
一体どのような結末を迎えるのか、まさに今後における中国政治の最大の焦点となるのであろう。
( 石 平 )
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