◆北野幸伯『隷属国家・日本の岐路』を読み解く


※要旨


・政治経済というのは、案外因果関係がはっきりしている。


・私は常々、「外交とは国益を追求する手段である」
「そして、外交上の国益とは金儲けと安全の確保である」と書いている。


・アメリカから日本への年次要望書には、通信、医療保険、医薬品、医療機器、流通、航空、司法などさまざまな分野で非常に細かい要求が出されている。


・なぜアメリカ政府(通商代表部・USTR)は、日本市場の詳細を知っているのでしょうか。
これは、在日米国商工会議所(ACCJ)の会員企業が、USTRに情報を出している。
つまり、アメリカ企業が日本で儲けるための要求を考えUSTRに伝える。

USTRは要望書を作成し日本政府に出す。という順番。

アメリカ政府の目的は、最初から最後まで、アメリカと同国企業が儲かる環境を作ること。


・中国の脅威に対応する外交政策。
日本の脅威は現在中国ただ一国。
日本の安全保障政策・外交の最重要課題は、
「中国の脅威にどう対応するか」という一点に尽きる。


・1997年にあるアメリカ人大富豪から、「これから有望なビジネスは何だと思う?」と質問された。

「ITです」と答えたら、

その大富豪は「これからは農業と水だよ」といった。


・ユダヤの秘密は「教育」。
ユダヤ人聖職者のトケイヤーさんによれば、ユダヤ人が優秀なのは遺伝とは関係ない、とのこと。


・「ユダヤ人が自らの文化を守るために使った武器は、学ぶことであった」(トケイヤー)
ユダヤの優秀さは、教育の賜物だそうだ。


・「ユダヤ人はキリスト教徒の大多数が字を読めず、自分の指を数えるのがやっとだった頃、すでに全員が高い教育を受けていたので、商売にもすぐ才覚が発揮できた」(トケイヤー)


・ユダヤには教育の大切さを教える数え切れないほどの格言がある。
いくつか紹介しましょう。
「エルサレムが滅びたのは、教育が悪かったからである」
「人が生きている限り、奪うことができないものある。それは知識である」
「人は本から最も大きな知識を得る」
「学校のない村は廃止されるべきである」


・江戸時代には、「儒教や仏教導入前の日本人の精神を明らかにし、日本独自の思想を究明する」
ことを目的にした「国学」も発展した。


・伊勢国松坂の医者、本居宣長は、44巻の「古事記伝」を完成させる。
彼は古事記の「神ながらの道」や源氏物語の「もののあわれ」の精神こそ、日本人の魂のよりどころとし、日本古来の精神「大和心」に回帰するよう主張した。


・ユダヤ人は子供たちに、「3歳からMBA」を教えているから金持ちなのではありません。
では何を教えているのか。
これは「旧約聖書」と「タルムード」。
旧約聖書は、アダムとイブから始まるユダヤの歴史書。
タルムードは処世の書。


・「ユダヤ人が自らの文化を守るために使った武器は、学ぶことであった。
聖書を学ぶことによってユダヤ人となり、子供たちに聖書を学ばせることによって、ユダヤ人であることを伝えた」(トケイヤー)


・日本とユダヤに共通しているのは、
「大部分の子供たちが、幼い頃から基礎的な学問をやっていた」ということ。
「教育が大事」というとき、それは読み書きソロバンと歴史や古典の研究だった。


・個人や国の発展に必要なのは、第一に学ぶ力(記憶力)、第二に創造力。
教育が学ぶ力を育てることであるなら、それは第一に、「記憶力を良くすること」と同義。


・ロシア復活の原動力。
確かにロシアの大富豪には、石油、鉄鋼、非鉄金属など資源系が多いのも事実。
しかし、投資、金融、通信、ITなどの分野でも成功者が続出している。
ロシア人プログラマーの優秀さは、インド人の次だといわれている。


・日本の大部分の研究者は、「ソ連的・社会主義的メンタリティーは簡単には抜けない。
だからロシアは形式的に資本主義になっても発展はしないだろう」と考えていた。
確かにそういう面はある。


・私は、ロシア科学アカデミーの幹部と一部のロシア人成功者について話したことがある。
彼はこういう。
「ロシアから成功者が続出している理由は、アカデミズムの基礎があるからだ」
私はさらに説明を求めると、彼はこういって笑った。
「学ぶ方法を身につければ、どんな分野でも応用が利く。
ロシア人は共産時代ビジネスに興味がなかったが、必要に迫られて勉強し始めた。
元々学ぶ能力は高いので、どんどん成功している。
それだけのことだ」


・ロシア人の語学学習能力は、日本人の比ではない。
ロシア語と似ても似つかない日本語でも、半年でだいだい話せるようになる。
プーチン大統領の記憶力の良さは、外国人ジャーナリストの話題のタネ。
大統領は、1年に1度国内外の報道陣を集めて、好きな質問をさせた。
その時、ロシアの田舎の問題から世界情勢まで、数字を挙げて詳細に回答するので、皆驚いた。


・ロシア教育の秘密。
私は、1990年、日本人としてはじめて、「卒業生の半分は外交官に、残り半分はKGBに」といわれた、旧ソ連外務省付属モスクワ国際関係大学・国際関係学部に入りました。
私は、ロシア語を全く知らず、いきなり最底辺からのスタートを余儀なくされた。
予科の半年は、ロシア語中心の授業だった。
最初は、単語と文章を丸暗記することから始め、文法はほとんどなく、毎日授業で出た単語とフレーズを次の日までに丸暗記しなければならない。


・ロシア語の暗記は想像を絶する苦痛だった。
数ヶ月するとさらに恐ろしい試練が待っていた。
マルクス『資本論』の要約テキストを丸暗記しろというのだ。
担当の先生は「美しいロシア語を身につけるため」と説明した。


・国際関係学部は、外交官志望者が学ぶところ。
外交官は幅広い知識を身につける必要がある。
世界の宗教、哲学、歴史、経済学、社会学、政治学、国際法など、あらゆることを勉強させられた。
試験の形式だが、筆記試験はほとんどない(レポートはある)。
口頭試験がメイン(ロシアの初等中等教育も、数学や作文以外は、口頭試験が中心)。


・どのような試験かというと、例えば歴史であれば、
「日米が開戦に至るまでの経緯を話しなさい」といったようなこと。
日本とアメリカが戦争にいたるまでのプロセスを、全部覚えてロシア語で話す必要がある。
要するに、本の内容を1冊丸々覚えなければ試験に通らない。


・1、2年目は分量の多さに挫折しそうになったが、3年目になると、だいぶ余裕が出てきた。
記憶力がどんどんよくなったから。


・私がロシアにいて、何を聞かれるかといえば、
「禅の本質を教えてくれ」「武士道の本質を教えてくれ」といったこと。
日本人の私に「英語を教えてくれ」と頼むロシア人はいない。
国家も個人と同じく、経済では上がり下がりがある。
苦境に陥ったとき力を与えてくれるのは、外国ではない。
それは私たちの歴史であり、私たちの文化。


※コメント
改めて、記憶力の大切さを実感した。
そして記憶力は訓練や慣れによってどこまでも鍛えられる。
それを鍛えることによって仕事や人生に役立つ。



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◆北野幸伯『日本自立のためのプーチン最強講義』を再び、読み解く


※要旨


・「プーチン」と聞いて、みなさんは何を連想するか?
私もネガティブ面がたくさんあることを否定しない。
しかし、一点「すごいな」と思うことがある。
それは、「ロシアの自立を成し遂げた」こと。


・1991年末、ソ連が崩壊し、新生ロシアが誕生した。
新生ロシアは、日欧米および、国際金融機関からの支援なしに存在することはできなかった。
「金を借りる人間は、金を貸す人間から支配される」
一般社会のルールが、国際社会でも通用する。


・「プーチンは、ロシアの自立を成し遂げた」
そのプーチンが「もし日本の首相だったら、どうなるのだろう?」
この素朴な疑問が、この本誕生のきっかけとなった。


・いまのロシアの課題は、「大都市モスクワ、ペテルブルクの繁栄を地方に還元していくこと」
つまり地方のインフラ整備が重要。


・この本には、プーチンが過去に実施した政策の話を随所に入れるように気を遣った。


・表面的な内容はなんであれ、私はいつも一つの願い、ひとつの思いを込めながら書いている。
「この本が『日本の自立』に役立ちますように」


・我が国はいま、本当に大きな岐路に立たされている。
本書が日本の「サバイバル」と「自立」に役立つことを、心から願っています。


・中国に勝つために必要なのは、日本が「集団的自衛権」を持つこと。


・「完全米飯給食」が日本を救う。
給食改革が子供たちの心の身体を変える。
給食の食材は、原則地元で調達する。


・「エネルギーの自立」は「国の自立」に直結している。


・戦争の原因は、いつも「資源」がらみである。


・国の自立は、トータルに考える必要がある。
私は常々、「5つの自立」といっている。

1.精神の自立。
→自虐史観からの脱却、世界一の教育水準、世界一の道徳心育成。

2.経済の自立。
→内需型経済、健全な財政。

3.エネルギーの自立。
→エネルギー自給率100%。

4.食糧の自立。
→食糧自給率100%。

5.軍事の自立。
自分の国は自分で守れる体制作り。


※コメント
プーチンがもし日本の首相だったらという視点は、ユニークだ。
ロシア語を理解できる北野氏だからこそ書けた貴重な一冊であろう。
たしかにプーチンのリーダーシップには目を見張るものがある。
日本の政界に比べたら、ロシア政界は激しいサバイバルが求められる。
まさに生きるか否かの世界だ。
プーチンが日本を見たらどう考えるか、興味深い。


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