被災者をだますNHK
東日本大震災が勃発した3月11日を前にして、NHKは毎日、被災地の様子をレポートしています。これを見ると東日本大震災もいずれ「原爆の日」と同じようにセレモニー化されるのだろうな、と嫌な予感がします。その日の前後だけ洪水のような報道がされますが、それ以外の時はまったく忘れられることになるでしょう。しかもその「報道」の中身は単に被災者の悲しみを垂れ流し、最後はお決まりの「この悲劇が二度と繰り返されてはならない」で終わります。こんなものは「報道」とは言えません。
日本は地震大国です。必ずまた地震は起こります。起こったときにどう対処するか、を考えるのがメディアの役割であるはずなのに、まったくその役割を果たしていません。それどころか、実はNHKは被災者を騙して番組を作っていたことが最近、発覚しました。
被爆2世で耳が聞こえない作曲家として有名な佐村河内(さむらごうち)守という人物が実は詐欺師だった、というニュースが世間をにぎわせています。彼が書いたとされていた曲は実は新垣隆さんという人が書いていたそうです。新垣さんが嘘をついていることに耐えられなくなり、2月6日に記者会見をして「18年前から自分が曲を書いていました」と告白しました。新垣さんによれば、佐村河内守の耳は最初から聞こえていたそうです。彼は譜面は読めないし、ピアノは初心者レベルしか弾けないそうです。でも演技の才能はあったんですね~悲劇の作曲家をちゃんと演じていたんですから。
佐村河内守が障害者手帳を不正に手に入れていたことは犯罪ですから、これから罪に問われると思います。しかし、彼を「悲劇の作曲家」に仕立てあげて視聴者をだまし、大儲けしたNHKは罪に問われないのでしょうか? 去年3月31日、NHKは 「NHKスペシャル『魂の旋律~音を失った作曲家~』」という番組を放映しました。この番組の中で津波でお母さんをなくした少女の話が紹介されました。そして、佐村河内守がこの少女と亡くなったお母さんのために「ピアノのためのリクイエム」を作曲した、というストーリーが 番組の中で語られました。しかし、実はこの少女と佐村河内の出会いもNHKが仕組んだものだったようです。
『週刊文春』2月27日 号によれば、この番組を放映する5ヶ月前、木下というNHKの女性ディレクターが石巻市の楽器店を訪ねてきたそうです。そして「被災地のために、すごい作曲家が曲を作ってくれる。その番組の撮影のために、ピアノを習っている不憫な子を探している。心当たりはありませんか?」と楽器店の人に聞いたそうです。その次の週にもまたその女性ディレクターがやって来て「お母さんを亡くした女の子がいるそうですね」と言ったそうです。
佐村河内守が書いた『交響曲第一番』という本があります。彼はその本の中で、自分と障害児との交流について書いています。しかし、実はこれも演技だったようです。そして、彼の演技をNHKは知りながら演出していたのではないか、つまり彼とNHKは共犯関係だったのではないでしょうか? NHKには優れた音響設備があり、音楽関係の専門家がたくさんいます。彼を主役にして何度も番組を作りながら、彼の耳が聞こえていることに気づかないはずはありません。
被爆2世 で全聾の作曲家が被災した可愛そうな少女のために曲を作る、というストーリーは視聴者の涙を誘う、格好のストーリーです。これは24時間テレビのマラソンなどと同じ「お涙ちょうだいビジネス」なのです。まあ、騙される方も悪い、という見方も成り立ちますが、しかし、番組のために利用された少女はどうなるのでしょうか? 佐村河内はこの少女に「自分がパパになってあげる。パパって呼んでいいよ」と言っていたそうです。震災前から少女には父親がいなかったそうです。佐村河内を父親のように慕っていた少女の純粋な気持ちを踏みにじった責任は誰が取るのでしょうか?
NHKはこの件に関して謝罪をまったくしていません。被災者に寄り添うふりをしながら被災者を利用して儲けるとは、開いた口が塞がりません。私たちはNHKを許してはいけないと思います。
ブログランキングを始めました!クリックしてもらえると嬉しいです。
人気ブログランキングへ


