伊勢雅臣です。私が長年愛読しているメールマガジンの一つに「ロシア政治経済ジャーナル(RPE)」があります。

 発行者の北野幸伯(よしのり)さんはモスクワに在住し、我が国で主流の米英情報源からは見えない、ロシアからの視点や情報も加えて、国際政治・国際経済に関する発信をされています。また、弊誌でも何度か、氏の御著書を紹介しています。

JOG(382) 覇権をめぐる列強の野望
北野幸伯『ボロボロになった覇権国家(アメリカ)』を読む。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h17/jog382.html

JOG(515) 石油で読み解く覇権争い
 北野幸伯著『中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日』を読む
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogdb_h19/jog515.html

JOG(565) ロシアから日本を見れば私達が抱いている自画像とは、まったく異なる国の姿が見えてくる。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogdb_h20/jog565.html

 最近は、シリア問題が国際政治の焦点となっていますが、日本人には縁遠い中近東の出来事で、何がどうなっているのか、もう一つピンと来ません。

 そんな時に、ちょうどRPEでこの問題を取り上げていたので、「目から鱗」の思いをしました。「国際派日本人養成講座」では、なかなか現実の国際政治の内幕にまで入り込んだ内容は書けませんので、弊誌と一緒にお読みいただくことで、国際社会に関して、より広い視野が得られると思い、推薦させていただきます。

== RPE Journal===================================================


  ロシア政治経済ジャーナル No.964

                         2013/9/12

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北野です。


「シリアを攻撃する!」と宣言していたオバマさんが弱気になりました。

なぜ?



詳細は、【本文】で!↓


(●すぐ下のおいしい話も注意してごらんください。)




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●世界一わかりやすいアメリカ没落の真実【北野幸伯著】


RPE発行者・北野幸伯が、「アメリカ没落の真実」を世界一わかりやすく解説します。

「住宅バブル崩壊」「サブプライム問題」「リーマン・ショック」

等、一般的な説明ではありません。


「アメリカは、ドイツ、フランス、ロシア、中国等『多極主義陣営』に『意図的』に『没落させられた』」


山盛り資料・証拠つきで、真実を暴露していきます。


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はじめまして!RPE発行者北野です。RPEのモットーは、
1、わけのわからない世界情勢を世界一わかりやすく解説する。
2、でも、きれいごとは一切言わない。です。
世界の裏側で起こっていることを、あなただけにこっそりお教えします。
これは、国連・世銀・外務省・政治家・ファンド・社長さん軍団・大企業幹部・起業家等々が内緒で読んでいる、秘伝のメルマガです。
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★シリア問題、オバマはなぜ弱気になったの?


全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。

東京五輪おめでとうございます!


1990年代はじめのバブル崩壊から23年。

日本は「暗黒の・・・」と形容される時代がつづいてきました。

極めつけは、2011年3月11日の東日本大震災と福島原発事故。

しかし、最近ようやく「暗黒の彼方にかすかな光」が見えてきた気がします。

これから東京五輪まで7年。

すばらしい日本に磨きをかけ、世界の人を「おもてなし」する準備をしようではありませんか。

北野幸伯



では、本題。

今回もシリアの話です。

サンクト・ペテルブルグのG20で、「シリア攻撃」への支持あつめにヤッキだったオバマさん。

世界中の誰もが、「いまにもシリア攻撃がはじまる!」と思っていました。

しかし、オバマさんは9月10日の演説で、「武力行使よりも外交を優先させる意向」を明らかにしました。


<オバマ大統領、慎重ながら外交的解決に傾く─シリア問題で演


ウォール・ストリート・ジャーナル 9月11日(水)12時2分配信

 【ワシントン】オバマ米大統領は10日夜、シリア問題についてテレビ演説し、外交手段を通じて問題を解決することに慎重ながらも楽観的な考えを示した。>


数日前まで、「また戦争か!」と世界中の人が思っていた。

しかし、戦争は、「当面遠のいた」ことになります。

いったい何が起こったのでしょうか?


ちなみに今回は、「ペテルブルグG20以降」の話になります。

背景がわからないと、わけがわかりません。

根本的なところまで知りたい方は、こちらのバックナンバーをまずご一読ください。


http://archive.mag2.com/0000012950/20130621163136000.html
★欧米 対 中ロ、世界大戦としてのシリア問題

http://archive.mag2.com/0000012950/20130830021059000.html
★国連は、「化学兵器を使ったのは【反】アサドだ!」と発表していた(証拠つき)

http://archive.mag2.com/0000012950/20130908061111000.html
★世界を二分するシリア問題(どの国が攻撃に賛成?どの国が反対?)



▼ケリーの言葉を利用したプーチン


直接の理由は、「ケリーの言葉にプーチンがつけこんだ」ことです。


<シリア>ロシア提案 急展開はケリー長官の発言がきっかけ

毎日新聞 9月10日(火)20時3分配信

 米オバマ政権が攻撃を明言していたシリアを巡る情勢は9日、ロシアがアサド政権に化学兵器の廃棄を提案して急展開したが、きっかけはケリー米国務長官の発言だった。>


いったいケリーさんは、どんな発言をしたのでしょうか?


<ケリー長官は9日、訪問先のロンドンでの記者会見でアサド政権が何をすれば攻撃を中止するか問われ、


「全ての化学兵器を来週中に国際社会へ遅滞なく引き渡すことだ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

と返答。

だがすぐに


「そうしないだろうし、明らかに不可能だ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

と付け加えた。

米国務省も長官の発言は「修辞的なもの」と説明した。>

(同上)


「どうすれば攻撃を中止するか?」ときかれ、無理な要求をする。

結局、9日の時点で、ケリーさんの頭の中には、「戦の一字」しかなかったことがわかります。


ちなみに、こういうアメリカの態度、日本人にはおなじみです。

日本が受け入れられないことを「戦争回避」の条件にする。

(ハルノートのことです。)


さらに、アメリカは、「48時間以内に大量破壊兵器をだしやがれ、さもなくば!」とフセインを脅迫しました。

しかし、後にフセインは大量破壊兵器を保有してなかったことがわかった。

結局、「不可能な要求」をして、戦争をはじめた。


こういうアメリカの汚さは、70年前からかわっていません。



しかし、プーチンは、この「無理な要求」を、「無理じゃない!」といい、行動しはじめたのです。


<だが長官発言の約5時間後、ラブロフ露外相はシリアに化学兵器の引き渡しを提案したと表明。

「攻撃を回避できるならシリアと直ちにこの作業に着手する」と述べた。>

(同上)


↑速いですね、決定が。

これが、「独裁」の強さでしょうか。


ところが、このロシアの提案に、本音では戦争したくない世界が「乗ってきた」のです。


<ムアレム・シリア外相も提案を歓迎。

潘基文(バンキムン)国連事務総長やキャメロン英首相も受け入れ姿勢を打ち出し、攻撃参加を表明していたフランスのファビウス外相も、国連安保理決議に基づくなどの条件付きで「受け入れ可能」との声明を出した。>

(同上)


シリアはともかく、最近まで熱心な戦争支持派だったイギリス、フランスも乗ってきた。

国連のパンさんも賛成。


英仏がロシアに賛成ということは、事実上アメリカの味方は「誰もいない」ことになります。

(厳密にいえば、イスラエルとかトルコはいるが・・・。)


もしアメリカがここで戦争を「ゴリ押し」すれば、まさに


「アメリカ 対 全世界」


という、極めてまずい構図になる。


オバマが演説で、ロシアの提案を一応評価しなければならなかったのには、こういう背景があったのでした。


<オバマ大統領はロシアの提案を「有望な兆候になり得る」と評価。

ただし成功するかどうかを見極めるのは時期尚早との見方を示し、議会には軍事介入を承認するかどうかの採決を延期するよう求めた。>

(CNN.co.jp 9月11日)



というわけで、これが「オバマが弱気になった」「直接的理由」です。

しかし、これだけではないのです。


▼国連が、アメリカを追い込む


アメリカがシリアを攻撃したい表向き理由は、


「アサドが化学兵器を使ったこと」


です。


しかし、アサドは「反体制派が使った!」と主張していて、結論はまだ出ていない。


米英情報ピラミッド内にある日本人は、「アサドはうそつきだ!」と思います。

しかし、国連は、「化学兵器を使っているのは、アサドではなく、


『反アサド』だ!」


と衝撃の発表をしていた。


<シリア反体制派がサリン使用か、国連調査官

AFP=時事 5月6日(月)17時37分配信

【AFP=時事】シリア問題に関する国連(UN)調査委員会のカーラ・デルポンテ(Carla Del Ponte)調査官は5日夜、シリアの反体制派が致死性の神経ガス「サリン」を使った可能性があると述べた。

スイスのラジオ番組のインタビューでデルポンテ氏は、「われわれが収集した証言によると、反体制派が化学兵器を、サリンガスを使用した」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とし、「新たな目撃証言を通じて調査をさらに掘り下げ、検証し、確証を得る必要があるが、これまでに確立されたところによれば、サリンガスを使っているのは反体制派だ」と述べた。>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

5月の時点で、「反体制派」が化学兵器を使っている。


これで、アメリカの「アサドが使った!」という論拠が崩れます。


仮に、8月21日アサドが使ったとしても、結論は、


「アサドも、『反体制派』も化学兵器を使用している」


となる。

じゃあアメリカは、「アサド」にも「反アサド」にもミサイルをぶちこまなきゃいけないという、変な話になってしまいます。



ところで、国連の新しい報告書が出ました。

8月末ではなく、その前の調査結果です。



<シリア内戦、拡大の恐れ=政権・反体制双方が「戦争犯罪」─国連調査委

時事通信 9月11日(水)20時23分配信

 【ジュネーブ時事】国連人権理事会(47カ国)が設置したシリア情勢に関する国際調査委員会は11日、報告書を発表、戦闘が周辺国の武装勢力を巻き込んだ宗派抗争の様相を強め、「内戦は国境を越えて広がっている」と警告した。

また、


アサド政権軍と反体制派の双方が戦争犯罪を行っていると非難。
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「軍事/