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『三橋貴明の「新」日本経済新聞』
2013/08/27
※配信解除は、最下部でできます。
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FROM 藤井聡@京都大学大学院教授
今、政府では、「国土強靱化」の取り組みとして、日本の国の存続に関わる、「45の起こしてはならない施策プログラム」を定義し、その中でもとりわけ、「今すぐ」に「大至急」取り組まなければならない15の施策プログラムを抽出し、それに対して必要な予算措置にも配慮しつつ、各省庁と連携しつつ、大至急展開していこう。。。。と言う議論をいたしております。
その予算は、国土強靱化の行政上の議論で決定していくというよりはむしろ、強靭化行政とは独立した「財政」を中心とした議論の場で、総合的な視野に基づいて決定していきましょう。。。。と言うこととなっております。
これが現時点における国土強靱化行政の実際の姿なのですが。。。。マスメディアでは、次の様な報道が為されています。
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●三橋貴明の無料音声を公開中。
「アメリカ格差社会~グローバル資本主義の悪夢」。
http://www.keieikagakupub.com/sp/38NEWS_SAMPLE/index_usa_mag_sl.php
ボロボロに搾取されるアメリカ国民たちの哀れで悲しい現実。
日本人が今、やるべきこととは・・・・
--------------------------------------------------------------
「消費増税分で公共事業? 社会保障目的、怪しく」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013081602000137.html
こんな報道を見ますと、「消費増税分で公共事業!」って議論しているかの様に思われると思います。
実際、こうした議論は、消費税の増税法案が通ったあたりからずっーーーーと繰り返され続けておりまして、例えば、過日、某テレビ番組に出演した時も、
「消費税増税法案の附則に国土強靱化の思想が入っている??
ってことは、消費税増税をしたオカネで、公共事業をするのか!?
そもそも増税は社会保障のためじゃないか!
公共事業のために増税するなんて、約束違反じゃないか!!」
なんていう、激しいご批判もございました。
・・・・が!!!
「消費税増税で手に入ったオカネで、公共事業を増やす!」、という認識は、完全なる
「間違い」
あるいは
「デマ」
にしか過ぎません。
まず、そもそも論から申しますと、公共事業のための財源は、基本的に「建設国債」を活用することになっており、「消費税」で得られた財源を活用することなど、出来ない仕組みになっています。
この一点を指摘するだけで、上記の「消費増税分で公共事業? 社会保障目的、怪しく」という指摘が、かなり、事実と乖離した指摘だと言うことができます。
。。。。が、よくよくこの見出しを見てみますと、「消費増税分で公共事業をする!」と断定しているのではなく、「消費増税分で公共事業?」と「?」が入っていますので、完全に事実と乖離している、というわけでもない。。。。なんて事はいえそうです。
で、この「?」は丁度、筆者がこよなく愛するプロレス界の最大手メジャー紙、東京スポーツ新聞者様の、下記の様な記事の
「か」
と同様の修辞的効果を持つもののようです。
http://suzakugames.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-2550.html
いやぁ、ようやくいろんな新聞が、東スポさんの公正な報道のレベルに追いついてきたのかも。。。。ということかもしれませんが、それはさておき、「雪男ネタ」と国家の危機管理の最重要課題の一翼を担う「国土強靭化の報道」とが、同列に論じられるかどうか。。。。なんてことは、読者の皆様方にご判断をおまかせするとしても(笑)、
こうした「?」が付与される、「事実からひょっとしたら乖離している か?」な記事が大きく報道されたり、ゴールデンタイムのTV番組で声を大にして主張されたりする背景には、それなりの「理由」があるのも事実、であります。
それは、以下のいわゆる消費税増税法案の附則18条です。
「第18条 消費税率の引上げに当たっては、経済状況を好転させることを条件として実施するため、物価が持続的に下落する状況からの脱却及び経済の活性化に向けて、平成23年度から平成32年度までの平均において名目の経済成長率で3パーセント程度かつ実質の経済成長率で2パーセント程度を目指した望ましい経済成長の在り方に早期に近づけるための総合的な施策の実施その他の必要な措置を講ずる。
2 税制の抜本的な改革の実施等により、財政による機動的対応が可能となる中で、我が国経済の需要と供給の状況、消費税率の引上げによる経済への影響等を踏まえ、成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、我が国経済の成長等に向けた施策を検討する。」
何度も読まないと意味が取りづらいかもしれませんが、この不足の中の、
「事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分する」
というこの一言だけが、前後の文脈をさておいて抽出され、その意味が拡大解釈。。。。というよりも誤解的解釈されて、「消費増税分で公共事業!」と喧伝されるに至っている訳であります。
。。。が、実際には、前後の文脈を読むと、「消費増税分で公共事業!」とは到底言えない内容であります。簡単に解説すると、この附則は要するに次の様なものです。
<1>増税すると、デフレ脱却ができなくなるかもしれない。
<2>だから、増税するんだったら、デフレ脱却できるような「総合的な対策」をやらねばならない。
(ちなみに、デフレ脱却の目標は、名目3%、実施2%っていう水準である)
<3>その「総合的な対策」をやる際には、以下の3点を踏まえることが必要。
1)デフレギャップの状況がどれくらいなのか? という点をしっかりと見据える
2)増税するとそのデフレギャップを広げるという懸念がある、という点をしっかりと見据える
3)「増税で、財政による機動的対応が可能となる」という状況も踏まえる
<4>で、その「総合的な対策」としては、例えば、「成長戦略」や「防災減災等に資する分野に資金を重点的に配分する事」である。
。。。ってことで、この<1>~<4>は、「消費増税分で公共事業!」という話とは大きく異なっていることがご理解いただけますでよね。。。。?
つまり、「財政の機動性が高まるから、その状況を活用して、景気対策=防災減災ニューディールをうつ」という話と「景気対策=防災減災ニューディールをうつために増税をする」という話は全然ちがうわけであります。。。。
ってことで、この新聞報道や、某TV番組での議論の「誤解」の重要なポイントは、こ<1>~<3>は全く触れられていないし、<4>についても、その「前半部分」は切り落とされ、その「後半のごく一部」の「防災減災等に資する分野に資金を重点的に配分する」というところだけが切り取られている、という点であります。
つまり、下記報道では、この附則18条の考え方のほとんど全て(!)が伝えられず、そのごく一部の防災減災のところの言葉だけが切り取られて、過大に報道されている。。。。。というのが実情なのです。
・・・・
ってことで、こういう新聞報道は、基本的に、東スポさんのカッパ宇宙人雪男(&小橋カニと特訓)級のものなんだろぉなぁ。。。。なんて態度を国民が身に付ければ何とかなるので、まぁ、まだマシだとも言えるのですが。。。。実は、より深刻な問題(!)もあったりします。
例えば、「かなり公的」な下記の論文でも。。。。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2013pdf/20130115059.pdf
『「消費税引上げ法附則第18 条第2項は、「税制の抜本的な改革の実施等により、財政による機動的対応が可能となる中で、成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分するなどの施策を検討する」旨を定めた規定で。。。。、」
なんて書かれてます。が、この記述はやっぱ、上記のカッパ宇宙人雪男(&小橋渚にチョップ!)なネタとほとんど同様に、
「増税で収入が増えるから、防災減災をやる。。。。?」
と解釈されてしまいますよね。これでは、先に解説した、この附則18条の精神(もう一回記載します)
<1>増税すると、デフレ脱却ができなくなるかもしれない。
<2>だから、増税するんだったら、デフレ脱却できるような「総合的な対策」をやらねばならない。
<3>その「総合的な対策」をやる際には、以下の3点を踏まえることが必要。
1)デフレギャップの状況がどれくらいなのか? という点をしっかりと見据える
2)増税するとそのデフレギャップを広げるという懸念がある、という点をしっかりと見据える
3)「増税で、財政による機動的対応が可能となる」という状況も踏まえる
<4>で、その「総合的な対策」としては、例えば、「成長戦略」や「防災減災等に資する分野に資金を重点的に配分する事」である。
の、ほぼ「全て」がすっぽり無くなってしまってます。いやぁ、凄まじい「取捨選択」に基づく論文ですね(大笑)。
ではなんでわざわざ、附則18条の議論を無視したのか。。。。。もちろん、それはカッパが急にカメラの前に現れたり、小橋がカニと特訓したくなったりした時に、カッパさん…
[続きはコチラから]
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今、政府では、「国土強靱化」の取り組みとして、日本の国の存続に関わる、「45の起こしてはならない施策プログラム」を定義し、その中でもとりわけ、「今すぐ」に「大至急」取り組まなければならない15の施策プログラムを抽出し、それに対して必要な予算措置にも配慮しつつ、各省庁と連携しつつ、大至急展開していこう。。。。と言う議論をいたしております。
その予算は、国土強靱化の行政上の議論で決定していくというよりはむしろ、強靭化行政とは独立した「財政」を中心とした議論の場で、総合的な視野に基づいて決定していきましょう。。。。と言うこととなっております。
これが現時点における国土強靱化行政の実際の姿なのですが。。。。マスメディアでは、次の様な報道が為されています。
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●三橋貴明の無料音声を公開中。
「アメリカ格差社会~グローバル資本主義の悪夢」。
http://www.keieikagakupub.com/sp/38NEWS_SAMPLE/index_usa_mag_sl.php
ボロボロに搾取されるアメリカ国民たちの哀れで悲しい現実。
日本人が今、やるべきこととは・・・・
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「消費増税分で公共事業? 社会保障目的、怪しく」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013081602000137.html
こんな報道を見ますと、「消費増税分で公共事業!」って議論しているかの様に思われると思います。
実際、こうした議論は、消費税の増税法案が通ったあたりからずっーーーーと繰り返され続けておりまして、例えば、過日、某テレビ番組に出演した時も、
「消費税増税法案の附則に国土強靱化の思想が入っている??
ってことは、消費税増税をしたオカネで、公共事業をするのか!?
そもそも増税は社会保障のためじゃないか!
公共事業のために増税するなんて、約束違反じゃないか!!」
なんていう、激しいご批判もございました。
・・・・が!!!
「消費税増税で手に入ったオカネで、公共事業を増やす!」、という認識は、完全なる
「間違い」
あるいは
「デマ」
にしか過ぎません。
まず、そもそも論から申しますと、公共事業のための財源は、基本的に「建設国債」を活用することになっており、「消費税」で得られた財源を活用することなど、出来ない仕組みになっています。
この一点を指摘するだけで、上記の「消費増税分で公共事業? 社会保障目的、怪しく」という指摘が、かなり、事実と乖離した指摘だと言うことができます。
。。。。が、よくよくこの見出しを見てみますと、「消費増税分で公共事業をする!」と断定しているのではなく、「消費増税分で公共事業?」と「?」が入っていますので、完全に事実と乖離している、というわけでもない。。。。なんて事はいえそうです。
で、この「?」は丁度、筆者がこよなく愛するプロレス界の最大手メジャー紙、東京スポーツ新聞者様の、下記の様な記事の
「か」
と同様の修辞的効果を持つもののようです。
http://suzakugames.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-2550.html
いやぁ、ようやくいろんな新聞が、東スポさんの公正な報道のレベルに追いついてきたのかも。。。。ということかもしれませんが、それはさておき、「雪男ネタ」と国家の危機管理の最重要課題の一翼を担う「国土強靭化の報道」とが、同列に論じられるかどうか。。。。なんてことは、読者の皆様方にご判断をおまかせするとしても(笑)、
こうした「?」が付与される、「事実からひょっとしたら乖離している か?」な記事が大きく報道されたり、ゴールデンタイムのTV番組で声を大にして主張されたりする背景には、それなりの「理由」があるのも事実、であります。
それは、以下のいわゆる消費税増税法案の附則18条です。
「第18条 消費税率の引上げに当たっては、経済状況を好転させることを条件として実施するため、物価が持続的に下落する状況からの脱却及び経済の活性化に向けて、平成23年度から平成32年度までの平均において名目の経済成長率で3パーセント程度かつ実質の経済成長率で2パーセント程度を目指した望ましい経済成長の在り方に早期に近づけるための総合的な施策の実施その他の必要な措置を講ずる。
2 税制の抜本的な改革の実施等により、財政による機動的対応が可能となる中で、我が国経済の需要と供給の状況、消費税率の引上げによる経済への影響等を踏まえ、成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、我が国経済の成長等に向けた施策を検討する。」
何度も読まないと意味が取りづらいかもしれませんが、この不足の中の、
「事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分する」
というこの一言だけが、前後の文脈をさておいて抽出され、その意味が拡大解釈。。。。というよりも誤解的解釈されて、「消費増税分で公共事業!」と喧伝されるに至っている訳であります。
。。。が、実際には、前後の文脈を読むと、「消費増税分で公共事業!」とは到底言えない内容であります。簡単に解説すると、この附則は要するに次の様なものです。
<1>増税すると、デフレ脱却ができなくなるかもしれない。
<2>だから、増税するんだったら、デフレ脱却できるような「総合的な対策」をやらねばならない。
(ちなみに、デフレ脱却の目標は、名目3%、実施2%っていう水準である)
<3>その「総合的な対策」をやる際には、以下の3点を踏まえることが必要。
1)デフレギャップの状況がどれくらいなのか? という点をしっかりと見据える
2)増税するとそのデフレギャップを広げるという懸念がある、という点をしっかりと見据える
3)「増税で、財政による機動的対応が可能となる」という状況も踏まえる
<4>で、その「総合的な対策」としては、例えば、「成長戦略」や「防災減災等に資する分野に資金を重点的に配分する事」である。
。。。ってことで、この<1>~<4>は、「消費増税分で公共事業!」という話とは大きく異なっていることがご理解いただけますでよね。。。。?
つまり、「財政の機動性が高まるから、その状況を活用して、景気対策=防災減災ニューディールをうつ」という話と「景気対策=防災減災ニューディールをうつために増税をする」という話は全然ちがうわけであります。。。。
ってことで、この新聞報道や、某TV番組での議論の「誤解」の重要なポイントは、こ<1>~<3>は全く触れられていないし、<4>についても、その「前半部分」は切り落とされ、その「後半のごく一部」の「防災減災等に資する分野に資金を重点的に配分する」というところだけが切り取られている、という点であります。
つまり、下記報道では、この附則18条の考え方のほとんど全て(!)が伝えられず、そのごく一部の防災減災のところの言葉だけが切り取られて、過大に報道されている。。。。。というのが実情なのです。
・・・・
ってことで、こういう新聞報道は、基本的に、東スポさんのカッパ宇宙人雪男(&小橋カニと特訓)級のものなんだろぉなぁ。。。。なんて態度を国民が身に付ければ何とかなるので、まぁ、まだマシだとも言えるのですが。。。。実は、より深刻な問題(!)もあったりします。
例えば、「かなり公的」な下記の論文でも。。。。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2013pdf/20130115059.pdf
『「消費税引上げ法附則第18 条第2項は、「税制の抜本的な改革の実施等により、財政による機動的対応が可能となる中で、成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分するなどの施策を検討する」旨を定めた規定で。。。。、」
なんて書かれてます。が、この記述はやっぱ、上記のカッパ宇宙人雪男(&小橋渚にチョップ!)なネタとほとんど同様に、
「増税で収入が増えるから、防災減災をやる。。。。?」
と解釈されてしまいますよね。これでは、先に解説した、この附則18条の精神(もう一回記載します)
<1>増税すると、デフレ脱却ができなくなるかもしれない。
<2>だから、増税するんだったら、デフレ脱却できるような「総合的な対策」をやらねばならない。
<3>その「総合的な対策」をやる際には、以下の3点を踏まえることが必要。
1)デフレギャップの状況がどれくらいなのか? という点をしっかりと見据える
2)増税するとそのデフレギャップを広げるという懸念がある、という点をしっかりと見据える
3)「増税で、財政による機動的対応が可能となる」という状況も踏まえる
<4>で、その「総合的な対策」としては、例えば、「成長戦略」や「防災減災等に資する分野に資金を重点的に配分する事」である。
の、ほぼ「全て」がすっぽり無くなってしまってます。いやぁ、凄まじい「取捨選択」に基づく論文ですね(大笑)。
ではなんでわざわざ、附則18条の議論を無視したのか。。。。。もちろん、それはカッパが急にカメラの前に現れたり、小橋がカニと特訓したくなったりした時に、カッパさん…
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