(休刊のお知らせ)小誌は明日6月29日から7月8日まで休刊となります
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◎ BOOKREVIEW ◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ☆
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神道を国際比較すれば不思議なほど自然ととけあう
バラモンからプロテスタントまでを総覧的に比較研究の集大成
♪
呉善花『日本人として学んでおきたい世界の宗教』(PHP研究所)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
呉善花さんの新作のテーマは、意外な分野へ飛んだ。おや、宗教学である。
神道の研究をされていたのは知っていたけど、世界の宗教概論も大学で講義されていたとは知らなかった。
ソ連崩壊直後だったが、アエロフロートでイルクーツクからモスクワ行きに乗り換えたとき、偶然となりに座った若い男は典型のロシア系の風貌、ロシア語の通訳を間に入れてお喋りをしたら、「ところであなたの信仰する宗教は何か」と聞かれたので、日本人は大概が「無神論」に近いと答えた。
すると「神を信じないで、いったいどうゆう人生をおくるのか」と驚いた表情をみせた。ちなみに彼はアルメニア人だった。信仰はアルメニア正教(東方正教会の流れ)。聖都はエレバン。
日本人は正月に神社へお参りに行き、結婚は耶蘇教の教会でおこなうのが流行で、葬式は仏教というパターン。これじゃ外国人からみれば多重人格、いや人格破綻か、発狂したかと誤解されかねないだろう。評者(宮崎)は英語でならなんとか説明できるがロシア語通訳氏、いったいどう訳したのか、その後もアルメニア人の疑い深い風貌は変わらなかった。
さて呉さん、新作では世界四大宗教、キリスト、ユダヤ、イスラム、仏教を総合比較しながら、それぞれの由来と分裂、宗派の差違、教義の差違など簡潔に述べられているが、バラモンからヒンズー、そして仏教への道筋はわかるにしても、中東から中央アジアに発達したゾロアスター教への言及がないのは残念と思った。
ニーチェが注目した「ツアラツゥストラ」はゾロアスターのドイツ発音である。だが、本書は大学の講義録であり、詳細な各論は専門書にあたれば良いことで、学生や若者に知って欲しい宗教のポイントを網羅しつつ、白眉は日本の宗教、とりわけ神道の特質をのべている箇所である。
「神の感じ方」として、こう言われる。
「中国や朝鮮半島では、神仏への信仰を排する儒教の倫理道徳を政治や社会の中心部におくようになって、伝統的な神のイメージは文化の周縁部に追いやられ」た。
しかし「日本が不思議なところは」(中略)「逆に文化の中心部にまで入り込んで発展してきた」。
それゆえ「日本人の神の感じ方の特徴は、必ず何らかの現象や物の姿・形を通して神を感じるところにあります。それらの現象や物は、風であることも木々であることも、太陽であるころも月であることも(中略)自然力の根源をなす普遍的な力と考えられた」のである。
以下は各論に当たっていただくとして、評者は、このほかに印象深い記述を「イエズス会」の解釈にみる。
本書で呉教授は「イエズス会」は「戦闘的布教を目的とする『戦闘部隊』という意味でカンパニアと称されました。総会長の上に教皇が絶対の首長となり、会士はその命令に絶対に服従しなければならない」
イエズス会は各地でプロテスタントと対抗したが、スペインがフィリピンまで植民地化した頃、ポルトガルはアジアを次々と抑え、マカオの次ぎに日本を狙っていた。侵略の手先がイエズス会であり、ザビエルにくわえ、中国にはマテオ・リッチが派遣された。
それを見抜いた秀吉は日本侵略への予防先制攻撃を開始し、朝鮮半島へ渡海したのである。むろん、本書は宗教概論であるため、そこまでは書いていないが、
▽▽▽
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)支那と南朝鮮。「歴史認識」で共闘したいなら、かってにさせておけば良いのです。日本は堂々と「我関せず」を貫くべきです。
それにしてもあの「鳩バカ」。いやそう言ったらバカに失礼なくらいのバカ。だが穿った見方をするなら、究極のトリックスターを演じきれる彼こそ救国の英雄では?
これで日本人の支那嫌いが増えるはず。一方、北京にとって野中の尖閣棚上げ論が不発だったから、次は鳩バカって・・・芸がなさ過ぎませんか。
(KH生、所沢)
(宮崎正弘のコメント)その昔、ソ連のスパイ=スタニスラフ・レフチェンコ(在日KGB工作員、日本の世論工作のため多くの日本人代理人を駆使した)の米議会証言記録を翻訳して『KGBスパイの手口』とか、いろんな本を出しましたが、KGB用語でもっとも印象的なのが「影響力のある代理人」(Agent of Influence)。しかも、「自覚のない」(Unwitting)それです。
ハトは、中国の代理人を演じている結果を自覚できていない。自覚して発言している人より、過激に陽気になるのは、きっとその所為でしょう。
♪
(読者の声2)貴誌において、シナ庭園の不評さくさくです。しかしあれは城市に集居して現世の「福禄寿」を理想とするシナ人の理想を表しているのであると、小竹文夫は『上海三十年』(1948)で指摘しています。
(引用開始)「支那の庭園なども多くは福禄寿の仙境を表はすもので化石した樹幹を立てるのは直接に老寿を表はし、空洞のある曲りくねった太湖石を置くのは道教の羽化登仙を象徴したもので、やはり仙寿を表はすものである。
その側に芭蕉を植えるのは潤軟とともに羽化を象るもの、柘榴を配するのは多子の福を表はす。かういふ道具立てから成り立つ支那の庭園は、われわれ日本の庭園を見慣れた眼にはちっとも美しいものではない。眼に親しまない余りに人工的な異様なグロテスクなものである。日本の庭園の自然的なるに比べ人工的想像的非自然的非現実的であるのはそれが現世主義者の仙境であるからだ」
(引用終わり)
日本庭園は、美しい自然に囲まれて生きる日本人の人生の理想を示すもの、めぐまれた「国柄」の象徴ともいえる。・・・しかし西洋、中洋の文明国ではどうか、日本の特殊と孤立の象徴でもあるのか?
(石川県、三猫引)
(宮崎正弘のコメント)「福禄寿」。中国全土にこの屋号の店、とくに料理店が多いですが、東京にも表参道に値段のやたらに高い中華料理があります。庭園転じて料理店。
そういえば小竹文夫は石川県人でしたね。
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(休刊のお知らせ)小誌は明日6月29日から7月8日まで休刊となります
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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇
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宮崎正弘の最新刊
『2013年後期の中国を予測する 習近平の断末魔の叫びが聞こえる』
(石平氏との対談 ワック 940円)
http://www.amazon.co.jp/dp/489831/
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呉善花さんの新作のテーマは、意外な分野へ飛んだ。おや、宗教学である。
神道の研究をされていたのは知っていたけど、世界の宗教概論も大学で講義されていたとは知らなかった。
ソ連崩壊直後だったが、アエロフロートでイルクーツクからモスクワ行きに乗り換えたとき、偶然となりに座った若い男は典型のロシア系の風貌、ロシア語の通訳を間に入れてお喋りをしたら、「ところであなたの信仰する宗教は何か」と聞かれたので、日本人は大概が「無神論」に近いと答えた。
すると「神を信じないで、いったいどうゆう人生をおくるのか」と驚いた表情をみせた。ちなみに彼はアルメニア人だった。信仰はアルメニア正教(東方正教会の流れ)。聖都はエレバン。
日本人は正月に神社へお参りに行き、結婚は耶蘇教の教会でおこなうのが流行で、葬式は仏教というパターン。これじゃ外国人からみれば多重人格、いや人格破綻か、発狂したかと誤解されかねないだろう。評者(宮崎)は英語でならなんとか説明できるがロシア語通訳氏、いったいどう訳したのか、その後もアルメニア人の疑い深い風貌は変わらなかった。
さて呉さん、新作では世界四大宗教、キリスト、ユダヤ、イスラム、仏教を総合比較しながら、それぞれの由来と分裂、宗派の差違、教義の差違など簡潔に述べられているが、バラモンからヒンズー、そして仏教への道筋はわかるにしても、中東から中央アジアに発達したゾロアスター教への言及がないのは残念と思った。
ニーチェが注目した「ツアラツゥストラ」はゾロアスターのドイツ発音である。だが、本書は大学の講義録であり、詳細な各論は専門書にあたれば良いことで、学生や若者に知って欲しい宗教のポイントを網羅しつつ、白眉は日本の宗教、とりわけ神道の特質をのべている箇所である。
「神の感じ方」として、こう言われる。
「中国や朝鮮半島では、神仏への信仰を排する儒教の倫理道徳を政治や社会の中心部におくようになって、伝統的な神のイメージは文化の周縁部に追いやられ」た。
しかし「日本が不思議なところは」(中略)「逆に文化の中心部にまで入り込んで発展してきた」。
それゆえ「日本人の神の感じ方の特徴は、必ず何らかの現象や物の姿・形を通して神を感じるところにあります。それらの現象や物は、風であることも木々であることも、太陽であるころも月であることも(中略)自然力の根源をなす普遍的な力と考えられた」のである。
以下は各論に当たっていただくとして、評者は、このほかに印象深い記述を「イエズス会」の解釈にみる。
本書で呉教授は「イエズス会」は「戦闘的布教を目的とする『戦闘部隊』という意味でカンパニアと称されました。総会長の上に教皇が絶対の首長となり、会士はその命令に絶対に服従しなければならない」
イエズス会は各地でプロテスタントと対抗したが、スペインがフィリピンまで植民地化した頃、ポルトガルはアジアを次々と抑え、マカオの次ぎに日本を狙っていた。侵略の手先がイエズス会であり、ザビエルにくわえ、中国にはマテオ・リッチが派遣された。
それを見抜いた秀吉は日本侵略への予防先制攻撃を開始し、朝鮮半島へ渡海したのである。むろん、本書は宗教概論であるため、そこまでは書いていないが、
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(読者の声1)支那と南朝鮮。「歴史認識」で共闘したいなら、かってにさせておけば良いのです。日本は堂々と「我関せず」を貫くべきです。
それにしてもあの「鳩バカ」。いやそう言ったらバカに失礼なくらいのバカ。だが穿った見方をするなら、究極のトリックスターを演じきれる彼こそ救国の英雄では?
これで日本人の支那嫌いが増えるはず。一方、北京にとって野中の尖閣棚上げ論が不発だったから、次は鳩バカって・・・芸がなさ過ぎませんか。
(KH生、所沢)
(宮崎正弘のコメント)その昔、ソ連のスパイ=スタニスラフ・レフチェンコ(在日KGB工作員、日本の世論工作のため多くの日本人代理人を駆使した)の米議会証言記録を翻訳して『KGBスパイの手口』とか、いろんな本を出しましたが、KGB用語でもっとも印象的なのが「影響力のある代理人」(Agent of Influence)。しかも、「自覚のない」(Unwitting)それです。
ハトは、中国の代理人を演じている結果を自覚できていない。自覚して発言している人より、過激に陽気になるのは、きっとその所為でしょう。
♪
(読者の声2)貴誌において、シナ庭園の不評さくさくです。しかしあれは城市に集居して現世の「福禄寿」を理想とするシナ人の理想を表しているのであると、小竹文夫は『上海三十年』(1948)で指摘しています。
(引用開始)「支那の庭園なども多くは福禄寿の仙境を表はすもので化石した樹幹を立てるのは直接に老寿を表はし、空洞のある曲りくねった太湖石を置くのは道教の羽化登仙を象徴したもので、やはり仙寿を表はすものである。
その側に芭蕉を植えるのは潤軟とともに羽化を象るもの、柘榴を配するのは多子の福を表はす。かういふ道具立てから成り立つ支那の庭園は、われわれ日本の庭園を見慣れた眼にはちっとも美しいものではない。眼に親しまない余りに人工的な異様なグロテスクなものである。日本の庭園の自然的なるに比べ人工的想像的非自然的非現実的であるのはそれが現世主義者の仙境であるからだ」
(引用終わり)
日本庭園は、美しい自然に囲まれて生きる日本人の人生の理想を示すもの、めぐまれた「国柄」の象徴ともいえる。・・・しかし西洋、中洋の文明国ではどうか、日本の特殊と孤立の象徴でもあるのか?
(石川県、三猫引)
(宮崎正弘のコメント)「福禄寿」。中国全土にこの屋号の店、とくに料理店が多いですが、東京にも表参道に値段のやたらに高い中華料理があります。庭園転じて料理店。
そういえば小竹文夫は石川県人でしたね。
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