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◆藤井聡『列島強靭化論』を読み解く


藤井氏は京都大学の土木計画に関する教授。彼の理論は、自民党の国土強靭化計画の理論的支柱の一つ。


※要旨


・世界の大地震の2割が日本で起こっている。


・1923年の関東大震災以前の明治期にも、幕末の安政の時代にも、元禄の時代でも関東で大地震が起きている。東京は、定期的に大地震に襲われることが「宿命付けられている都市」なのだ。


・「天変地異を乗り越える」ために必要なのは、

1.致命傷を避ける。

2.「傷」を小さくする。

3.「傷」を早く回復する。

わが国が、どんな危機に対しても、この3つの条件をもつことができるならば、極めて「強靭な国」だということができる。「強靭さ」とは弾力的な「しなやかさ」のことである。


・列島強靭化のためには、少なくとも次の8つの対策をそれぞれ同時並行で推進していくべきであると考える。

1.「防災・減災」のためのインフラ対策。
2.「リスク・コミュニケーション」の推進。
3.「地域共同体・コミュニティ」の維持と活性化。
4.「有事」に備えた「強靭なエネルギーシステム」の構築。
5.企業・工場の「BCP(事業継承計画)」の策定を義務化すべし。
6.「有事」の際の「救援・復旧対策」を事前想定すべし。
7.日本全体の「経済力」の維持・拡大に努めるべし。
8.「強靭な国土構造」の実現。


・岩手県釜石市の防災教育に携わってきた片田敏孝氏が子供たちに教えてきたのは、以下の3つ。これによってこの地域の子供たちは助かった。

1.「想定にとらわれない」こと。

2.「その場でできる最善をつくす」こと。

3.「とにかく高いところへ逃げ、自分の命を守る率先避難者たれ」ということ。


・上記に関連して、三陸沿岸の地域には、「津波てんでんこ」という言葉がある。津波が来たときは、自分以外の人が心配でも、とにかくまず自分の命を守ることを考え、てんでばらばらに高いところへ逃げなさいという教えだ。長く津波に苦しんできたこの地域で、家族全滅を防ぐ知恵として伝わってきた言葉。


・地域コミュニティの活性化について。
宮古市の姉吉地区では、昭和三陸津波直後につくられた、

「此処より下に家を建てるな」

と書かれた石碑の言いつけを「80年」近くも守り続け、実際にすべての家をその石碑の位置よりも上に建て続けたがゆえに、すべての家屋が被害を逃れ、住民全員が助かっている。

震災後、地区自治会長の木村さんは、こう話している。「幼い頃から『石碑の教えを破るな』と言い聞かせてきた。先人の教訓のおかげで集落は生き残った」



・石碑とは対照的に、「行政主導でつくった堤防」によって救われた事例だ。高さは共に15.5メートル。東北一の「防潮堤と水門」が村を救った。岩手県三陸海岸の北部にある普代村。防潮堤は1970年に6,000万円、水門は35億円で1984年に完成した。普代村は1896年の明治三陸大津波で1,010人の死者・行方不明者が出た。1933年の津波でも600人が死傷した。戦後、和村幸徳村長(故人)が『2度あることは3度あってはいかん』と県にひたすらお願いし、建設の運びとなった。「他のことに使えばいいのに」「ここまでの高さは必要なのか?」など多くの批判を受けての建設だった。


※コメント

危機に備えて、ビジネスや国家のシステムをどう継続させるかを考えることは必要だ。そういった頭の体操が、別の危機に応用できることがある。あらゆるきっかけを活用し、そういったブレストをやる価値はある。ある週刊誌には、今年の12月29日前後に近畿地方で大きな地震が起きる可能性があると書かれていた。もちろん予知なので、本当に起こるかどうかはわからない。ただそういう記事を見たとき、もし起きたらどうすべきか、頭の片隅で考えることは無駄ではない。近畿で大地震がおきたら、帰省ラッシュの新幹線網が分裂し、混乱は必須だ。その場にいたらどうすべきか、国はどうなるか、ちょっと休み時間に考えたい。


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