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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成24(2012)年12月11日(火曜日)
通巻第3833号
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中国のジニ係数は0・61 驚きを越える不平等社会に転落していた
「世界最悪」でもあり、「史上最悪」でもあり、内乱、革命の前夜の指数
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12月10日の中国各紙が一斉に報道した「ジニ係数」は脅威の数字だ。
「世界最悪」であるばかかりか、これは「史上最悪」である。明日にも内乱、革命が起こっても不思議ではないだろう。
0・61というのは中国の冨の61%を特権階級が独占していることを意味し、しかも貧富の格差が拡大しているにもかかわらず、民意を無視し、民衆の抗議を弾圧し、言論を封殺し、独裁を強固にしている。
そのうえ特権階級は資産を海外へ巧妙に移動し、一族郎党は海外へ秘かに移住したか、あるいは二重国籍を取得した。まさにヒラリー・クリントン国務長官が予測したように「二十年後の中国は世界最貧国に転落している」だろう。
ところが中国が「2030年以前に米国を経済で抜き去るだろう」とする予測が、米国のシンクタンク(超党派の世界情報評議会レポート)が発表した。詳細はヘラルドトリビューン(12月11日号)に詳しいが、簡約すると、次の通りである。
「2030年以前に中国は米国を抜くが、しかし米国の指導的位置には代わりはないだろう」
「世界的には中産階級が肥大し、大きな安定要因となる」
「だがアフガニスタン、パキスタン、ブルンジ、ルワンダ、スーダン、ソマリア、ウガンダ、イエーメンなど十五の国家が崩壊するだろう。米中は、なかでもパキスタンの核兵器管理に大いなる関心があり、共同管理体制の話し合いが進むだろう」
「およそ五十の国々で内乱、内戦、あるいは国境紛争による戦争、地域紛争がおこる可能性が残る。とりわけ中近東では核兵器を用いた戦争に発展する危険性がある」
「日本と西欧諸国、韓国、台湾では老齢化が深刻化し発展速度が停滞するだろう」
「米国は(シェールガスなどにより)資源自給体制に移行し、ロシアは(従来の原油、ガスなどの)資源価格の下落により緩慢な衰退の趨勢にあると見られる」
中国のジニ係数発表の同じ日に、深刻さとは対照的な、こうした楽天的報告が米国から出されたのは皮肉である。
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 835回】
――「無知と無知に基づく善意こそ最大の罪だ」
『第二次大戦に勝者なし』(A・C・ウェデマイヤー 講談社学術文庫 1997年)
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ドイツ留学経験を持ち、中佐時代の1941年にルーズベルト政権下で「勝利の計画」と呼ばれた戦争計画を立案した著者は、「日本の暗号解読の結果、ルーズベルト、スターク海軍作戦部長、そしておそらくはマーシャル陸軍参謀総長もまた、十二月七日(日本時間の八日)決行予定の日本軍の真珠湾攻撃について、事前に警告されていたと解さねばならない」と結論づけている。
そして、「われわれはドイツを破壊し、日本を打ち破る以外に明確な目的を持っていなかった」だけでなく、「戦後のことを考慮にいれずに、軍事的勝利を目指して戦った」。
だからこそ、「新しく、さらに危険な敵を育てあげる結果となってしまった」と、ルーズベルトとチャーチルという米英両国指導者を激しく糾弾する。
「アメリカ参戦を正当づけるため、ルーズベルト大統領がつぎつぎと行った策略」と「チャーチルの三寸の舌先」との相乗効果によって最も利得を得たのはスターリンであり、共産主義勢力だった。であればこそ筆者は、日本の真珠湾攻撃直後に発表されたエール大学のN・スパイクマン教授の「ドイツと日本を抹殺することは、ヨーロッパ大陸をソ連の支配に任せることになろう」との主張に全面的に賛同するのである。
欧州戦線における対独進攻の布陣を終えた連合軍は東南アジア司令部を設置する。44年初頭に同司令部参謀副長としてニューデリーに着任した著者は、同年10月末、解任されたスティルウェル将軍(この本では「スチルウェル」と表記)に代わって中国戦線米軍司令官兼?介石付参謀に就くことになるが、前任者とは全く反対の立場に立つ。
前任者は「?介石を苦力階級の人物であるとし、高慢ちきで信用するにたらず、また、とうていいっしょに戦争をやっていける相手ではない、ときめつける」。だが、著者は「小柄で、上品で、りっぱなからだに、人を射すくめるような鋭い黒いひとみと、人をひきつける微笑をうかべた?介石から、強い印象を受け」、「ソ連共産主義は“国民政府の倒壊によって生じる真空につけこむ勢力”となるので、アメリカとしては“?介石とその政府を支援するしか道はない”ことを認識する必要がある」とした。
「中国共産主義者は中国にとって、最後の、かつ最良の希望を託しうるものであるというスチルウェルの意見」を完全に排し、「日本が降伏するまえも、降伏したあとも、中国共産党軍がきわめて有利な立場に立っていた」のは、「彼らが中国国民の運命に無責任であったからである」と記している。
前任者が蛇蝎の如く嫌っていたフライング・タイガー義勇空軍司令官に対しては、「眼前にみるシェンノートの公正な態度は、スチルウェルがシェンノートを酷評していた私の記憶とは、まるっきり反対であった」と、好感を寄せる。
ここで注目しておくべきは、著者が大統領周辺、国務省、さらに在中米大使館における対中政策実務者のうちの枢要なポストを占めていた人々が「中国の共産主義者に共鳴していたことは、アメリカは国民政府のかわりに共産党の連中を支持すべきであるという、彼らの報告書や勧告にはっきりと示されていた」と記している点だろう。
日中戦争は日米戦争であり、日本とアメリカの政権中枢にコミンテルンの強い介在を認めざるをえないようだが、じつはウェデマイヤーの祖父はマルクスやエンゲルスの同志で、アメリカに亡命した後、第1インターの下で活動したそうだ。なにやら浮かび上がってきた複雑怪奇で容易には解き難いような人脈図式・・・しんどい解読作業になりそうだ。
《QED》
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読者の声 どくしゃのこえ
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(読者の声1)いよいよ政府による「『皇室制度に関する有識者ヒアリングを踏まえた論点整理』に関する意見の募集について」のパブリックコメント募集が明日十日をもって締切を迎えます。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=060121009&Mode=0
皇統連綿を阻む勢力を打破すべく最後の攻勢に諸志の御協道を願って止みません。なほ文意は巷間各人士が様々に述べておられますが、二千字までの受付ですので、ご参考までに下記添付いたします。
一、「尊称による皇室活動の維持」と「元皇族の男系男子の皇室復帰」の両案の検討こそ、今日の皇室制度の課題を克服する道である。
二、論点整理は「女性宮家」創設により生じる重大な問題指摘を軽視するものである
政府の実施したヒアリングでは、有識者より「女性宮家」の創設に強い懸念が表明された。論点整理は有識者からの重大な問題点の指摘に対して誠実に答えたものとは言えない。


