読者の声 どくしゃのこえ READER‘S OPINIONS 読者之声 
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(読者の声1)貴誌前号の貴見「経済戦争はすでに始まっている――中国の対日経済制裁は、経済戦争の宣戦布告に等しい」。
 これは望むところであります。軍事的な戦いが「憲法」で“取り敢えず”禁じられておりますから、この分野ならやれます。平沼さんだけが経済産業相のと きに輸入制限を行い中国と戦い勝ちました。もはや女子供の出る時ではありません。
(岡山県 眠桃太郎)


(宮崎正弘のコメント)腰抜け政権ではどこまでやれるか。財界はびくびくしていますからね。10日発売の『文藝春秋』で石原慎太郎が「サムライの心」「よらば切るぞ」と精神復活を唱えていますが。



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(読者の声2)「安倍政権」に埋め込まれた、石破茂と言うトロイの木馬――-財務省と竹中平蔵の影あり。
 安倍晋三氏が9月26日に自民党新総裁に選出され、幹事長に党員投票ではトップだった石破茂氏を据えた。幹事長は、文字通り党運営と選挙の要であり、もし自民党が次期総選挙を勝利し安倍氏が内閣総理大臣に選出された場合には、中心から国政を左右する事になる。

◆石破茂という政治家
石破茂氏という政治家は、軍事オタクと言われるように、防衛政策への精通度に於いては現在の政界で恐らく随一である。
しかし石破氏は幹事長就任後、テレビの政治番組に出ずっぱりの中、10月6日(土)の日テレの「ウェークアップ!ぷらす」で、「日本経済再生の秘策は、(1)安売り合戦を止める事、(2)女性と若者の就労を増やす事」と述べた後、司会者に「具体的にどうやって?」とツッコまれ、「政府だけでなく民間も頑張って貰わなきゃ困る」と回答した。民間も頑張るのはもちろん必要だが、この事から政治としての具体策は持っていない事が窺われた。また筆者自身が、ある席で石破氏に外国人労働者受け入れについての考えを聞いた際、少なくとも知識・技能労働者と単純労働者の問題を区分してはいない様な回答だった。加えて、三白眼で睨み上げる独特のスタイル自体は良いとして、隙を作らず切れ目なく話し対話の応酬を拒むような姿勢からは、政治家としての幅の狭さが察せられた。
なお、石破氏は、2009年から昨年まで政調会長を経験しているが、従来の自民党政策を踏襲し、防衛と農政の一部を除き目立った政策を打ち出していない。
 選挙を抱える政治家は、なかなか全てに通じるという訳には行かない。特に石破氏の場合、防衛に偏った分、その他の政策分野については、大臣を経験した農政について一定の知識がある他は疎いと言えるだろう。特に財政、経済政策について弱く、いわば真空である。その真空を埋めるのは、何だろうか?

◆財務省と竹中平蔵氏◆
恐らくそれは、財務省と竹中平蔵氏となるだろう。従来から増税優先論者である石破氏に、財務省はアプローチを強めている。安倍氏が今回の総裁選に於いて「経済成長を果たし十分なデフレ脱却がなければ、消費増税を凍結する」と明言した事を覆し、財務省はデフレ下でも消費増税の強行を図るつもりだ。伊藤惇夫氏というワイドショー御用達の政治評論家が、総裁選前後を通じてTVに於ける石破氏の応援団長のような事をしているが、そこに財務省を中心とした既得権複合体の意志が透けて見える。
また、総裁選で石破氏の応援に回った小泉進次郎氏を通じて、竹中平蔵氏がアプローチしてくると思われる。竹中氏は、橋下徹大阪市長の率いる日本維新の会の次期衆院選候補者選定委員会の委員長に就任し、日本維新の会は、経済政策では竹中氏が信奉する供給側強化を強調するサプライサイド政策を採る事が明白になった。現在の趨勢では、自民党が次期総選挙で第一党になる可能性が高いが、日本維新の会等と連立政権を組む場合、そのパイプ役となるのが石破氏だろう。そこを通じても竹中氏の影響力が高まる。その中心となる政策が、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)推進だ。安倍氏はTPPに慎重であるが、竹中氏は米経済界とりわけ金融界の意向を受け、石破氏と橋下氏を通じてTPPを強力に推し進めてくるだろう。TPPは、国務・国防総省の考える中国包囲網としての性格と、商務省・経済界の考える日本収奪の性格の2つの顔を持つ。筆者は基本的には自由貿易論者であり、TPPに必ずしも反対ではないが、それには前提条件として基礎的食糧生産の十分な保護と、
一方の意向だけでいきなり国際機関に提訴・決着させるISDS(投資家対国家の紛争解決)条項を外す事が不可欠であり、TPPの大幅な改編もしくは別の枠組みへの仕切り直しが必要と考える。
 中国に、尖閣諸島、進んでは沖縄が狙われている状況下に於いて、中国包囲網の構築は日本にとって不可欠であるが、TPPで日本収奪の性格が強くなれば頓挫し、日米双方の国益が損なわれる結果に終わる。このため、竹中氏等の雑音を排し、大局を持って米国と交渉する事が必要である。

なお、安倍氏が総裁に選出されて、首相再登板への世論の期待が徐々に集まっているが、筆者は健康面に加えてもう一つ懸念がある。例えば、安倍氏は、官房副長官時代に日本のイラク戦争支持の理由として、「石油の確保は、日本にとって大義である」と述べたが、国際関係に於いて「大義」とは、国益を越えたもの、個々の国の利害を超えて広い地域を発展、維持するための理念でなければならず、石油は日本にとって重要な国益ではあっても大義ではない。これは、単なる用語の問題ではなく、そこには理論的思考力の弱さが現れている。その後の首相途中降板の屈辱を経て、熟考を重ね、理論面、戦略面の弱さを克服していると思いたいが、なお注意深く観察する必要がある。この部分が弱いと、安倍氏は、石破氏を通じて入ってくる財務省と竹中平蔵氏の妨害電波に容易にジャックされてしまうだろう。
 財務省も竹中平蔵氏も主観的には、日本のために働いているつもりかも知れない。だが、全体最適を考えず、部分最適だけで動けば結果として国を滅ぼす売国奴となってしまう。また、石破氏については、彼らのトロイの木馬とならぬよう、私心を去って国政に当たるべく今一度の自覚が必要だろう。
(佐藤鴻全)

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