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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
   平成24(2012)年10月7日(日曜日)
   通巻第3779号
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 「米中関係は揺るぎなく、尖閣密約はない」
  キッシンジャーが米国ウッドロー・ウィルソン・センターで講演
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 「米国は尖閣に介入してこなかったし、これからも介入しない」とキッシンジャー元国務長官は10月3日、ワシントンのウッドロー・ウィルソン・センタで講演した。時期的に言えば、米国と中国のマスコミのもっぱらの関心事は米大統領選挙でオバマとロムニーが互いに中国を激しく攻撃しているから、米中関係はがたがたになるのかとの懸念の拡がりが背景にある。

 キッシンジャーは言った。
「米中関係はおたがいに派遣を求めず、平和共存が目的」。
 さすがに親中派の大物にして、ニクソン政権下で北京を秘密訪問しただけあり、米国保守派の考え方や議論の立て方とはおおきな距離がある。キッシンジャーは沖縄密約の当事者であり、沖縄返還の条件は有事の核持ち込みと繊維交渉のおける妥協だった。返還される沖縄の管轄権には尖閣諸島が含まれると解釈された。

 キッシンジャーは89年の天安門事件で中国が世界に孤立したときも、弟子のスコウクラフト(当時の大統領補佐官)を秘密裏に訪中させたブッシュ大統領の外交顧問役でもあり、その後に自ら訪中して、米中間の関係改善に貢献した。このため中国からは「878歳のキッシンジャー氏は中国人民の古きよき友人」と高い評価を受けてきた。
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◎ BOOKREVIEW ◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ☆
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安藤幹『「連合」をぶっ潰せ!』(日新報道)
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 連合は反日団体もどきである。
 自治労、日教組、JR総連、NHK労連などが「反日」の中核であり、「日本を破壊する左翼の巣窟」だと著者は言う。
 首をかしげるようなことを主張する政治家、そのバックをしらべると連合に行き着く。
 安藤幹氏は、連合の歴史を振り返り、その労働運動の基本綱領、戦略方針、思想傾向と組織的限界の詳細を論じるが、興味深い章は「連合を取り巻く人脈」である。
 小宮山洋子、仙石由人、川端達夫らの政治家の名前は知っていたが、民主党には他に十数人前後の国会議員が連合の支援で当選している。小沢鋭仁、玄葉光一郎、枝野幸雄、岡田克也、前原誠司らも電機連合の支援を受けている。直島正行は自動車労連から。神奈川県知事の?岩祐治も、法務大臣の田中慶秋も。
 また連合に近いブンカジンには金子勝、見城美枝子、森田実、香山リカ、やくみつる等ぞろぞろと忌まわしき名前の羅列が続いて、これは資料的価値がある。
 日本の急激な政治劣化と経済の沈没は民主党が政権をとってからであるが、民主党なるものは哲学も思想も、そのうえ道徳もない政治家のあつまりで、日本劣化が目的であると著者は警告を発している。
 旧民社系はすくなくとも民主党から脱党するべし。

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読者の声 どくしゃのこえ READER‘S OPINIONS 読者之声 
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(読者の声1)貴誌前号の貴見「経済戦争はすでに始まっている――中国の対日経済制裁は、経済戦争の宣戦布告に等しい」。
 これは望むところであります。軍事的な戦いが「憲法」で“取り敢えず”禁じられておりますから、この分野ならやれます。平沼さんだけが経済産業相のと きに輸入制限を行い中国と戦い勝ちました。もはや女子供の出る時ではありません。
(岡山県 眠桃太郎)


(宮崎正弘のコメント)腰抜け政権ではどこまでやれるか。財界はびくびくしていますからね。10日発売の『文藝春秋』で石原慎太郎が「サムライの心」「よらば切るぞ」と精神復活を唱えていますが。



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(読者の声2)「安倍政権」に埋め込まれた、石破茂と言うトロイの木馬――-財務省と竹中平蔵の影あり。
 安倍晋三氏が9月26日に自民党新総裁に選出され、幹事長に党員投票ではトップだった石破茂氏を据えた。幹事長は、文字通り党運営と選挙の要であり、もし自民党が次期総選挙を勝利し安倍氏が内閣総理大臣に選出された場合には、中心から国政を左右する事になる。

◆石破茂という政治家
石破茂氏という政治家は、軍事オタクと言われるように、防衛政策への精通度に於いては現在の政界で恐らく随一である。
しかし石破氏は幹事長就任後、テレビの政治番組に出ずっぱりの中、10月6日(土)の日テレの「ウェークアップ!ぷらす」で、「日本経済再生の秘策は、(1)安売り合戦を止める事、(2)女性と若者の就労を増やす事」と述べた後、司会者に「具体的にどうやって?」とツッコまれ、「政府だけでなく民間も頑張って貰わなきゃ困る」と回答した。民間も頑張るのはもちろん必要だが、この事から政治としての具体策は持っていない事が窺われた。また筆者自身が、ある席で石破氏に外国人労働者受け入れについての考えを聞いた際、少なくとも知識・技能労働者と単純労働者の問題を区分してはいない様な回答だった。加えて、三白眼で睨み上げる独特のスタイル自体は良いとして、隙を作らず切れ目なく話し対話の応酬を拒むような姿勢からは、政治家としての幅の狭さが察せられた。
なお、石破氏は、2009年から昨年まで政調会長を経験しているが、従来の自民党政策を踏襲し、防衛と農政の一部を除き目立った政策を打ち出していない。
 選挙を抱える政治家は、なかなか全てに通じるという訳には行かない。特に石破氏の場合、防衛に偏った分、その他の政策分野については、大臣を経験した農政について一定の知識がある他は疎いと言えるだろう。特に財政、経済政策について弱く、いわば真空である。その真空を埋めるのは、何だろうか?

◆財務省と竹中平蔵氏◆
恐らくそれは、財務省と竹中平蔵氏となるだろう。従来から増税優先論者である石破氏に、財務省はアプローチを強めている。安倍氏が今回の総裁選に於いて「経済成長を果たし十分なデフレ脱却がなければ、消費増税を凍結する」と明言した事を覆し、財務省はデフレ下でも消費増税の強行を図るつもりだ。伊藤惇夫氏というワイドショー御用達の政治評論家が、総裁選前後を通じてTVに於ける石破氏の応援団長のような事をしているが、そこに財務省を中心とした既得権複合体の意志が透けて見える。
また、総裁選で石破氏の応援に回った小泉進次郎氏を通じて、竹中平蔵氏がアプローチしてくると思われる。竹中氏は、橋下徹大阪市長の率いる日本維新の会の次期衆院選候補者選定委員会の委員長に就任し、日本維新の会は、経済政策では竹中氏が信奉する供給側強化を強調するサプライサイド政策を採る事が明白になった。現在の趨勢では、自民党が次期総選挙で第一党になる可能性が高いが、日本維新の会等と連立政権を組む場合、そのパイプ役となるのが石破氏だろう。そこを通じても竹中氏の影響力が高まる。その中心となる政策が、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)推進だ。安倍氏はTPPに慎重であるが、竹中氏は米経済界とりわけ金融界の意向を受け、石破氏と橋下氏を通じてTPPを強力に推し進めてくるだろう。TPPは、国務・国防総省の考える中国包囲網としての性格と、商務省・経済界の考える日本収奪の性格の2つの顔を持つ。