【佐藤千枝】台湾旅行記2012年春(2)台湾総統府

作者: 佐藤 千枝

<台湾総統府>
蕭錦文さんは週に一度か月に一度、総統府でも日本語ガイドをやっている。その蕭さんが言うには国民党政権になってから総統府見学コースの展示内容が変わったそうだ。蕭さんから撤去された展示物の写真を見せてもらいながら(撤去される前に写真を撮って保存しているそうだ)話しを聞いたが、やはり行かなきゃ解らないということで、2012年4月に行ってきた。

9時ちょっと前に見学コース入口に着いたときにはすでに行列が出来ていた。私が並んだ直後に観光バスが到着し私の後ろに長蛇の列が…。前も後ろも台湾人か中国人の観光客だ。9時になって先頭からパスポートチェックが始まるがなかなか進まない。それどころか列に並ばずに入口付近でたむろっていた人々が次々とパスポートや身分証明書を見せて中に入っていくではないか!(中には日本人グループもいた) 

なんかいいかげんだなぁε~( ̄、 ̄;)ゞ

中に入ると荷物のチェックをし、そのまま行こうとするとバックはコインロッカーに入れるよう指示される。ロッカーにバックを入れると、側にいた係員が「カメラOK」と言うではないか! えっ、カメラ持ってってもいいの? 昔は確か駄目だったよなぁ。

日本人グループに合流して総統府の中に入る。今回のガイドさんは日本語が発音から完璧な初老のお爺さんだ。

「チャードードージーガウ(よろしくお願いします)」(台湾語)と、言ったら苦笑してた。やはり発音が下手だったか。(;^_^A

中に入ると、一番初めにあった昔の総督府の写真に歴代総督と中華民国総統の顔写真の大パネルが無くなっている。やはり日本統治時代50年で19人と総督と比べ、中華民国時代67年で総統は6人しかいない。あまりにもバランスが悪すぎて中国人観光客に見られたくなかったのか?

最初の部屋に入る。昔は中華民国と国交のある国々から送られた勲章や品々が飾られていたが、今は総督府の歴史を中心に日本時代の展示だ。

教科書で見た下関条約を締結したときの絵画に始まり、初期の総督府のデザイン画や設計図。歴代総督の名前と顔写真が歴史絵巻のように展示されている。

なるほど、ガイドさんは数ある展示物から案内する箇所をセレクトしてガイドするから、歴代総督の展示物を案内しなければ、中国人観光客もあまり気に留めないだろうな。(同じ部屋にいた中国人観光客の団体が説明を受けていた展示物は、日本人グループは案内されなかったし)

太平洋戦争時に爆撃された総督府の写真は昔と同じだが、太平洋戦争前にアメリカ軍が撮影した総督府の航空写真が無いな。蕭さんが『アメリカが戦争準備をしていた証拠』と言ってたのに・・・。

説明の中で、日本・台湾・中国一帯の地図を見ながら『地政学上、台湾は重要な位置に有ったため、日本は日清戦争で台湾を手に入れた』と言っていたが、ちょっと待て!まるで台湾を手に入れるため日清戦争をやったように聞こえるが、確か台湾割譲が決まったとき、『コジキが馬を貰うようなもの』と、フランスに売却する案が出たんじゃなかったっけ? 台湾では、そのように教えられているんだろうか?

重慶南路側の部屋だが、昔は各部屋に蒋介石・蒋経國・李登輝氏の写真や服や持ち物の展示であったが、今は台湾の特産品の展示コーナーになっている。ガイドさんがウナギの説明をしながら『近くに日本人が経営するウナギ屋がある』とその店のカードを配っていた。ガイドさんはウナギ屋さんからお客一人に付きいくら貰えるんだろう?

廊下には台湾と国交のある国々の地図や国旗や馬総統がそれぞれの国を訪問したときの写真が展示されている。

貴陽街一段側の部屋には、以前は、日本時代の古い書類や官報が展示されていたが、現在は閉鎖されていた。最後に「中庭の撮影はOKですよ」のセリフで見学終了。

昔より歴史的展示物が少なくなっていたな。ガイドさんの説明も一箇所を除いては、客観的な説明だ。でも最後にガイドさんがそそくさと去っていったような気がしてしょうがない。もしかしたら李登輝友の会で総統府を見学したときにでも会ったかな?(私は人の顔を覚えられないタチなのでガイドさんに見覚えが無いのだが)。それともガイドの途中でツッコミを入れる日本人が多いのだろうか?(だとしたら迷惑だろうなぁ。ガイドさんだって上から規制や お達しがあるのかもしれないし)。

今度見学するときは出来るだけガイドさんから離れて、日本人には案内されない展示物を見てみたら面白いかも。それまでこの見学コースが残っていますように(-∧-) 




『台湾の声』 http://www.emaga.com/info/3407.html

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