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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成24(2012)年 2月9日(木曜日)
     通巻第3551号 (2月8日発行)
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<速報>
 青天の霹靂か、どんでん返しのトリックか
  サントロウム(元上院議員)がミネソタで大勝、コロラドも辛勝の速報
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 共和党の党員集会(コーカス)は番狂わせの連続となった。欧州を襲う大雪と寒波の影響かも? サンダーストームがミネソタ州とコロラド州に吹いた。
 アイオワ州で、ひょいとトップに顔を出したサントロウムは共和党保守陣営になかでも無名の新人。ベテランのロン・ポールはテキサス州で勝つだろうが、すでに息切れが目立つ。

 トップを走り、本命視されているミット・ロムニー(元マサチュウセッツ州知事)は、大金持ちのうえに、モルモン教。この二つが足枷となって運動を鈍らせている気配があり、先週までに巻き返してきたニュート・ギングリッチ(元下院議長)だったが、かれの足枷は豪放な放言癖と離婚歴もさりながら、大口スポンサーがエーデルソン夫妻ということが判明した途端、不利となった。
なぜならエーデルソンはラスのカジノ経営で知られ全米六位の大金持ちだが、あまりに露骨なイスラエル贔屓だから、マイナスと働いた。
 ギングリッチも「おれはれっきとしたプロ・イスラエル」と発言を繰り返し、これがイスラエルに批判的な左翼メディアに喧伝されて不利になった。

 奇跡のダブル・スコアで再浮上したサントロウム候補ではあるが、彼には共和党をまとめる力量不足で、問題は軍資金がどこまで続くかだろう。

(注 8日午後四時<日本時間>現在、コロラド州の結果はまだ出ていない。コロラド辛勝の速報は英誌テレグラフ)。
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◆BOOKREVIEW ◆書評 ◇しょひょう ◇ブックレビュー ★
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西村幸祐『反日の構造』(文芸社文庫)
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 反日の構造を「マトリックス」というキーワードで巧みに解き明かす意欲的な新手法が目についた。
戦後の教育現場で、あるいは左翼がまだ大手を振るう日本のマスゴミで、いまも南京大虐殺とか、従軍慰安婦とか、ありもしなかったことを言いふらす日本人がいる。朝日新聞とかNHK、岩波書店、共同通信等々、きりがない自虐史観の横行。
 評者(宮?)はこれをマゾヒズムを好む日本人の特質だろうと捉えてきたのだが、著者の西村氏は、この原点を「GHQ史観」に求め、そもそも日本人が戦争に臨んだときの座標軸が「大東亜戦争」というフレーズに現れたのに、GHQ占領が終わってからも、依然として日本人によって自虐がなされる。これまでにも多く論客らが指摘したように日本の精神埋没的状況は自虐主義の極致であるにせよ、西村さんは本書で、マトリックスという新しい視座を導入して定義するのである。
 映画『マトリックス』(評者は残念ながら観ていない)のように、「日本人は自分たちを非難の渦に永久に巻き込む世界が(マトリックス=仮想現実)であることに気がつかないまま『反日の構造』のなかに埋没してきたのだ」という。
 八年前にPHPから刊行された原著の文庫化にあたり、以上の前書きが新たに挿入された。
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(編集部より訂正とお詫び)
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 弊誌前号「福田恒存」対談集の書評コラムに「福田」の「福」が「?」と誤植されて配達された読者があります。福です。
また前々号のコメントのなか、水木陽の「陽」は「楊」です。訂正します。
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 読者の声 どくしゃのこえ 読者之声 READER‘S OPINIONS
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(読者の声1)貴誌3550号の「日本の高度成長を象徴したパナソニック(旧松下電器)が胴元となった松下生計塾出身者の現政権が、肝心の母体を救済できない体たらく、どん底日本を象徴してあまりある」。
これには満腔で納得。まさにイロニーそのもの。S・ジョブスが言ったStay  hungry, Stay foolish が、ソニーやパナソニックの経営者のマインドになくなった結果でしょう。
(SJ生)   


(宮崎正弘のコメント)ソニーはCEOに出井さんが就いたあたりから井深、盛田の創業精神と創造マインドを閑却し始めたように思いますね。



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(読者の声2)映画『聯合艦隊司令長官山本五十六』を観ての投稿、書意見への感想です。
1.常に大局の歴史観を持つ:日米戦争は、日露戦争以来の米国の満洲狙いによる、無理難題の圧迫に耐えてきた、日本の自存自衛の戦いであった。海上戦闘はその中の挿話である。この背景が分からないと海軍の戦闘の意味も不明になり、奮戦した将兵、銃後国民の苦闘も正しく評価できない。

2.自衛戦争:昭和天皇以下、対米戦争に勝てると思った国民はいない。しかし戦った。
「負ける戦争をするのが自由と独立を求める古今の国民の義務」だからである。

3.事例:1939年、ノモンハン事件直後、ヒトラーと共謀しポーランドを分割したスターリンは北欧フィンランドの領土割譲を求めて脅迫した。しかし人口350万のフィンランドは人口1億7千万のソ連に対して断固拒否したのでソ連軍が侵入した。フィンランドは冬戦争で善戦し、ソ連軍に20万壊滅の被害を与えたが、結局翌春負けた。しかし現代のフィンランド人は、対ソ戦で敗戦した指導者マンネハイムの銅像をヘルシンキ駅前に建立し、顕彰している。小国であるが立派だ。

4.山本提督批判の愚:(1)利敵行為の愚:日本人なら戦争の殉国者を批判する愚は無条件で止めなければならない。というのは、敵が嘲笑しているからだ。「戦争とは騙すことなり」は孫子の名言である。今も支那事変は続いている。常に敵国の目を意識することが必要だ。(2)後智恵の愚:明日の株価も分からない現代人が、当時の日本人の苦悩を知らずに、後世の立場で、高みの見物よろしく、ノーテンキに批判する恩知らず、愚かさにはウンザリである。自分が明日戦死するという立場に立ったらどう行動するか、他人ごとではなく考える。山本元帥以下将兵の奮闘ぶりを無条件で高く評価したい。(3)レバタラ論の愚:相手も変わるので、日本が別の戦術をとったらどうか、という発想は成り立たない。歴史にイフはない。
時間の無駄だ。

5.真珠湾攻撃:英国の軍事史家は、天才的な作戦であり、米国の不当な非難が忘れられたなら、世界の軍事史上の金字塔として輝くだろうとしている。

6.ネルソン提督:ネルソンは、愛人のハミルトン夫人との艶聞が有名だ。しかし私事に過ぎず戦果には関係ない。

7.真珠湾攻撃直後のヒトラーの対米宣戦布告:これは近代史の謎の一つであるが、私は当時ドイツ軍がモスクワ正面に引き込まれて寒波と補給不足で大打撃を受けていたので、ヒトラーが日本の対ソ参戦を望んだものか、と考えている。