この山下、本間両将軍が死刑になるなら、日本軍と戦ったアメリカ軍の全ての将軍も死刑でなければならない。アメリカ軍は日本の民間人を殺す目的で軍事行動をしていたからである(サイパン、沖縄はおろか東京、大阪、広島、長崎を見られよ)。
更に、ベトナム戦争におけるウェストモーランド統合幕僚長も間違いなく絞首刑だ。
 にもかかわらず、マッカーサーが後に書いた「回顧録」には、自分が行った裁判は完全に正義に基づくものだったと強弁している。特に、本間中将の妻が、東京でマッカーサーに、「夫の助命嘆願をしているのではない、裁判記録に自ら目を通してほしい、そうすれば何を為すべきかお分かりいただけると信じている」と願い出たことに関しても、よくもまあぬけぬけと嘘がつけるなあ、と思うほど誤魔化している。

 以上の通り、マッカーサーの、恨みのフィリピンにおける二人の日本軍の将軍に対する措置とその時の癖を述べた。
 このことを念頭に置いて、次の日付けを見ていただきたい。

 東京裁判に関して
 起訴、昭和二十一年四月二十九日(天皇誕生日)
 審理開始、同五月三日
 判決、同二十三年十一月十二日
 死刑執行、同十二月二十三日(皇太子誕生日)
 日本国憲法に関して
 公布、昭和二十一年十一月三日(明治節、明治天皇誕生日)
 施行、同二十二年五月三日(東京裁判審理開始日)

 フィリピンの本間中将裁判であれ、東京裁判であれ、精根尽きた敗戦後に日本国民が初めて迎える紀元節の天長節(天皇誕生日)にそれぞれ判決をなし審理を開始している。
 そして、連合国最高司令官司令部(SCAP)において、東京裁判と日本国憲法制定が、ばらばらに進行していたのではなく、両者は不可分のものとして同時並行させていたことは、日付けから見ても明らかである。
 東京裁判の審理開始の日から一周年の同じ日が、日本国憲法施行日とされている。
 さらに、その内容は、先の述べたように、東京裁判の起訴状を日本国憲法が補強し裏付ける関係に立つ。
日本国憲法の特に「前文」を読まれたし。
前文は、日本を戦前と戦後に分断し、戦前は「人類普遍の原理に反する」と宣言している。

 このことを更に裏付ける文書がある。
 それは、GHQの30項目にわたる検閲指針である。
 この検閲の根拠は、GHQの発した放送遵則と新聞遵則であるが、驚くべきはその遵則の内容だ。
 それは、冒頭、「連合国最高司令官(マッカーサー)は、日本に言論の自由を確立せんが為に・・・」とその目的を掲げ、第一として「報道は厳に真実に即する旨とすべし」と定めていることである。
 連合国最高司令官は、日本に言論の自由を確立するためと厳かに宣言しながら、日本の言論の自由を根絶やしにする完璧な検閲を密かに実施していたのだ。
 何度でも言うが、マッカーサーほど嫌な奴はいない。そして、彼に率いられた幕僚達、彼等の本国に帰ってからの「生き方」を知る必要がある。
 如何なる人間であったのかが分かるからである。鼻持ちならん奴であったことは推測できる。

 次に、この検閲指針を三十項目全て掲げておく。
 その理由は、未だに我が国の言論は、この検閲指針通りに自己規制しているからである。
 従って、今こそ、この検閲指針を熟読吟味する必要がある!
 
 安倍元総理が、菅直人のアホに質問されて、「宣戦の詔書」に祖父の岸信介国務大臣が副署したことは過ちであったと答弁してしまったのは、この検閲指針が未だに生きているからだ。
 以前私がテレビで、日本を何時までも朝から晩まで非難し続け、時に日の丸を焼いて気勢をあげる朝鮮人や韓国人を日本人は到底好きになれない、と当然のことを言っただけで、スタジオの皆から「レッドカード!」と非難されたのも、この検閲指針が生きているからだ。
 本稿の主題である東京裁判と日本国憲法の関連については、検閲指針の?、?、?、?を見られたし。
 語るに落ちるとはこのことである。
 まことに、無念ではないか。

 検閲指針
!)連合国最高司令官司令部(SCAP)に対する批判、
!)極東軍事裁判批判、
!)SCAPが日本国憲法を起草したことに対する批判、
!)検閲制度への言及、
!)合衆国に対する批判、?ロシアに対する批判、?英国に対する批判、?朝鮮人に対する批判、?中国人に対する批判、?他の連合国に対する批判、?連合国一般に対する批判、?満州における日本人の取り扱いに付いての批判、?連合国の戦前の政策に対する批判、?第三次世界大戦への言及、?ソ連対西側諸国の冷戦に関する言及、?戦争擁護の宣伝、?神国日本の宣伝、?軍国主義の宣伝、?ナショナリズムの宣伝、?大東亜共栄圏の宣伝、21その他の宣伝、22戦争犯罪人の正当性及び擁護、23占領軍兵士と日本女性の交際、24闇市の状況、25占領軍軍隊に対する批判、26飢餓の誇張、27暴力と不穏の行動の扇動、28虚偽の報道、29SCAPまたは地方軍政部に対する不適切な言及、30解禁されていない報道の公表

 

西村真悟事務所