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メールコラム「使える!ビジネス古典」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■No.27■■
成功のために重要なこと
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五十歩百歩(小さな差はあるが、たいした変わりはないこと。)や、
自暴自棄(思うようにならないために自分を駄目なものと思い、
将来を考えない行動をとること。)という言葉は、
私たちの日常会話にもときどき登場する、だれもが知っている言葉です。
そして、これらの言葉の出典が、「孟子」にあることを知っている方も
少なくないかもしれません。
では、事業の成功などに重要として、訓示などでもよく使われる
こんな諺はどうでしょうか。
「天の時は知の利に如(し)かず、地の利は人の和に如かず。」
これは、事業や仕事の成功には、タイミング、立地条件、人の和の
3つが必要であることを示し、その中でも重要な順番までを表していて、
これもまた、孟子からの出典です。
元の文章をご紹介しましょう。
孟子曰わく、天の時は地の利に如かず。地の利は人の和に如かず。
三里の城、七里の郭(かく)、環(めぐ)りて之を攻むれども勝たず。
夫(そ)れ環りて之を攻むれば、必ず天の時を得るもの有らん。
然り而(しこう)して勝たざる者は、是(こ)れ天の時地の利に
如かざればなり。城高からざるに非ざるなり。地深からざるに非ざるなり。
兵革堅利(へいかくけんり)ならざるに非ざるなり。
米粟(べいぞく)多からざるに非ざるなり。萎(い)して之を去るは、
是れ地の利人の和にしかざればなり、と。
***解釈***
孟子が言うに、「国民がすべてことをなす場合には、
天の時(天然自然の現象のその時々の変化や状態。
例えば、四季・晴雨・寒暖・昼夜・方角など)のよい時を選ぶことも大切だが、
それよりも地の利(土地の自然状態が都合よくなっていること。
たとえば山河の険しさ、城池の堅固さ)のよいのを得れ部ことには及ばない。
しかし、その地の利のよいということも、一国中の人心がよく和合し
固く団結していることには、なお及ばないものである。
一国の民心の和合しているということは、君が国事を行う場合に、
このように、最も大切な条件である。
さて、三里四方の内城や、七里四方の外城というようなものは、
そう大きなものではないが、その日そのまわりを取り巻いて攻め立てたが、
勝てなかったとする。
いったい、城のまわりを取り巻いて久しく攻め立てれば、必ずその間には、
天候だとか風向きだとかの天然自然のなりゆきや、状態のよい折があった
に違いない。
それなのに、勝てなかったということは、全く天の時が要害堅固な地の利
に及ばなかったからである。
またここに一つの城があり、その城壁は高くないわけでもなく、
城の池は深くないわけでもない。
その上、武器・甲冑も堅固・鋭利でないわけではないし、
また米粟などの兵糧も多くないわけではない。
それであるにもかかわらず、この城を守り切れず、捨ててしまって
この城を去るというのは、人の和がなかったためで、
これは全く地の利が人心の和合一致した団結に及ばなかったからである。
**********
たしかに、事業でも勉強でも、将来を見越して取り掛かる必要があります。
この先有望な分野であるのか、伸びる事業であるのかどうか。
参入のタイミングを間違えて、例えばすでに成熟期の後半に差し掛かって
いるような事業に取り組もうとすれば、本来能力の高い経営者でも、
その能力を生かし切ることができないでしょう。
しかし、成長期の初期にある事業であれば、どんな経営者が取り組んでも、
うまくいく可能性が大変高くなります。
これが、「天の時」です。
しかし、そのように期をとらえて事業に参入したとしても、
立地条件が悪ければ、なかなかうまくいきません。
例えば、電車も通っていないような田舎の村に店を開いたとしても、
もともと人がいないのですから、売れるわけがありません。
例えそこで売っている商品が、時流に乗った需要の高い商品であってもです。
さらに、適切なタイミングを捉え、立地条件も決して悪くない場所で、
時流にのった事業をスタートしたとしても、長続きすることなく、
ダメになってしまう場合もあります。
なぜ、あの会社はつぶれてしまったのだろう?と、
周りから見れば首をかしげたくなるくらい、条件が整っていたとしても、
経営者が会社のメンバーをまとめ切れておらず、内輪もめが絶えないとか、
ワンマンな経営者が社員の意見を一切聞かず独裁的な経営をするため、
ついていく人間がいないとか、人に関わる問題があれば、
やはり事業は成功しません。
「性善説」で有名な孟子は、、人を信じてその「善」を引き出すという、
高く掲げた理想を行動のエネルギーとして、諸国を精力的に遊説した
人物でした。
タイミングよりも、条件よりも、「人の和」が重要であるという
この孟子の言葉にも、人の上に立つ者であれば、ここを一番重要視して
欲しい、という孟子の熱い思いが籠っているのかもしれません。
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ビジネス古典研究会
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自暴自棄(思うようにならないために自分を駄目なものと思い、
将来を考えない行動をとること。)という言葉は、
私たちの日常会話にもときどき登場する、だれもが知っている言葉です。
そして、これらの言葉の出典が、「孟子」にあることを知っている方も
少なくないかもしれません。
では、事業の成功などに重要として、訓示などでもよく使われる
こんな諺はどうでしょうか。
「天の時は知の利に如(し)かず、地の利は人の和に如かず。」
これは、事業や仕事の成功には、タイミング、立地条件、人の和の
3つが必要であることを示し、その中でも重要な順番までを表していて、
これもまた、孟子からの出典です。
元の文章をご紹介しましょう。
孟子曰わく、天の時は地の利に如かず。地の利は人の和に如かず。
三里の城、七里の郭(かく)、環(めぐ)りて之を攻むれども勝たず。
夫(そ)れ環りて之を攻むれば、必ず天の時を得るもの有らん。
然り而(しこう)して勝たざる者は、是(こ)れ天の時地の利に
如かざればなり。城高からざるに非ざるなり。地深からざるに非ざるなり。
兵革堅利(へいかくけんり)ならざるに非ざるなり。
米粟(べいぞく)多からざるに非ざるなり。萎(い)して之を去るは、
是れ地の利人の和にしかざればなり、と。
***解釈***
孟子が言うに、「国民がすべてことをなす場合には、
天の時(天然自然の現象のその時々の変化や状態。
例えば、四季・晴雨・寒暖・昼夜・方角など)のよい時を選ぶことも大切だが、
それよりも地の利(土地の自然状態が都合よくなっていること。
たとえば山河の険しさ、城池の堅固さ)のよいのを得れ部ことには及ばない。
しかし、その地の利のよいということも、一国中の人心がよく和合し
固く団結していることには、なお及ばないものである。
一国の民心の和合しているということは、君が国事を行う場合に、
このように、最も大切な条件である。
さて、三里四方の内城や、七里四方の外城というようなものは、
そう大きなものではないが、その日そのまわりを取り巻いて攻め立てたが、
勝てなかったとする。
いったい、城のまわりを取り巻いて久しく攻め立てれば、必ずその間には、
天候だとか風向きだとかの天然自然のなりゆきや、状態のよい折があった
に違いない。
それなのに、勝てなかったということは、全く天の時が要害堅固な地の利
に及ばなかったからである。
またここに一つの城があり、その城壁は高くないわけでもなく、
城の池は深くないわけでもない。
その上、武器・甲冑も堅固・鋭利でないわけではないし、
また米粟などの兵糧も多くないわけではない。
それであるにもかかわらず、この城を守り切れず、捨ててしまって
この城を去るというのは、人の和がなかったためで、
これは全く地の利が人心の和合一致した団結に及ばなかったからである。
**********
たしかに、事業でも勉強でも、将来を見越して取り掛かる必要があります。
この先有望な分野であるのか、伸びる事業であるのかどうか。
参入のタイミングを間違えて、例えばすでに成熟期の後半に差し掛かって
いるような事業に取り組もうとすれば、本来能力の高い経営者でも、
その能力を生かし切ることができないでしょう。
しかし、成長期の初期にある事業であれば、どんな経営者が取り組んでも、
うまくいく可能性が大変高くなります。
これが、「天の時」です。
しかし、そのように期をとらえて事業に参入したとしても、
立地条件が悪ければ、なかなかうまくいきません。
例えば、電車も通っていないような田舎の村に店を開いたとしても、
もともと人がいないのですから、売れるわけがありません。
例えそこで売っている商品が、時流に乗った需要の高い商品であってもです。
さらに、適切なタイミングを捉え、立地条件も決して悪くない場所で、
時流にのった事業をスタートしたとしても、長続きすることなく、
ダメになってしまう場合もあります。
なぜ、あの会社はつぶれてしまったのだろう?と、
周りから見れば首をかしげたくなるくらい、条件が整っていたとしても、
経営者が会社のメンバーをまとめ切れておらず、内輪もめが絶えないとか、
ワンマンな経営者が社員の意見を一切聞かず独裁的な経営をするため、
ついていく人間がいないとか、人に関わる問題があれば、
やはり事業は成功しません。
「性善説」で有名な孟子は、、人を信じてその「善」を引き出すという、
高く掲げた理想を行動のエネルギーとして、諸国を精力的に遊説した
人物でした。
タイミングよりも、条件よりも、「人の和」が重要であるという
この孟子の言葉にも、人の上に立つ者であれば、ここを一番重要視して
欲しい、という孟子の熱い思いが籠っているのかもしれません。
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