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日本の心を伝える会
メールマガジンvol.391
2011/11/1(火曜日)
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【1】駅弁とC11型蒸気機関車(2/2)
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【2】ねずブロ・メルマガ配信のお知らせ
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【3】携帯で接続の皆様へ
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【1】駅弁とC11型蒸気機関車(2/2)
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≪前回までのあらすじ≫

あら竹は、苦心の末、松坂牛をもちいた駅弁を完成させます。
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昭和49年、当時の国鉄天王寺管理局から『機関車を買いませんか』との話がありました。

蒸気機関車ブームの影響で, 本物の機関車の展示が公共施設、公園などで多く見られました。
国鉄経営再建計画の目玉として蒸気機関車の売却が一役買ったようです。

亮太郎は、その話をもらって、ものすごく考えました。
総経費が、うん百万円だったからです。
今の時代の貨幣価値千万円単位です。

悩みに悩んだ末、『今まで駅弁屋として機関車にご飯を食べさせてもらってきたようなもんや。 恩返しのつもりで、1台買おてみよか~~~』。

妻のかずは、この決断に、腰を抜かさんばかりにびっくり。
かずにとっては、先代の日露戦争未亡人の自分の母の爪に火をともさんばかりの細かい商いの駅の売店家業からすると、青天の霹靂のような夫の決断でした。
家計を預かるものとしては、とうてい『はい『』とは言えません。

しかし『今まで、駅弁屋として機関車にご飯を食べさせてもらってきたようなもんや。恩返しのつもりで』

このおじいちゃんの一言で、機関車を買うことが決まりました。

機関車は、当時の国鉄・会津線で活躍し現役を退いたばかりのC11型312号機。
遠く福島県会津から松阪まで、この機関車は線路を走って会津若松駅から松阪駅まで運ばれたのです。

いったん、松阪駅の構内で車体、車輪、ボイラーの部分に大きく解体。
それを、特殊なクレーンを使って、台車に積み替え国道42号をしずしずと八太町のドライブインあら竹まで牽引されて運ばれました。

そして、到着後クレーンで台車から降ろし、再び組み立てるという離れ業。

今でいう、テーマパークのように『蒸気機関車のあるドライブイン』ということで当時はものすごく珍しがられたのです。

最初は、誰でも触れる、乗って遊べるようにと自由に機関車の中に入ることが出来ました。
しかし、しばらくすると、いたずらをされたり、部品を盗まれたりと心無い出来事が続いてしまったのです。 

亮太郎は、心ならずも、機関車を守るためにとまわりを柵で囲い機関車の中には自由に入れなくなりました。 

桜の古木の下に置かれた蒸気機関車は、春には満開の桜吹雪の中悠々と、そして堂々と、静かに、その身体を横たえていました。

その姿は、春の風物詩として新聞などで紹介もされたのです。

そして、時代は移り国鉄は分割民営化され、JRと名も変わり駅弁も各駅からその姿を消していきました。

道路状況にも変化があり、伊勢自動車道は勢和多気まで延長されることが決まりました。
昭和61年に、松阪でのドライブイン営業は不可能となり度会郡大宮町への移転が決まりました。

そこで発生した問題が、機関車をどうするか?でした。

新店舗まで移動させるのか、はたまた、このまま放置していくのか。 このままにしとくのはもったいないけれど莫大な輸送費は、いかんともしがたく・・・

そんな時、静岡県の大井川鉄道から機関車をゆずってもらいたいと打診がありました。
亮太郎は、自分の私財をはたいて買った機関車を手放したくはありませんでしたが、機関車に、次の人生?を与えることにしたのです。

そのころ、亮太郎は食道癌に冒されていました。
自分の命とともに、機関車も朽ち果ててしまうのは、しのびないと考えたようです。

自分の余命は限られている。
しかし、機関車には次の人生(正確には第3の人生)が開けるのならば。

最後は、「手放すという」つらい選択をしたのです。

10年以上も展示用として飾られていた機関車は、二度と現役として走ることができないそうですが、このC11型312号機は何のの障害もなく再生・復活でされたのです。
亮太郎の魂が入ったからかもしれません。

その後、この機関車は大井川鉄道で沢山の乗客や鉄道ファンに囲まれながら大活躍をしたのです。
しかし、人と同じ様に老巧化が激しくなり、平成19年に現役を引退しました。

今は、静態保存として車庫で休み、その姿はかつて会津で活躍していた頃や、ドライブインで展示されていた頃、大井川鉄道で頑張った頃を思い出しているように見えます。


参考資料です

http://www.youtube.com/watch?v=Enaxiu_wMTU
ここで、C11の走行シーンが見られます。

http://www.ekiben-aratake.com/kikansha/kikansha-new.htm
http://www.ekiben-aratake.com/ibentojilyouhou/ooiwawa-ofukai-bun.htm


追伸:記述に関して、「あら竹」四代目社長新竹浩子さんより、掲載使用の許可をいただきました。


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