宇田先生が丹羽春喜博士の政府貨幣論に触発されて政府貨幣論を展開されています。
正確に言うと丹羽先生の理論を支持され、世間への拡散を希望されておられるという事でしょうか。
何分、偉い先生方なので表現に間違いがあるかも知れませんが、大筋、そういうところかと思います。
論文は「エルゴー会」(
http://www.geocities.jp/keio_benron_bu/contents/That_is_ergo.html )の会員さん向けだそうですが、かなり内容の濃い論文だ思います。
是非ご一読願えればと思います。
栗原茂男
【純日本人会】 http://www.junnihon.com/
http://jun-nihonjinkai.blog.eonet.jp/
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エルゴー会102回会員諸兄へ
小生かつて、米ソ和解への話し合いがあって、安保改正時のマツカーサー元駐日大使とともに、1986年(チェルンノブイリ爆発と同じ月)にモスクワでの米ソ会議に列席したのですが、3月28日から久しぶりにロシアへいつてきました。明日から{22日}中国へいきます。中国の楊外相は、小生がフォーラムの会長をしているLSEの卒業生です。26日に午後、羽田につきますので、NHK青山壮の会には、間に合うと思います。以下提言と「日本の復活戦略を問う」を同封しますので、お会いしたときに、感想をいただけたりすれば、幸いです。なお、パネルの私以外の参加者は、「デフレの正体」で著名な復興構想会議の委員、藻谷氏{東大卒、政策投資銀行}、TPP専門家で政府委員もつとめる木村慶大教授{東大出身}、サムソン元顧問の石田氏(慶応経済)です。司会は世界経済研究協会理事の市川氏です。
平成23年4月21日
財源についての緊急提言
ロンドン大学LSE国際社会経済フォーラム会長
・新政研究会代表
G8.G20サミットリサーチグループメンバー
NHK会友{元会長室主幹}
宇田信一郎
今回の危機は、よく指摘されるように、明治維新、敗戦に匹敵する日本社会への挑戦となると考えます。
別紙の世界経済研究評論の「日本の復活戦略を問う」に小生がパネリストの一人として討論していますが、昨年末の時点に開催され、本年の世界経済評論の1.2月号に掲載されました。大震災前のものですが、ご参考にして頂ければ幸いです。
東日本大震災については、
A 初期救援活動と、原子力行政の両面にわたり
1) 技術の革新が災害対策にいかされていなかったこと、
2) E-Government が徹底していなかったこと、
3) 政管業学の連携の悪い面が放置されていたこと
4) 原子力を含む電力行政の失敗
5) 安全保障への独立した国民意識が十分でなかったことを象徴して、リスクに対する統治者側の欠陥が露呈されたのですから、国防をふくめ、憲法にきちんと、その重要性をうたっておくべきである。
6) 震災を含むリスク社会へ迅速に対応しうるオペレショーンシステムと発生時に系統だって拡大できる恒常的組織体がなかったことーーーインフラや道路、電力、水,などのライフライン早期復活、医療、感染病防止、緊急的な一時金分配、産業(漁業-漁港、農業—、農地復活、灌がい、さらに、専門性、技術性、先端性の要素で世界へのサプライチェーンととなっている製造業、部品工業が、他の国で代替される前に復活する必要性}などについて、一時的な雇用政策面も考慮したプライオリテイ決定の迅速な決定をおこなうーことなどが組織的に実施されるべきだった。
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などを感じさせられました。
以上のような状態では、トップリーダーのあり方が、運命を左右することでしょう。まづ、資金の規模を問わず必ず、復活、再生させるという決意が国民に伝わってこなければなりません。
今後は、日本の新しい社会創生につながる復興構想会議の内容が重要になりますが,このほかにも
B財源について
CTPPについて
D大連立について、何を条件とすべきか
について私としても所見があります。
ここでは、
復興対策と日本の新しい社会を築く上での1番大事な財源についてちょつと、以下に、のべさせていただきます。
長年積もった財政赤字、および経済政策(財政政策、金融政策の統合を含めて)のありかたが災害復興および新しい社会を築くチャンスに足かせになっていますし、今度の機会に抜本的な財政政策に役立ち、日本の財政赤字解消につながる政府のバランスシートをあらためる財源を、世界で初めて、見つける方法を編み出す必要があります。本日記者会見したOECD事務総長の日本の財政危機と赤字国債についての厳しい指摘がありました。
今回の地震、津波、原電崩壊、地域喪失の東日本大災害、復興対策の財源に関連しては、予算の組み換えや残っている埋蔵金のしぼりだしにより、緊急の支出を行った後、
ファンド(基金)設立、震災復興債、震災復興税(所得税、消費税など)、公債、国債増発{GDP連動債が望ましい}などの構想がありますが、いずれもある限度までは必要ですし、復興への連帯感、日本人の一体感を高めるためにも、これらの いづれか、か、いくつかの組み合わせがありえます。そして期限を区切ったたり返済期間を明示した国債を発行し、特別会計にして、復興特別本部組織のもとでその財源にするという案も内閣の経済社会研究所長からもでています。
一方では、今までの震災でとられたすべての特別措置、租税特別法などをはるかにしのぐ、特例や多くの特例法も必要です。
しかし、震災がなかったとしても、財政バランスの回復のためには、消費税だけでは300%つまり比ゆ的にいえば、国民が3年間餓死する水準であり、小泉首相当時、1度だけ首相が言及した3兆円づつ毎年改善していくとすると、今では300年かかる状況ですので、いかに、国内消化が95%で、経常収支が黒字で、世界最大の債権国といわれる日本でも、ギリシャの125%をはるかにしのぐ、世界最大の対GDP比200%超の一般政府の負債国として、いずれ、財源的にいきずまる可能性が高いのです。
国内貯蓄にしても、借金を差し引くと数年ないし、10年以内にリミットになると学者が指摘しています。
特に、団塊の世代が高齢化する2015年以降は社会保障面の支出も高まります。
成長理論で財政赤字を収斂することは、より高い成長を続ければ、理論的には可能ですが、それでも財源は,必要です。
別紙「日本の復活戦略を問う」のp73で代表的なマクロ経済学者の説も紹介しました。
関連して、ある学者の計算では、インフレターゲツトで想定するインフレ率が1-2%であるとすると、2100年までの人口成長率が、マイナス0.7%と社会保障人口研究所が推定しているので、実質で3.7%が必要となるという試算がありますが、ハードルが高いといわねばなりません。
そうでなくて、実質1%の成長率だと、14%ぐらいのインフレ率と計算されており、富の公平な分配の許容度がえられません。
この計算の意図は、租税をとらなければ、現状のように低い率の成長では、財政赤字は消滅していかない点を強調していると思われますが、上記に私が示したように、たとえば300%の消費税にしなければ、完全にはバランスは、回復しないのですから,ある程度の増税は必要でもそれだけでは、問題は解決しません。
結局のところ、低く見積もっている潜在成長率に近い成長を目指せという中央銀行に近い反論になってしまい、すると、実質1%は達成しても、財政赤字は収斂しないことになります。
そこで、このような状態では、明治以来3度目ともいわれる危機の状態から、極限状況ととらえて、非常事態宣言を出して、良質の財源を制約なく生み出す事、その政策に、トツプリーダーが政治生命をかける気概がもとめられていいます。
政府に充分な良質の財源さえあれば、バランスシートを改善しながら、実質でたとえば、3.7%は不可能ではなく、特に、最近の20年間のように、デフレギャップが内閣府の経済発表よりはるかに高いとみるマクロ経済学者がいる状況では、充分な経済政策を可能にする財源さえあれば、できうるのです。
この充分な財源を政府の負債拡大にならない形で得るためには、中央銀行の協力が不可欠です。
ただ最近財政制度審議会の長年のメンバーの中には、デフレギャツプなどはないと主張し、財源は、増税の範囲内でと主張する人がいるのを知り驚きました。
デフレギャップとインフレギャップがあるからこそ、財政政策と金融政策が必要なのですから、そのことを重視せずに、金利上昇により国債価格の下落や、国債金利の上昇、赤字累積の速度が速まることをおそれているので税収入の拡大以外に道はないというのです。
そうならない形で政府が充分な財源を得る方法があります。
「日本の復活戦略を問う」クロスパネルの記録p73で、マクロ財政政策の代表的な宍戸元国際大学長、筑波大学副学長の成長理論の紹介とともに、元学術会議員の丹羽春喜氏の説にちょっとふれましたが、中身の説明にいたらなかつた点は次の通りです。
丹羽名誉教授の主張する、政府の貨幣の発行特権の一定額の日銀への売却による財政バランスシートの抜本的な改善の方法をとることが、積年の財政問題の解決を目指しつつ、財源を制約なく得て、日本復活を進めるのならベターと思います。
この場合政府は財源を得て、負債にならず、日銀も不良債権の買い入れ拡大(今回の米国のサブプライムローン危機では、FRBは史上最大の公的資金規模で実施)でなく、良質の資産が、増えていきます。
何よりも、これ以上、次世代以後の日本国民の過大な負担を避け、安心して生産、消費活動や、子育ての意識を改善し、人口減へ歯止め、逆転への最良のベイシスとなります。
さらに国債増発にせよ、その日銀直接引き受けにせよ、国の赤字累積を増加させますが、貨幣の発行権の売却の方法は、政府のB/Sを改善します。極限の時には、モラルハザードにならぬように万全の顧慮をはらいながら実行しうる手段ですし明治以来3度目の挑戦といわれる今度のような危機の時には取らざるを得ない政策といえます。
少なくとも赤字国債のこれ以上の増大に比べれば、国のバランスシート改善に資してなおかつ財源を緊急時に必要なだけ得るメリットがあり、日銀は、買い取り額を政府口座に電子的に振り込み、日銀券の発行はマーシャルのkといわれる適正水準の程度だけ発行すればよいので、ハイパーインフレの満が一の発性も防ぎやすく対インフレでは、赤字国債による通貨の増発より、相対的にすぐれてます。
危機の時代には、中央銀行のバランスシートが拡大することについては、2008年のリーマンショック以降、米国と欧州の中銀(FRB,ECB)の資産をはじめとするB/Sは2倍となっていますが、日本はほとんど、横ばいです。
省庁間の利害の争いも含めて、社会の構成単位には、既得権益を手放/