アスリート仕様のタンクトップ | チャンピオンマニアの視点

チャンピオンマニアの視点

チャンピオンTシャツ、リバースウィーブを中心にマニアの視点で50~90年代まで幅広いアイテムの細部を詳しく解説していきます!また、チャンピオンの魅力をIVYに始まる東海岸のカルチャー、70sの西海岸カルチャーの中から当時の写真を交えながら迫っていきたいと思います!

今回紹介したいのはこちら
































チャンピオンのタンクトップですがcotton100%でもなく88でもない、いわゆるガチものです。


なかなかファッションとして合わせるのは難しいアイテムなんで需要も少ないかもしれません。


それでも紹介するのがマニアの視点。


タグはこちらです。



トリコタグですが「MADE IN USA RN26092」が裏ではなく表に表示されているので

トリコタグ後期です。


だいぶ表示文字が少なく隙間のある表面タグですが


このタグは生産数の少なく、素材使いがイレギュラーなアイテムに使われるタグになります。

タグの裏面はこちら



この裏面の左下の△に×マークの下の文字数からもトリコタグ後期で


84、85年以降のものであることは間違えないです。


また、この1枚目のタグには素材表示がないので素材表示は2枚目に。


それがこちら

TOPはナイロン100%、BOTTOMはポリ50%、コットン50%との素材表示の2トーン。


豆知識として


ここではなんでそんな形になったのかを紹介したいかと。


アスリート仕様のタンクトップの素材の流れを知ると解かりやすいです。


50s以前ではウールが、50sではコットンものが素材の主流に。


60s中期くらいからは下の写真のようにレーヨン100%がメインになります。




コットンもそうですがレーヨンは水を吸い込むと乾きにくく重みが出てくるので


70sになるとポリコットンやナイロン100%ものも出てきました。


この2つは素材は軽く、水を吸ってもレーヨンよりは乾きやすかったと思います。



しかし、更なる通気性を求めて出来たアイテムが今回のアイテムになります。


TOPのナイロン部は70sのナイロンよりもより薄く、軽さと通気性が向上。


Bottomのポリコットンはメッシュのようになっており通気性はかなり向上しています。


このような2トーンのタンプトップは80sの代表的なTrack&Fieldスタイルだったと思います。


今回はこんなところで。