下町の日常がある秀逸な酒場、深川三徳 | YASSの小窓

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下町深川には秀逸な酒場が多く存在する

 

 

賑やかな門前仲町、洒落た清澄白河とは違い、静かで渋いのが森下だ

 

 

森下には秀逸な酒場が多く存在している

 

 

山利喜、稲垣、魚三(門前仲町の姉妹店)、鳥長などの個性的な酒場がある

 

 

とはいえ、門前仲町や清澄白河とは町並みが異なり、普段の下町の日常の中にぽつりぽつりと酒場の名店が現れるところが森下だ

 

 

 

深川三徳は森下の交差点から少し歩いたところにある

 

 

 

この通りは春は桜が綺麗だ

 

 

三徳と角打ちが出来る酒屋の田口屋が並ぶがここは静かな場所である

 

 

三徳はかつてお母さんが元気な頃はランチもやっていたが今は夜のみの営業だ

 

 

 

酒場では口開けは瓶ビールと決めている

 

 

ここは黒ラベルだ

 

 

秀逸な酒場がひしめく界隈でもここ三徳は特に好きだ

 

 

何でもない景色が下町の日常の風情で実に心地よい

 

 

 

ここでは必ず煮込み

 

 

ここの煮込みは格別に旨い

 

 

酒場の煮込みは大鍋でぐつぐつと、それをすくって出てくる、そういう景色が好きで、ここの煮込みのような土鍋で出てくるタイプは好きではない

 

 

ゆえにここへ来始めの頃は煮込みは食べなかった

 

 

しかしながらマスターに勧められて食べたところ、ハマった

 

 

これがとにかく旨い

 

 

 

醤油と味噌ベースのすっきりと濃い煮込みは生姜とにんにくが効いて強い味わいだ

 

 

モツとこんにゃく以外は薬味のねぎだけというストレートさがいい

 

 

モツもシロやてっぽうなどで脂っこさが一切ない

 

 

これが実に、旨いのだ

 

 

土鍋ぐつぐつタイプだと煮込み時間による味のムラがないという利点もあるね

 

 

 

ここでは玉刺しにありつける

 

 

かつて昭和の古いもつ焼き屋などには良くあって食べたものだが、最近は珍しい

 

 

昔のような臭みはまるでなく、美味である

 

 

 

煮込みと並んでここではずせないのがだんご(つくね)である

 

 

ここのだんごは注文を受けると肉を丸めていったん揚げる

 

 

それからじっくりと焼き上げる

 

 

これがカリカリの外側とねっとりとした内側の秘訣だ

 

 

 

しょっぱくねっとりとしたタレをまとってだんごはタレも旨いが、塩焼きの方が更に旨いと思う

 

 

これはたまらない

 

 

ごつごつとした岩のようでむっちりとしたつくねが実にいい

 

 

 

三徳の創業は1981年

 

 

今のマスターは若い頃、銀座などで洋食の料理人をやっていたが、そこから若くして独立した

 

 

現在は幼なじみや奥さん達と切り盛りする

 

 

気さくなマスターが迎えてくれるこの酒場は若い人も老人たちもこぞってやって来る

 

 

 

ここのなんこつも外せない

 

 

丁寧に処理されたなんこつで細かい仕事が伺える

 

 

 

シロはタレで頂く

 

 

ここの串焼きは色々あるが、特にだんご、なんこつ、シロが秀逸である

 

 

 

この酒場は食事も出来、ひと通りのメニューが揃うが無難といった感じのものも多く、強弱がある

 

 

そのあたりは要注意だが、それもまた、楽しいものだ

 

 

 

深川三徳、そこは下町の日常

 

 

なんの気負いも突っ張りもうんちくも存在しない

 

 

こんな酒場も理想の酒場のひとつではないか

 

 

 

三徳を後にするよ

 

 

外はまだ明るい

 

 

おっと、番犬に挨拶して帰らないと

 

 

さて、門仲にでも煽りに行くか

 

 

秋めいた風が心地よい宵の口

 

 

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