最近の極楽はぜは、antiX と MXLinux をマルチブートで使い分けているのですが、どうしても MX がやや重いという現実に直面しています。そこで今回は、それを払拭できないかと色々やってみました。それは「MXLinux 21.3-minimal」をインストール、Systemd 起動へ変更するということです。そんな経緯を簡単メモに作っています。メモ

 

 

SourceForge にこんな解説がありました。

 

「これは個人的なリスピンであり、MX Linux では正式にサポートされていません。初心者や、MX のパッケージ選択の恩恵を受けたいと考えている人にはお勧めできません。最小限のシステムから始めたい人、独自の必要なパッケージをインストールすることに慣れている人向けです」。
 

どっかで見かけたことのある、シンプルすぎて軽そうな壁紙ですね。

 

 

今回はこんなオールド PC にインストールしてみました。今時珍しいシングルコアのマシンです。

 

dynabook EX EX/33J PAEX33JLP

・2009年 4月発売

・画面サイズ:15.4型

・CPU:Celeron 900/2.2GHz/1コア 

・メモリ容量:2GB 

・重量:2.5kg

 

 

USB 作成ツールには「MXLinux 21.3 Minimal」版を利用しています。とても軽量な MXLinux です。少し面倒ですが、極楽はぜのオススメです。

 

 

今回もこんな事をしています。ミニマル版をインストールし、起動方法を Systemd 起動に変更することです。

 

1.  MX-21.3_minimal のインストール

2.  ロケール設定

3.  日本語入力設定

4.  Systemd とは

5.  Systemd の起動

6.  起動時間比較

7.  メモリテスト

 

それではどんどん進めていきます。

 

1.  MX-21.3_minimal のインストール

始めます。

 

a.  日本語選択

USB からシステムを起動しましたら、左下にある F2 を押して日本語を選択します。


        
b.  インストール開始                       
ライブ版が起動しましたら無線 LAN 設定等を済ませ、デスクトップのインストールアイコンをクリックします。



c.  キーボード設定
表示されているキーボード設定を確認し、文字化けしやすい「@」等を試し打ちしてみます。


 
 
d.  インストールタイプ選択
マルチブートのために「ディスクレイアウトをカスタマイズ」を選択しています。


 
e.  パーテーション選択
 極楽はぜはいつもマルチブート仕様にしていますので、インストール先間違えないよう最新の注意をしています。今回使用したのは BIOS です。

・インストール先  :  root
・swap  :  swap        
                                                   

 

f.  インストール進行中
表示内容を確認します。必要であれば途中でも変更できます。

 
  
g. パスワード設定
次に個人情報を入力し、画面下の2項目もチェックしオートログインに設定しています。今回は管理者 root パスワードを設定しませんでした。設定しなければ sudo が使用できるようになります。



h.  インストール中

インストール中です。



j.  終了
終了しました。再起動の時間です。



k.  完成
完成しました。壁紙は fluxbox 版の流用のようですね。



再起動するとすぐにアップデート通知が来ましたが、125 個もありびっくりです。



次へ進めていきます。

 

2.  ロケール設定と日本語入力設定

このミニマル版では、ロケール設定と日本語入力設定が不十分ですので、キチンと設定する必要があります。念の為パッケージマネージャで確認すると、mozc は何も入ってはいませんでした。

 


a.  不足パッケージ追加

不足パッケージを追加するためには、「MX ツール」から「MX パッケージマネージャ」を起動し、「言語」カテゴリを「JA」で検索し、「japanease_Input_fcitx」と「japanease_Fonts」をインストールする必要があります。



b.  キーボードの設定

キーボードの設定には、MX ツールの「キーボードの設定」を使用します。

 

 

「キーボードの設定」を確認します。英語キーボードは不要なので削除しています。

 

 

c.  ロケール設定
次に、「ロケール設定」には MX ツールの「 ロケール設定」を使用します。「英語ロケール」を削除し、「日本語ロケール」を追加します。



「Next」へ進み、デフォルトロケールを選択します。



「Next」へ進み、ロケール生成、、デフォルトロケールを日本へ設定します。




d.  入力メソッド設定

次に、メニュー / 設定 から「入力メソッド」を起動します。そこで「+」をクリック MOZCを追加します。英語キーボードは不要なので削除しました。

 



次に、「全体の設定」で「全角 / 半角」キーで起動できるように、右側の空欄に「Zenkakuhankaku」を追加します。



これまでの設定で、ようやく「」アイコンが出現してくれました。ここまでくれば日本語入力も完成です。



次へ進めていきますが、ほとんどネットからのパクリです。

 

4.  Systemd とは

systemd とはコンピューターシステムを起動するときに様々なプログラムを動かす元のプログラムのことであり、また、 systemd のようなプログラムのことをinitプロセスと呼びます。

 

systemd にはこんな特徴があるそうです。

 

a.  ユニット単位
systemd はユニット(unit)という単位でシステムを管理しています。ユニットはユニットファイルというファイルで設定され、用途ごとにまとめられています。


b.  システム管理の統一
systemd を使うと、システムの管理を統一した方法で行うことができます。異なるディストリビューションでも同様の操作での対応が可能となっています。


c.  起動速度が速い
systemd は、sysVinit に比べてシステムの起動速度が非常に速くなっています。sysVinit は、1サービスずつ順番に行っていくものだったが、systemd は処理を同時に実行できるようになっています。そのため、起動にかかる時間が少なくなっています。

d.  Cgroup
systemd は、Cgroup を活用する事で、複数のサービスをグループにまとめてリソースに制限をかけることができるようになっています。

 

次は、Systemd 起動に移ります。

 

5.  Systemd の起動

ここからは、デフォルトで SysVinit 起動から Systemd 起動に変更するに方法について考えてみます。簡単にできる2つの方法です。

 

a.  起動設定ツール

最初は、「MX ツール」にある「起動設定ツール」を使う方法です。

 

①  「MXツール」から「MX起動設定ツール」を起動します。

②  「起動先」ウィンドウで、起動先を (Systemd) に変更します。
 

 

③  変更のためシステムを再起動します。

 

これだけで Systemd 起動が実現できます。結構お手軽ですね。

 

b.  Grub-Customizer 

次は、起動復旧ツールの「Grub-Customizer」を利用した起動方法です。

 

 ①  「メニュー / 設定」から「Grub-Customizer」を起動します。
②   ( Systemd )を、デフォルトで起動できるようにサブメニューの上に移動させます。これは一番上だけでなく、どのメニュウでもオッケーです。

 


③  電源オンのとき、デフォルトで起動したいときはここ「デフォルトのエントリー」に設定します。

 

 

④  変更のためシステムを再起動します。

 

こんな簡単な方法でも「Systemd」起動に変更することができました。旧タイプの起動方法のままの方は是非変更してみてください。

 

c.  確認

さて、無事「Systemd」起動に変更することができましたが、初めてのことなので本当に変更が完了したのか不安です。確認方法を見つけてきました。

 

これを実行するだけです。

 

# ps -p 1

 

「Systemd」起動になっていましたので、ホッとしました。

 

 

次へ進めていきます。

 

6.  起動時間比較

systemd の特徴の一つに、旧来の起動方法に比べて非常に速いというのがあります。そこで、手持ちの PC の中で遅そうなシングルコアのマシンで調べてみました。

 

a.  systemd

使用した方法はこれです。

 

# systemd-analyze

 

 

実行結果はこのようになりました。


・kernel:8.492S
・userspace :10.862S
・合計:19.355S

 

b.  sysVinit 

ストップウォッチを使用し、手動で測定しました。

 

・一回目 : 23.52S

・二回目 : 23.03S

・三回目 : 23.12S

・平均  : 23.22S


c.  結論

宣伝文句ほどには大きな差がないことが分かりました。もう少し大差がつくのかと期待していましたが、少々がっかりです。まあ、期待のしすぎでした。
 

次へ進めていきます。

 

7.  メモリテスト

使用メモリサイズの調査をしました。ミニマル版は Xfce なのですが、少しでも軽いほうが好みの極楽はぜは LXDE に変更しています。また、バージョンアップ前の旧カーネルが使用されていますので、最新のカーネル 6.0 に比べれば良い結果になっています。

 

 

これは本当に軽いですね。元々の Xfce 版はオールドマシンにはやや重の感がありましたが、ほとんど antiX と遜色ありません。今までは親戚同士とはいえ、仕上げ方の違いからか明らかに差がありました。今回はこれを払拭してくれたようです。これならば、極楽はぜの SDGs もまだまだ前進できそうです。

 


近所のりんごの木は、もう随分と大きくなってきていますが、まだ玉回しなどやっていないようで日の当たった部分と当たらない部分にクッキリと段差が見えます。


「県民共済は、8月11日午後1時から地元文化センターで開く「県民共済プレゼンツ  りんご娘スペシャルライブ」に、組合員とその家族計500人を無料招待するそうです」。

極楽はぜは残念ながら組合員ではないので、残念ながら招待状は来ていません。



最近の極楽はぜは、治験という名の新薬の人体実験に参加し、前立腺ガンの抗ガン剤治療を受けていましたが、一番恐れていた脱毛が始まりました。そこで、極楽はぜは病院内の床屋へ急行し、一番短いバリカンで丸坊主にしてしまいました。それは 0.4mm でした。では、また。

ミニマルで頭もパソもスッキリと