最近よく使用しているものの一つに Sparky Linux があり、ローリングバージョンをインストールしたり、デスクトップを着せ替えたりと色々と楽しませてもらっています。そこで、今回は少し毛色の変わった Openbox 版に手を出してしまいましたので、顛末を簡単にメモりました。
Sparky Linux は、高速で軽量で完全にカスタマイズ可能なOSであり、様々なユーザーや様々なタスク向けにいくつかのバージョンを提供しているそうです。地味な外観の割には良さそうですね。
Sparky Linux には数種類あり、大雑把に分類するとこのようになっています。
1. フル機能のOS、箱から出してすぐに使用でき、ホームユーザー向けの LXQt 版、Xfce 版
2. 基本ソフトウェアのみがインストールされた、マニアユーザー向けOpenbox 版の Minimal-GUI バージョン
3. 独自の方法でデスクトップを構築および構成したい上級ユーザー向け、Xサーバーを使用しない Minimal-CLI バージョン
これらの中から、今回はいかにも軽く動きそうなOpenbox 版の Minimal-GUI バージョンを選んでいます。基本ソフトウェアだけがインストールされているということなので、腰の軽い極楽はぜはすぐに飛びついてしまいました。
今回、インストール用 USB を焼いたのは、antiX19 に内蔵されている USB クリエーターです。これも高速「焼きツール」でお気に入りの一つです。
それでは焼いた USB を使用したインストール作業へ移ります。この ISO ファイルはライブ版になっていますので、ネットワーク設定等で問題がなさそうなら、インストールへ進みます。ここで日本語を選んでおけばロケール設定は終了です。
1. ようこそ
最初の「ようこそ」画面では、インストールプロセス中に使用する言語を選択できます。Calamares インストーラは分かりやすくていいですね。
2. タイムゾーン
場所を選択し、ターゲットシステムの言語を設定します。
3. キーボード選択
キーボードレイアウトを選択します。 一番下のフィールドにいくつかの文字を入力してみてください。「ほ」に文字化けする「ー」を確認しておいた方が後でイライラしないで済みます。
4. インストール先選択
いつものようにデュアルブートのため、「手動パーテーション」を選択しました。
5. パーテーション
ここでは空きパーテーション sda2 を選択しました。
6. パーテーション設定
インストール先パーティション sad2 を編集します。極楽はぜは、いつもこのようにしています。
・内容 : フォーマット
・ファイルシステム : ext4
・マウントポイント : /
・フラグ : 立てていません
7. 個人情報
パスワード等を入力します。
8. 確認
念の為、インストール先に間違いがないか確認します。何かを変更する場合は、[戻る]ボタンをクリックします。
9. インストール
インストール中です。10分ほどかかります。
10. 完成
インストールが終わりました。
再起動します。ここで最初にやることは、アップグレードと言語パッケージのインストールです。これは必須ですのですぐに実行します。必要ツールは APTus にすべて組み込まれています。
APTus
1. システムアップグレード
システムをアップグレードしますが、10分程かかります。
System/APTus/アップグレード
2. 言語パッケージ
不足している言語パッケージを追加インストールしますので、Japanese を選択します。ここでは、fcitx-mozc がインストールされます。
System/APTus/言語パッケージ
追加インストールが終わったら再起動します。これだけで日本語入力が可能となります。地味な割には良くできていますね。
Mousepad
Open Box 版の第一番の特徴は、右クリックでメニューがポップアップすることです。どこをクリックしてもよいので、メニューをいちいちクリックするより手っ取り早いです。もちろん、ツールバーにはメニューそのものがありません。
Desktop
また、親切なことに Ubuntu のようなメニュー一覧も表示させることができます。良くできていますね。二個ほど大きなアイコンが出現しているのがご愛嬌ですが。しかし、直し方が分かりません。
Accessories/Applications
壁紙設定は、アクセサリーの中の nitrogen で簡単にできます。画像データは /opt/artwork/ にあります。もちろん、追加もできます。
Accessories/nitrogen
前項にも出てきましたが、Sparky には便利なパッケージインストーラ APTus があります。パッケージ類のアップデートや不要パッケージの削除などができます。極楽はぜはここから Chromium をインストールしましたが、色々なブラウザーがあり、あのお騒がせの TOR Browser もあります。
System/APTus
この Sparky には OpenBox 版なのにツールバーがあり、お好みのアイコンを登録できます。パネルマネージャーの edit theme を開き、右側から選択、アプライします。
Settings/パネルマネージャー/edit theme/Launcher
アイコンの表示もお好みに変更できます。下方へスクロールすると設定項目があり、アイコンを選択できました。極楽はぜは、毎度おなじみの GNOME を使用しています。
Settings/パネルマネージャー/edit theme/Launcher
さて最後は、いつものありきたりのメモリテストですが、軽量リナックスとしてはなかなかの結果となりました。親戚の Debian-LXQt といい勝負になっています。ただ、何故か antiX にはボロ負けです。
# free -h
HDD の使用量は antiX を超え、これも素のDebian-LXQt に接近しつつあります。使用パッケージ数は約1,500 個で、少ない方になっています。Office は入っていません。
# df -h
最後はベンチマークテストです。これは追加インストールした Hardinfo に組み込まれているものを利用しています。この結果は CPU に依存するようで、ほとんど差は現れていません。
Hardinfo
ウィンドウマネージャに OpenBox を使用したディストリビューションは何種類かあるようですが、本気で使ってみたのは Puppy Linux 以外ではこれが初めてでした。デビアンベースでサクサク、感想はこれの一言ですべてを表現しているのではないでしょうか。
OpenBox 版なので、設定には一癖あり、なかなか簡単には使いこなせないのですが、まあ、要は慣れと割り切って使い込んでみようかなと思う今日この頃です。
近所のりんごの木は、とうとう何もなくなってしまいました。最近の新聞記事でこんなのをみつけました。「障害のある人が活躍できる「農福連携」でリンゴ黒星病を防ごうと、対策の落葉処理作業を始めました。関係者は、農業の人手不足解消と障害者の経済的自立につながるとして、期待を寄せているようです」
最近の極楽はぜは、今季初めての雪かきをしました。昨日は積雪 4cm とまだまだ真冬とは程遠い積雪なので、スノーダンプの出番はなく、雪ヘラで十分でした。これから三ヶ月間の修行が待っています。では、また。
雪かきもサクサクとやるスパーキー