先日、使用している PC が突然起動しなくなりました。変な画面が表示されたきり、どうにも前へ進めません。グーグルさんに聞くと、コマンドによる対応方法が色々解説されていますが、そのへんの知識に疎い極楽はぜは困ってしまいました。さて、どうなったでしょう。経緯を簡単なメモにしてみました。メモ

出てきたのはこんな画面です。「grub rescue」と出たきりで、OS が起動できません。

 

 

これには「grub mode」と「grub rescue mode」の二種類があるようです。いつもどおり運の良い極楽はぜは、両方とも遭遇してしまいました。



そこでどうにもならないのでグーグルさんに聞きました。「GRUBフォルダを見つけられなかったり、GRUBフォルダ内のコンテンツが見つからないか壊れていた場合、GRUBはレスキューモードとなる」とありました。


今回はどうやらレスキューモードになってしまい、起動不能になったようでした。もう一回グーグルさんに聞くと、SE 学院さんの GRUB の項目に詳しい説明がありました。ありがとうございました。

こんな方法で解決できるようです。

 

1.  HDD 内のパーティション状況を確認
2.  boot があるパーティションを確認
3.  boot 下に normal.mod を確認
4.  prefix 変数を設定
5.  モジュールの読み込み
6.  ノーマルモジュールをアクティブに
7.  GRUB を再インストール


しかし、マニュアル通りにやってみましたが、どうにもうまく動かすことが出来ません。起動不能になり、冷や汗をかきながら焦っているときに、コマンド入力はオールドマンにはなかなかキツイですよね。

なんとか簡単にやる方法がないかと、最近とみにボケが進行してきている薄くなった頭で悩みましたが、発見することができました。これです。

 

 

サイトによれば Super GRUB2 Disk は、通常の方法では起動できない場合でも、ほとんどのオペレーティングシステムを起動するのに役立つそうです。いいものを見つけました。


こんな簡単な手順で Super GRUB2 Disk を使用することで、完全にGRUB を修復できるということです。

1.  とにかく方法を選らばず起動する
2.  GRUB を再構築する 

 

それをする手段はこれです。

 

1.  起動するには Super GRUB2 Disk 

2.  再構築するには Grub Customizer 

 

Super GRUB2 Disk のダウンロードはここからできます。オールインワンタイプの ISO が推奨されています。これには BIOS 用と UEFI 用が別バージョンになっているようですが、 BIOS 用しか試していません。

 

早速起動してみます。使用方法はビデオがありますので、一度覗いてみておくと感じがつかめると思います。IBM のマニュアルも分かりやすいですよ。

 

 

OS を簡単に起動するための主な検出法は、自動と手動の二種類があり、どちらも grub.cfg を検出し起動してくれます。しかし、ここからは、この手の話には弱い極楽はぜが、試行錯誤で動かしてみた記録ですので、的外れのことがあるかもしれません。あしからず。

 

 

それではこの両方ををざっくりと見てみます。1つ目はこれです。

 

1.  Detect and show boot methods

すべての条件で自動検索して、起動可能な grub.cfg を表示してくれます。この中から起動したいOS バージョンを選択することができます。

 



自動的にすべての項目を検出してくれるので、手間いらずです。



2.  Boot manually

2つ目は条件別にマニュアルで検出事項を設定できますので、結果がシンプルに表示できます。

 

 

このメニューの中から選択設定することで、いろいろな方法で ターゲット OS を検出、起動することができます。

 

 

ここからは、1つ目のオートマチックでは検出結果表示が複雑で分かりづらいので、極楽はぜにも分かりやすい2つ目のマニュアルの方法を使用して、起動できない OS を検出し、起動してみます。

 

表示される項目を上から順に個別に試していきました。

 

1.  Operatimg System

インストールされていて使用可能な OS を検出して表示します。ここからターゲット OS を起動することができました。

 

 

2.  grub.cfg  -  Extract Entries

既存の grub.cfg からエントリを抽出します。ここからも起動することができました。

 

 

3.  grub.cfg  -  (GRUB2 configuration files)

これも既存の grub.cfg からエントリを抽出します。ここからも起動することができました。

 

 

4.  menu.list  -  (GRUB legacy configuration files)

ここでは残念ながらメニューリストを検出することができませんでしたので、起動することはできませんでした。

 

 

5.  core img  -  (GRUB2 installation)

ここでは通常の grub のメニュー画面が表示され、違和感なく起動することができました。

 

 

6.  Disk and Partations (Chainload)

パーテーション名は表示されましたが、チェーンロードする方法が分かりませんので、起動することができませんでした。

 

 

7.  Bootable ISOs (in /boot-ISOs or /boot/boot-ISOs)

多分 ISO ファィルが保存されていないためだと思いますが、ここでは起動できませんでした。




8.  Windows10 (おまけ)
Windows10 でも Super GRUB2 Disk を起動してみました。何故か表示が古いのですが、OS の検出はしてくれたようです。結果は起動できました。割とあっけなく Windows10 でも使用できることが分かりました。守備範囲が広いですね。


 

色々と動かしてみた結果は、よく分からないながらも便利に使えそうだとの結論になりました。となれば早速実験、人柱作業に取り掛かりました。やってみたのはこの2つです。

 

1.  既存の MBR を破壊して起動してみる

2.  既存の grub.cfg を削除して起動してみる

 

それでは早速 Super GRUB2 Disk の出番の環境づくりに入ります。

 

1.  MBR を破壊

「MBR をぶっ壊す」、どこかで聞いたことがありますが、極楽はぜも威勢のいいことをやってみました。ただ、安全な壊し方が分かりませんので、MBR へ Grub4Dos をインストールし、GRUB を破壊したことにしました。

 

再起動してみると、レスキューモードではなく訳の分からない表示になってしまい、当たり前のように起動不能になりました。

 

 

ようやく Super GRUB2 Disk の出番が回って来ました。



デフォルト設定の「Detect and show」をクリックし、デュアルブートでインストールしている OS を自動検出しました。デュアルブートでインストールされている Debian 10 と Xubuntu 18.04 が検出されています。



Debian 10 を選択、簡単に起動できました。

 

 

さて、ようやく起動させることができましたが、次に大事なことは「永続的な対策」をすることです。このままでは電源を切ったら元の木阿弥です。

 

通常であればここでの作業は grub-mkconfig や grub-install の出番なのですが、今回は Grub Customizer に登場をお願いしました。事前にインストールしてあればベスト、泥縄式にこれからインストールしてもベターですので、ゆっくりやります。

 

Grub Customizer を起動します。これの使用方法については過去ログを参考にしていただければ嬉しいです。Debian 10では Synaptic に登録されていて一発でインストールすることができます。

 

 

このままで特にカスタマイズの必要がなければ、すぐ保存します。保存が終了しましたら MBR へインストールします。

 

 

誰かに「ぶっ壊された MBR」を修復することができました。

 

 

ぶっ壊されたメニューリストもあっという間に修復することができ、元通りにメニューから起動できるようになりました。

 

 

今までのことから分かったことは、Super GRUB2 Disk はレスキューモードになった場合だけでなく、訳の分からない起動不能状態も救済することができるようです。イザという時には頼りになりそうですね。

 

2.  grub.cfg を削除
次に grub.cfg を削除するかわりに 、これをリネームして試してみました。ただ、grub フォルダごと削除するのはおすすめしません。最悪、起動不能になる場合があります。



リネーム後再起動してみますと、案の定、レスキューモードに入ってしまい起動不能になりました。



またもや Super GRUB2 Disk の出番です。 今度は Xubuntu 18.04 を選択しました。




無事に起動することができました。

 

人柱大作戦は大成功でしたが、IBM のマニュアルによれば、安全・安心「GRUB 2 は、ブート・プロセスの脆弱性と GRUB 自体の複雑さから、システムのブートを不可能にする問題が発生する」ことが多々あるようです。

 

そのためにも、GRUB 2 構成ファイルを編集する、ブート・ローダーを再インストールする等の対策を事前に考えておくもの必要かなと考えさせられました。USB 一本あれば便利に使うことができそうですので、安全・安心のためにぜひどうぞ。

 

 

近所のりんごの木は、相変わらず塀の中にあり近寄れません。写真も遠くからのものでボケてます。先日の新聞に載っていましたが、「昨年、黄色品種「トキ」の未熟果が台湾で出回り、消費者の評価を落としたことがあった」そうです。売れる時期と収穫適期が合わない典型的な事例ですね。

 

 

最近の極楽はぜは、徐々に元気を取り戻しつつあります。というのは、今年の猛暑のせいでか、歳のせいでか、少し夏バテをしてしまったのです。そのため毎日ドリンク剤を一本飲んでいて、なんとかしがみついていましたが、ようやく涼しくなり復帰しそうです。では、また。

 

これ一本ファイト一発パソと俺