先日、Debian 10 Buster のライブ版をインストールしましたが、少し HDD を食いすぎだろうとツッコミがありましたので、元々使用していた最小インストールに戻してみることにしました。そんな訳で経緯を簡単なメモに仕上げてみました。メモ

Debian のサイトに面白いことが書いてありました。 「ソフトウェアを作るのと車を作るのとは違います。 ソフトウェアはその写しを一部作ってしまえば、 それをさらに 100 万部以上作ったとしてもその生産コストはわずかなのです」。マイクロソフトが儲けている理由だそうです。



 Debian のネットワーク経由のインストール方法には、3つの方法がありますが、一番使いやすい小さな USB に焼く方法を選びました。ISO ファィルのサイズは、小さな USB メモリは数百M、最小 USB メモリ数十M です。

1.  小さな CD または USB メモリ
2.  最小の CD、各種 USB メモリなど
3.  ネットワークブート
 
USB に焼いた方法は、素直に Debian 純正のやり方です。この方法は、あっという間の一瞬でコピーが終了します。正直な話、コピーできたか不安になるほど速いです。

 

# cp debian.iso /dev/sdX
# sync

 

今回の ISO ファイルをインストールしたサンプルです。

 

# cp debian-10.0.0-amd64-netinst.iso /dev/sdb
# sync


マニュアルにはこんな注意書きがありました。
「Debianはこの作業にunetbootinを使用しないことをお勧めします。起動やインストールの際に診断が難しい問題を引き起こす可能性があるため、お勧めしません」

 

では早速、焼いた USB からインストール開始します。


1.  ランゲージ

日本語を選択します。最近は国際化が進んでいて嬉しいですね。


 
2.  キーボード

日本語キーボードを選択します。




3.  ネットワーク

有線ネットワークを選択します。無線は該当するドライバが無いので接続できませんでした。ドライバの追加ができるようですが、目の前に有線ケーブルがあるので余計なことはしませんでした。




4.  root パスワード

root パスワード設定ですが、今回は設定しませんでした。何故かといえば、前回、ライブ版をインストールしたとき、嬉しいですね。sudo の使い勝手が良かったので、古き良き時代の root へ「さようなら」を言いました。もうこれで root へ集中攻撃を受けても乗っ取られることはありません。元々パスワードがありませんから。本当かな。

 

root パスワードを設定しなかった場合の root 作業については、マニュアルに次のように書いてありました。

 

「ここで 「root」 ユーザーのパスワードを指定しなかった場合ですが、このアカウントは無効になりますが、新しいシステム上で管理作業が実施できるよう、後ほど sudo パッケージがインストールされます。デフォルトでは、システムで作成された最初のユーザーが root になるのに sudo コマンドを使えます」




5.  user パスワード

root パスワードがなくなり、これだけが唯一の頼りなので、いつもと違うしっかりとしたユーザーパスワードを設定します。 今までは root があるからと、割と雑にやっていました。反省。

 

 

6.  パーティショニング

今回もいつものようにマルチブートのため、手動を選択します。ここからはいつものように淡々と進めます。




 7.  パーテーション設定

パーテーション設定を編集します。この3つが最低限必要となり、これを設定しないと次へ進めることができません。初期化はしなくても影響はありませんが、過去の余計なゴミをクリーニングするためにしています。

 

・利用方法 : ext4

・初期化 : する

・マウントポイント : /




8.  ディスクへの書き込み
パーテーショニングの設定が終了しましたので、念の為再確認し、深呼吸を一度してからディスクへの書き込みます。

 

ここでいつもの問題点がひとつあります。というのは、swap のパーテーションが初期化され、UUID が書き換えられてしまい、他のマルチブートしている OS の起動が遅くなってしまうことです。

 

まだ試してはいませんが、どこかの詳細設定事項にこれを回避する方法があるのだと思いますが、いつも困っています。仕方がないので、現在は fstab にある swap の UUID を変更された新 UUID へ書き換えてお茶を濁しています。

 

 

9.  ソフトウエアの選択

デスクトップの選択ですが、今回は最小インストールのために、LXDE ひとつだけにしています。この tasksel では複数のデスクトップを一度に選択することもできるようです。

 

しかし、残念なことがあります。機種によってはこの部分のインストールに失敗することが時々あり、再インストールを要求されます。数回繰り返すことでクリアされますが、駄目な時は無理な最小インストールを諦めて、元々のデフォルトで指定されていた「デスクトップ環境とシステムユーティリティ」を合わせてインストールすることで OK となることがあります。

 

失敗の原因は全く分かりませんが、この追加でパッケージが約 200 個ほど増加し約 1400 個になり、トータルで約 1500 個ほどのインストールになります。

 



10.  インストール中

 インストール中です。最小インストールでは約 1200 個のパッケージがインストールされます。全体で約 1300 個ほどになりますが、デフォルトのインストールでも目立つほどには HDD を食うことはありません。

 

 

11.  完了

インストールが完了しました。USB を抜き、再起動します。




ようやく基本システムだけの最小インストールが終了しました。Debian も何回となくインストールを繰り返してきましたが、まだまだすんなりとインストールはさせてくれませんでした。

 

さてさて、最初は Synaptic から必要アプリ、お好みのフォントをインストールすることにします。私はとりあえずこれだけを入れています。

 

Noto-cjk、gparted、bleachbit、gufw、grub-customizer、xfce4-power-manager、spacefm

インストール時には、当然のように日本語を選択していたのですが、何故か日本語入力関連パッケージはインストールされておらず、日本語入力ができません。そんな訳で、fcitx-mozc を入れてあげました。これは fcitx-mozc を選択すれば、あとの依存関係はすべて自動でインストールされます。

synaptic


これだけで日本語入力ができるようになりました。簡単にで新きて、一安心です。もし起動しない場合は、前回のように im-config を fcitx へ固定してやります。

 


 

なんとかDebian10 Buster も使えるようになりましたので、進化したのか, 退化したのかメモリの消費状況を確認してみました。結果はやはり Stretch に比べればやや大きくなっているようです。まあ、当たり前の進化ですね。

 

# free -h

 

もののついでに HDD の使用状況もチェックしてみました。これも Stretch に比較すると、ややおデブに肥満化しています。ここでも、Libre Office を削除、Bleachbit でクリーニング済です。使用を継続していくと当然のように 1GB 程度はすぐに大きくなります。


# df -h

 

さすがの Debian、インストールさえ終わればサクサク動作が約束されています。最近は、sudo の操作にも少し慣れてきて、root の操作も忘れそうな毎日を送っています。これだったらもっと早く sudo にするんだったと思う今日この頃です。極楽はぜも変わり身が早いですね。



近所のりんごの木はだいぶ大きくなりましたが、まだまだ食べられような代物ではありません。りんご園での余分な果実を摘み取る摘果作業は、そろそろ終盤を迎えているようですが、まだまだ着果量が多い園地もあり、できるだけ早く適正な着果量とするようハッパをかけられています。

 

ちなみに標準着果率(収穫期までに残す果実の割合)は、ふじと王林が25% だそうです。なんと果実の 1/4 しか生き残れません。厳しい現実ですね。 



最近の極楽はぜはなんとか元気に毎日を過ごしています。先日の人間ドックで要精密検査になった膵嚢胞(すいのうほう)」の MRI 検査を、本日受診してきました。

 

今回は確認のための単純 MRI 撮影でしたが、造影剤を大きいビアカップに半分飲み、内臓が動かないよう肩に注射し、その後、途中眠りそうになりながら三十分の検査をこなして来ました。結果は来週です。乞うご期待。では、また。

 

約束よこれから二年のお付き合い