最近の極楽はぜは、Debian と Puppy の両刀使いになっていますが、 Puppy の中でも主力は Slackware 由来のものに少しずつ移りつつあります。それは何故かといえば、たった一つの理由「セキュリティ」です。今回もその辺のところを簡単なメモにしてみました。メモ

作者は peebee さんです。サイトには各種フレーバーが用意されていてお好みのものが選択でき、私も色々と試してみたことがありました。

LxPup Support Pages
LxPupSc - Woof-CE, Slackware-14.2, LXDE experiment



このバージョンの特徴をかんたんに紹介します。

・ kernel 4.9.0  32bit
・ 最新のSlackware-14.2 コンポーネント
・ web browser は adrv から軽量化された light-48.0
・ firmware は fdrv からまとめてロード
・ 旧型ビデオドライバを ydrv からロード可能

日本語化はシノバーさんの日本語パッケージで、簡単インストールさせていただきました。このバージョンは実験段階と言っていますが、全体的によくまとめられていて LxPup の伝統を引き継いでいるので、特にトラブルもなくサクサクと動いていて安心です。

その中で二つほどなるほどと感心したことがありましたので、少し紹介したいと思います。その一番目は旧型ビデオドライバを追加ロードできることです。最初の起動時に選択画面が出現します。ラスト・リゾートだそうです。



何故これが必要なのかは「知る人ぞ知る」癖の悪いアレを持っている人にしか分かりません。それはこの画面のように素直には起動できないことなのです。

Dell Inspiron 1501 の場合


これを解消するには旧型ビデオドライバが必要なのです。今までの経験から下記のバージョンまでのものは簡単に起動可能なのですが、それより新しいバージョンのものはビデオドライバーが新しいため上記画像のように起動できません。

起動メニューのカーネル行へ「 radeon.modeset=0」を追加しても vesa モードでしか起動できず、 1024X768 の間延びした画面となり、高解像度が活かせません。

Precise5.7.1
Slacko5.7
Debian-Wheezy7.0


そこで今回、新型ビデオドライバ 1.19 から旧型ビデオドライバ 1.11 へフォールバックさせることで、 1280X800 で表示させることができるようになりました。この方法を活用すれば、最新版 Slacko7.0 でも ydrv を slacko へリネームして追加してやることで、高解像度画面で起動できるようになりました。

Slacko7.0


二番目はブラウザーの追加変更の時に、インストール箇所・方法が選択できることです。従来のディレクトリィか HDD のパーテーションへ SFS ファィルでロードするかです。

ここからは違いの良く分かる旧型ネットブック「ASPIRE-ONE」を使用しました。Atom N280 を使用した XP 世代のものです。



五種類の中からお好みのものが選べるのですが、欲張りな極楽はぜは全部を SFS 化してみました。



こんなことをする人はいないと思いますが、ご覧のように全部ロードして使用できるようにしました。



となればいつもの悪い癖が出てきて、どれが速いのだろうとさっそく調べてみました。ツールはいつもの Sunspider です。さすがにスコアは悪く、 Vista 世代のデュアルコアのものに比べれば三分の一ほどの速度しか出ていません。

やはり人気の Palemoon の成績が良いようです。そう言えば、先日酷評した Firefox-Light は比較してませんでしたが、どんなもんでしょうか。そのうちやってみます。

Atom N280 1.66G


せっかく作った SFS ファイルですので他のパピーでも使いまわせるかを確認してみました。しかし残念ながら何かが足りないらしく、 Tahr-pup 6.0.5 では二つしか使用できませんでした。残念至極。

Tahr-pup 6.0.5


近所のりんごの木のそばに変なものが出来ていました。子どもたちが作った「雪灯籠」のようです。これは夜にロウソクを入れ点灯しますと、何とも幻想的な風景が出現します。数少ない真冬の夜の楽しみ方です。



最近の極楽はぜは、以前はシーズンに何十日も出かけていたスキーにもすっかりご無沙汰しています。転倒したら大腿骨骨折で再起不能になりそうで、まったく足が向きません。こんな寒い夜はやっぱりあれですね。では、また。

旧型になった自分を再点灯