某月某日
東急東横線渋谷駅が地上から地下5階に移転し、東京メトロ副都心線や西武線・東武線との相互乗り入れが始まったというニュースはご存知の方も多いだろう。前記事でも書いたが、その数日前に渋谷駅周辺を散歩した。そして、移転後に改めて旧東急渋谷駅を訪れた。そこが数日間だけ「Toyoko Line Shibuya Station Park」として開放されていたためだ。これが終われば駅は取り壊され、再開発が始まる。最後の渋谷駅の姿を目に焼き付けておこう。
![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20191213/22/gokurak-tombo/5c/12/j/o1024076814673742690.jpg?caw=800)
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20191213/22/gokurak-tombo/36/79/j/o1024076814673742715.jpg?caw=800)
![イメージ 3](https://stat.ameba.jp/user_images/20191213/22/gokurak-tombo/e5/2f/j/o1024076814673742734.jpg?caw=800)
![イメージ 4](https://stat.ameba.jp/user_images/20191213/22/gokurak-tombo/99/0e/j/o1024076814673742756.jpg?caw=800)
かつて列車が頻繁に来ていた車止めはそのまま。
![イメージ 5](https://stat.ameba.jp/user_images/20191213/22/gokurak-tombo/63/04/j/o1024076814673742773.jpg?caw=800)
さらに先に進むが、ここから先は立ち入り禁止。線路の下に敷き詰められているバラスト(砂利)のつかみ取りなるイベントも行われたそうだが、あまりの人気ぶりにすぐ定員オーバー。渋谷駅を思い出させるものは、もうそのバラストだけになるかもしれない。
![イメージ 6](https://stat.ameba.jp/user_images/20191213/22/gokurak-tombo/17/16/j/o0768102414673742792.jpg?caw=800)
この渋谷駅のホームは2階に当たる。1階にも改札があり、そこからはこの階段で上がっていたことになる。東急渋谷駅が今の形になったのは、東京オリンピックが行われていた1964年のことだそうだ。49年間この形だったわけだ。
![イメージ 7](https://stat.ameba.jp/user_images/20191213/22/gokurak-tombo/23/81/j/o1024076814673742810.jpg?caw=800)
音楽のライブの後は、この東急渋谷駅の写真集を作った中井精也氏のトークが行われた(中井氏のブログ「1日1鉄」はこちら)。中井氏に指摘されて気づいたが、この駅の屋根(通称カマボコ屋根)も、当時としてはとても斬新で温かく、最近の建築デザインで見ることはもうできないだろうとのこと。言われてみればそうだ。渋谷駅は本当にいい駅だったなあ。
改めて見回すと、首都圏の駅で終着駅らしい駅といえば、ここ以外はJR上野駅の平面ホームだけだろう。終端がすべて車止めになっている駅は、他に京王・小田急の両新宿駅があるが、両方ともビルの中、というか地下にあり、屋根の圧迫感が強く、ちょっと息苦しい。これだけ開放感あふれる終着駅がなくなるのは本当にさびしいなと感じた。中井氏は「東急渋谷駅はこんな駅だったんだよと次世代に語り継ごうではないか」と言っていたが、本当にそう思う。ついでに中井氏の写真集も買ってしまった。中井氏のサインも書いてもらった(^^ゞ
関西の友人にそんな話をしたら、東急渋谷駅がなくなるのは、関西で言ったら京阪三条駅が地下に潜ったのと同じ感覚なのかと言われた。言われてみればその通り。京阪三条駅も、本線の終端ホームと京津線のホームが隣り合っていて壮観だった。七条~三条の間は鴨川沿いに走っていて、絶好の車窓が見られたものだが、今は地下に潜ってもう見られない。便利にはなったが、失ったものも大きい気がする。