バレエスタジオで、マットピラティスとバレエのクラスを連続して受けている。

この良さと楽しさを知ってしまってからは、もう元には戻れない。

 

 

クラシックバレエに解剖学の知識は必須ではなくても、あえてピラティスと同時受講で取り組むなら、それらの知識は少しはあった方が理解がいい、という話がレッスン終わりの立ち話であった。

 

 

私自身はピラティスに出会うずっと前、大人になってバレエを再開して少し経った頃、骨と筋肉の名前と場所を覚えなければ!とひしひしと思った。

そうしないと、例えば前腿優位とか、自分に都合のいい筋肉しか使わないし、癖は一向に直らない。

 

 

とにかく、頭の中にある身体の地図を書き換えて、一新したかった。

 

単に「太もも」と思っていた部分は、

 

・前もも≒大腿四頭筋

・裏もも≒ハムストリング(ス)

・内もも≒内転筋(群)

・外もも≒大腿筋膜張筋、腸脛靭帯

 

てな具合だ。

正確ではないにしろ、これで太ももを前と後ろ、内側と外側に分けて考えられるようになった。

また、そこに筋肉があるのだから動かしたり伸ばしたりできるはずである、とできない自分の身体に信じ込ませたかった。

 

 

必ずしもバレエクラスの中で、先生が骨や筋肉の名前をおっしゃらなかったとしても、それが身体のどの部分の話で、人間の身体機能として本来はどんな動きをするのかがわかっていないと、自分で絵を描けないし、理想の動きには近づけない。

 

 

「骨盤」と「股関節」の区別もあやしかったところからはじまり、「大転子」ってどこ?とか、アンディオールは「深層外旋六筋」だとか、「脛の骨は2本」だとか、まずは下半身から覚えていったような気がする。

その時々のテーマ、たとえば身体の痛みや、バレエのパについて調べていると、自ずと骨や筋肉の話にたどり着く。

そうして少しずつ、頭の中にある身体の地図が充実していった。

 

 

絵としてわかることと、感覚としてその部位を感じられることと、思うように動かせることは、それぞれ別のことだ。

わかっていても、知っていても、できないことなんて山ほどある。

 

 

でも、手がかりはきっと解剖学的知識の中にも転がっているはずだし、せっかくの先生のお話を言葉の意味がわからなくて取りこぼすなんて、もったいなさ過ぎる。

 

 

 

▼赤で囲んだ部分が話題の「仙腸関節」

 

 

 

仙骨と腸骨の間が「仙腸関節」で、隣りあっていて靱帯で強力につなぎ留められている。

1~3ミリとか、それくらいしか動かない。

ほとんど動かず頑丈でなければならないけれど、一方で、固めてもいけない。

ここが凝り固まっていては、しなやかな背骨の動きを阻害してしまう。