人との会話というのは何気ない雑談でも決して気が抜けない。

ちょっとした質問の答え方で、一瞬にして舐められる場合がある。



私はカレーが好きだ。


食べ物のくくりとしては一番好きかもしれない。


しかし、


「好きな食べ物なに?」


と、聞かれて「カレー」と答えると、なんとも言えない馬鹿っぽさが滲み出る。


この瞬間、質問者は私がスプーン片手に一心不乱にカレーをかき込み、口の周りを真っ茶色にして空いたカレー皿を高々と掲げ「おかわり!」と言っているところを想像するだろう。


これでは完全に舐められ、会話のマウントを相手に取られた状態になってしまう。


とはいえ、自分の好きな食べ物を嘘をついて答えたくはない。


では、馬鹿っぽさを出さずにカレーと答えるにはどうすれば良いのか?


カレーにも色々種類がある。


試しにシミュレーションしてみよう。



「好きな食べ物何?」


「グリーンカレー」



突如として馬鹿っぽさが消えた。


なんならオシャレにすら見える。カレーに限らず食に興味がありそうだ。



「好きな食べ物何?」


「インドカレー」



なぜかオシャレさは感じられないが悪くない。本場への強いこだわりが感じられる。こだわりの面が強すぎて少し恐い気もする。


インドカレーは種類が多いので掘り下げてみよう。



「インドカレーの中で何が好き?」


「バターチキンカレー」



ビビらせやがって。パンピーじゃねぇか。雑魚が。



「インドカレーの中で何が好き?」


「マトンカレー」



よりこだわりを感じる。不安だ。マトンカレーが一番好きという人間と会話が噛み合うだろうか。メニュー表を渡したら周りの空気を読まず、クセのある料理ばかり頼まないだろうか?



「インドカレーの中で何が好き?」


「豆カレー」



絶対食後にチャイ飲むつもりだろ。チャイまでセットでインドを愛してるんだろ。絶対メニュー表は渡せない。



他にもカレーはある。



「好きな食べ物何?」


「お母さんの作ったカレー」



心に秘めとけ。大抵そうや。味を知りようがないし、会話が盛り上がらんやないか。お母さんが現役のカレー屋やったら盛り上がるから言ってくれ。絶対行く。


しかし、好きな食べ物一位「カレー」の人の好きなカレーは大抵この「お母さんのカレー」のような昔ながらのカレーであり、インドカレーやグリーンカレーではないはず。


じゃあ自分の好きなこのカレーを馬鹿っぽさをなくして堂々と伝えるにはどうしたらいいのか?



「好きな食べ物何?」


「イギリスから伝わってきた方のカレー」



これです。


イギリスという国の名前が入っただけで質問者の「こいつ只者じゃない」という萎縮した姿が目に浮かぶ。


昔、イギリスから伝わってきたカレーがいわゆる日本のカレーの原点だそうです。

つまり、「好きな食べ物何?」「カレー」と言ってる事は全く同じなのです。



これで自分の気持ちに嘘をつかず、会話でマウントを取られる事を避ける事ができます。



完全に私の主観です。


豆カレーが一位の方怒らないでください。



さて、カレーの話をしましたがここのオムライス本当に凄く美味しいです。

落語の日は来れなくてお近くの方はぜひ行ってみてください。



今週は仙台花座!



関西唯一の会!門戸厄神!



お待ちしてます!