少し先だが、晴太さんとの二人会。
晴太さんは、欲のないタイプの芸人だ。
晴太さんとは同期だ。
香盤的には私の方が一つ上。
楽屋入りしたのが私の方が一ヶ月早い。
しかし、入門は晴太さんの方が早い。半年間山に籠って見習い修行をしていたので、その間に私の方が先に楽屋入りした。
楽屋入りからが芸歴なので、私の方が香盤が上になった。大差ない。大差ないどころか、晴太さんの方が明らかに前座仕事が出来た。
半年間、山で太鼓を叩いていたので太鼓の音にも伸びがありスケールが違う。
晴太さんが一番太鼓を叩いていると目の前に雄大な山脈が見える瞬間がある。
何でもそつなくこなすイメージがある。
唯一、しくじってるのを見たのは、見習いできた楽屋入りの初日に、末廣亭に短パンで入ってきて注意されてるのを見た時くらいだ。
ずっと山にいたから短パンが当たり前になったのだろう。
前座仕事が出来て、いろんな師匠方に声をかけてもらえる前座を「スーパー前座」と呼んでいたが、晴太さんはスーパー前座としての能力的な条件は満たしていた。
ただ、前に出てアピールするタイプではないし、いつも寝癖をつけたまま楽屋入りしていた。見た目もオフの日は自宅でハッキングをしてそうな雰囲気がある。心に闇を抱えてそうな人間はスーパー前座にはなれない。
そもそもそんなに働きたくないのだろう。
しかし、過度に自分の能力をアピールする事もなく、陰日向に咲く一輪の花のような、本当に信頼出来るのは晴太さんのような人間だと私は思っている。
若手ユニットのルート9でも一緒に活動している。
今後の活動について、全員でよく話し合う。
結果的に晴太さんと昇咲の意見が一番的を得ている気がする。
要はしっかりしている。
しっかりしているが、前座の頃の酒癖はあまり良くなかった。そもそも前座は酒癖が悪い人が多い。そういう人ほどシラフの時は真面目なのだ。
今いち兄さんは酔うとコンクリートの上で受け身を取っていた。理由は分からない。無理をしているとどこかで溢れ出してしまうのだろう。
晴太さんも酔うと、街のどこかに爆弾を仕掛けた後のような目つきになっていた。
そんな晴太さんとの二人会。
ご希望の方のみ打ち上げにもご参加いただける会。
二ツ目になって荒れてるのを見た事はないが、危険なので皆さん飲ませすぎないように。
ご予約
二席ずつやります。お楽しみに。
今日はこれから横浜です。
間違いなくスーパー前座だったお二方と!お近くの方ぜひ!