テニスの王子様20周年おめでとうございます㊗️
落語家になる前、コンビの終盤頃はいくつか声の仕事をさせて頂いていた。
『新テニスの王子様』では、遠野篤京というキャラクターをやらせてもらっている。
13の処刑法をもつ男。
オーディションの日の事は今でもはっきり覚えている。。
ブースに入るとガラスの向こう側に、監督やスタッフの皆さんが並んでいる。
『こんな感じで読んで下さい』
指示通りにセリフを言ってみる。
手応えがない。
『もうちょっとこういう感じで』
やってみるが、自分でも定まってないというか、決まりの悪さを感じる。
『ちょっと奇声あげてもらえますか?』
奇声をあげる・・
初めて関わらせて頂いたアニメ、『かよえ!チュー学』
そこで私は『アラキ』と『イバタ』という役をやらせてもらった。
私にとってとても大切な作品。落語家になり前座修行を始め、服装から何から『無個性』『目立たない』という事を求められたが、携帯の呼出音だけは『かよチューのうた』にしていた。
電話を取ると、
電話越しにも師匠方の『え?あ?茶光さん?・・』という困惑した雰囲気を感じ取れた。
(途中で携帯会社を変更したか何かで使えなくなりましたが・・)
その、かよチューのイバタ役で私の喉は鍛えられた。
時間のある方はYouTubeに残っているので、ぜひ見て欲しい。
かよチュー1話のイバタと、終盤のイバタはもう別人である。めちゃくちゃ声出てる。
イバタのおかげで私のキーはどんどん上がっていった。
そのイバタで鍛えられた、ハイトーンボイスで奇声をあげる。
ガラスの向こう側が少しウケている感じがする。
ただ、オーディションとしての手応えは全くない!
知らない人は遠野篤京の顔見て下さい。
めちゃくちゃ格好良いから。
イバタじゃ無理やから。
トボトボとオーディション会場を後にした苦い想い出・・。
ところが、後日決定の連絡。
採用の理由を尋ねると、
『奇声が良かった。』
イバターーーーーーー!!ありがとう!!!
君が居てくれたからや!!!ずっと愛してるよーー!!!
しかし、最も驚くべきは奇声で採用するテニプリスタッフの遊び心。
「遊び心のある人」という表現があるが、遊び心しかないんじゃないだろうかと思う。
実は、最初の収録中に監督の指示で
『もっと奇声を出していいよ』
と言われた事があった。
というのも、私が勝手な判断で少し抑え気味にしていたのだ。
子供の頃、私は漫画やアニメばかり見ていた。
好きな漫画がアニメになった時の、自分の中にあるキャラの声との違和感が凄く嫌だった。
遠野篤京の見た目に遠慮して、ふざけきれなかったのだ。
(その後、テニプリの世界観が一番ふざけてるのでどれだけふざけても、お釈迦様の手のひらの上でしかないんだと気づく)
結果、奇声で採用してもらったんだから思い切りやろうで今に至る。
受け入れて楽しんでくれてるファンの皆様には本当に心から感謝してます。
遠野篤京さんの声帯お借りしてます。
10年ぶりのTVアニメ化!
ということは、落語家になって初のTVレギュラー!
お楽しみに。
落語家になって高い声を出す事がめっきりなくなったので、また一人ボイトレを再開しないと・・イバタ帰ってきてくれ。
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