今回は僕自身の哀愁ある話をしましょう。



高一の冬休み、大晦日までの10日間ほど近所のスーパー内にある魚売り場でアルバイトをしました。

朝6時に働き始め年末の数日は夜8時過ぎまで時給は高校生時給の800円程度、なかなか過酷なものでした。

朝一、仕入れられた魚を積んだトラックが店に着きます。男性スタッフは総出でトラックから魚を降ろす、この作業がとにかく大変でまぁ力仕事です。貧弱だった僕には辛い作業でした。


しかし働き始めて3日ほどで荷降ろしの作業に男性スタッフで僕だけ呼ばれなくなります。


戦力外通告です。


非力過ぎて使い物にならないと判断されたようです。


僕は女性スタッフに混じり海老や貝を計量してパック詰めする作業の方にまわされました。
パートのおばちゃんや同年代の女子高生に混じり作業する様は雄としての意味を問われるに十分な姿、超草食男子です。


しかしなんとか働き終えようやく手にした給料8万円。
高校生の僕には大金です。


『何に使おう・・』


高校一年生とにかくモテたい時期です。哀メン(哀愁漂うメンズ)の私とて例外ではありません。
僕は迷わずお洒落に使うことにしました。

その結果・・




『お母さんと一緒にデパートで8万するダッフルコートを買った』



バイト先の女子校生を意識し、制服を返しに行く際にこのコートを着て行った事は言うまでもありません。