『学園祭』

毎年学園祭シーズンというのはとても楽しみです。
実行委員の皆さんの頑張り、学生の皆さんの熱気に自然と僕らのテンションも上がります。

今年も何校かの学校に行かせて頂きました。どの学校も逆に楽しませてもらったくらい盛り上がりました。

しかし中にはこんなとこでネタやるの?と不安になる場合もあります。


『愛知学院大学』野外に素晴らしいステージを用意してくれていました。
しかしその日は運悪くどしゃ降りの雨、日も暮れて暗い中気温も低く客席には屋根もないので舞台を観る為には傘をささなければいけません。


『これは大丈夫か?』『人は集まるのか?』


せっかく呼んでくれたのでなんとか楽しんでもらいたいが人がいない事には・・
不安を抱えたまま控え室からステージ裏の控えのテントへと移動します。

まもなく本番、ステージ裏から客席の方を覗き見ます。


大勢の皆さんが集まってくれていました。

傘をさし舞台を観る環境としてはとてもいいとは言えません。後ろの方の方は傘が邪魔でちゃんと舞台が見れないかもしれません。それでもたくさんの方が私達を観る為に集まってくれています。
中には一緒に行ったTKOさんを見たいという方もいたでしょう。このくだりはさらっといきましょう。

しかしまだ不安は残ります。


『果たして盛り上がるのか?』

雨がやむようすはありません。


そして本番、舞台に飛び出します。

「どーもーヒカリゴケでーす・・」



「イェーーーー!!!!」

皆さんものすごいテンションでした。
雨なんて関係ない、むしろ雨がより想い出深いものにしてくれたような気がします。

EDも大盛り上がりお客さんとハイタッチしてまわるほどです。
最前列にいた小学校低学年くらいの女の子も手を挙げて何か叫んでいます。
女の子とハイタッチし耳を傾けますが周りの歓声で声が聞き取れません。なんとか聞いてあげようと女の子に言います。


「何!?もっかい言って!?」

息を吸い小さな体で力一杯女の子が叫びます。
僕は今度こそ聞き逃すまいと女の子に神経を集中させます。



「どうして肌ボコボコなのーー!!?」


さめました。

一瞬にしてさめました。

Tシャツがびしょ濡れなのに気付き急に身体が冷えました。
雨はまだ降っています。
僕は「イェーー!」と叫びながらこっそり屋根の下に入りました。