うずこのその後
連休最終日となった、去る5月6日は臨時休業してしまい大変ご迷惑をおかけ致しました。
ご迷惑をおかけした上に、一部のお客様からご心配頂きまして恐縮至極でございます。暖かいお声を頂きました皆様に、改めまして深く感謝申し上げます。
ご心配頂きました皆様にブログの場をお借りして、以下に経過報告をさせて頂こうと思います。今回は猫ブログとなりますので、関心のない方はここでページを閉じて頂けますよう宜しくお願い致します。
急にお休みさせて頂く理由になったのが、愛猫うずこ嬢の異変でした。
当日の朝、いつものように4時前に起きて1階の台所でニャンズのご飯の用意をしておりましたが、まっ先にトントンと階段を下りてくるうずこがなかなか2階から降りてきません。
「めずらしいなぁ、こんな日もあるのかな?」と少し心配しながらもご飯を作っているところにふらふらとうずこが降りてきました。
準備をしている店主の足元でやたらお尻の辺りをぺろぺろと舐め回しています。それがかなりしつこかったために気になった店主がしゃがんで確認したところ、お尻に切り傷のようなものとその周りに出血が見られるではありませんか。
縦長に引っかいたような傷の形状だったため、「昨晩、お姉ちゃん(先住猫のさびこのこと)に噛みつかれたか引っかかれたんだろう」と言いながらご飯をあげました。
ところが大好きなご飯にも全く反応せず、辛そうにうずくまっているうずこに異変を感じると同時に、さびこに対してお門違いなクレームを付けてしまいました。
さびこは犯人ではなかったのです。
気にはなりながらもその朝はいつものように店に出勤しておりました。
しかししばらくしてシェアメイトの方から電話が鳴り「うずこが大変だから早く帰って来い」との指令が下ります。何でも傷口から白いドロドロしたものが出ていて大変だ!お前が獣医に連れていけ!という内容でした。
仕方がないので、臨時休業することに決め、その日はそそくさと自宅に戻りました。
ただの切り傷ではなさそうだということと、あまりにもうずこが辛そうにしているので獣医に連れて行こうと考えましたが、なにせ連休中でしたのでかかりつけの獣医が休診でした。仕方なく近所の別の獣医に連れて行くことに。
まぁいつも獣医に連れて行くとそうなんですが、うずこは緊張と恐怖で診察台の上でガタガタと震えております。店主が彼女の頭部を抱え、若い獣医さんがお尻を覗き込んで診療開始。
しばらくして獣医から出た言葉は
「肛門嚢破裂(こうもんのう・はれつ)」
だと思われます。
ペットを飼っていない方、または経験のない方には聞き慣れない病名かもしれません。
犬や猫には肛門の左右に「肛門嚢」という器官(ふくろ)があり、この中に肛門嚢液という悪臭のする液体が入っています。
通常は排便の際にその液も排出されるそうなんですが、生まれつき体質でこの液が出にくかったり、炎症などが原因で出口がふさがったりすることで液が溜まってしまった場合に肛門嚢が破裂してしまうことがあるそうなんです。
肛門嚢や肛門嚢液に関する知識は一応持ち合わせていた店主ですが、実際破裂したところをリアルに見たことなんてありませんでしたから、正直「何でだ!?」と思ってしまいました。店主はそれまで「さびこ犯人説」を信じて疑わなかったからです。(問診票にも「先住猫に噛まれたか、引っかかれたことが原因による傷」と記入)
嫌がる&痛がるうずこを押さえつけて、励ましの声をかけ続け、消毒と塗り薬での処置をしてもらいました。結構大きな穴が開いている感じになりますので、いくら痛みを我慢する動物と言われる猫にとってもこれはきついだろうなぁと思われるほどの傷の大きさでした。
因みに支払額も飼い主にはきついものでした。(笑)
15,000円を超えるとは思いもよらず・・・。診察&消毒処置で・・・。
帰宅後もあまり具合は良くないらしく、うずこは食事も水分もほとんど取りません。肛門嚢の破裂よりも、むしろおしっこを出さないことによる尿毒症の方が気になるくらいでした。肛門嚢で即死することはあまりないと思われますが、尿を出さないことによる症状の方が命にかかわるからです。
幸い「チャオ だしスープ(イナバ)」のみ口にすることができたので、水分補給を兼ねて与え続けることができました。
通院後3日目くらいからようやく動きが活発になり始め、さびことの追っかけっこもできる程度にまで回復。ただし、症状が出て以来だしスープ以外はほとんど食べなくなってしまったのが難点ですが。これまで毎日食べてきたストルバイト尿症用のいわゆる療養食カリカリがよほど美味しくなかったらしく、なかなか食べてくれなくなってしまいました。
食事に関しては元々神経質な性格だったのが、更に鋭敏になった感じです。
それでも傷口は順調に回復し、今ではほとんど傷口を気にして舐め回すこともなくなってきました。傷口を触った感じも乾燥してきて、かなり安心できるレベルになったのは幸いです。
肛門嚢がまたいつ破裂するか分かりませんので、これからも経過観察と医者通いはしばらく続きそうです。「肛門嚢しぼり」をすることで、破裂を未然に防ぐことが可能になります。詳しいことはネットやかかりつけの獣医さんから情報を仕入れて下さいね。
体重わずか2.8㎏しかない小さな体のうずこにとって、今回の件は身体のみならず、精神的にもかなり参ったようで、また少し細くなってしまった気がします。
本ブログは何故か猫を飼っている読者の方が多いようですので、今回のうずこの件が少しでもお役に立てば幸いです。もちろん犬にも肛門嚢はありますので、この機会に一度しっかり確認&観察をお願い致します。
なお、うずこ嬢はエリザベスカラーはお嫌いでしたので、あえて装着せずにそっとしておきました。本来は装着した方が傷口を舐めずに済むので良いらしいのですが、店主は唾液に含まれているはずの自己免疫力も信じたいと思います。
以上、臨時休業に至った経緯とその後のうずこの様子をお伝え致しました。
植物の記事ではありませんでしたが、最後までお読み頂きありがとうございました。
【ホンマ、酷い目に遭いましたわぁ~】