地味ですが、とても良い植物なんです | 豪花舎annex(ごうかしゃアネックス)

地味ですが、とても良い植物なんです

よくお客様から「目隠しになる植物はありますか?」という質問を受けることがあります。


もちろんオーストラリアのネイティブプランツには数多くのスクリーンプラントと呼ばれる目隠し用の植物がたくさんあります。例えばグレヴィレア・エレガンス、カリステモン各種、メラルーカ・スノーインサマーなどなど。


・常緑樹

・刈込や病害虫に強い

・葉が密に繁る


といった条件を満たす樹木で、あまり出回っていないもののとても素敵なものがありますのでご紹介させて頂きます。ただし、オーストラリア原産ではなく、お隣のニュージーランド産なのですが。


以前、本ブログでも一度ご紹介したことのある「ピットスポラム・スクリーンビトウィーン」(Pittosporum tenuifolium `Screen Between')という商品です。


茶色の軸(茎)と、ライムグリーンの小ぶりな丸葉のコントラストがとても美しい、樹高3~4mほどに育つ中型の常緑樹です。


国内での流通はごく限られており、市場でもほとんど見かけることはありません。


オーストラリアで庭の仕事をしているときには、垣根などでよく見かけました。柔らかで涼しげな印象の、スレンダーな樹木でして「これは日本でも使えるだろうなー」と常々考えておりました。


ピットスポラムには数種類の園芸種があるのですが(どれも似たり寄ったりです)、今回ご紹介しているスクリーンビトウィーンは海外のネット情報でもあまり見かけることがありません。


実際のイメージを動画で皆さんにご覧頂きたかったのですが、ズバリそのものの動画はありませんでした。そこで別の品種ではありますが、よく利用されているようなので「シルバーシーン(Silver Sheen)」という品種の動画をご覧頂ければと思います。


実際に地植えされているものを見ると、具体的なイメージも湧きやすいですし、大きさや植えるときの間隔なども分かると思います。成長後の樹高は若干シルバーシーンの方が高いような感じがしますが、大差はありません。


ぜひ動画をご覧になって、地味ながらしっかり仕事をしているところをご理解頂ければと思います。(英語サイトです)




当店にはスクリーンビトウィーンの6号鉢が入荷しております。
税込価格は3,800円です。前回入荷したものよりサイズが大きいためか、全体的により葉が繁っている感じですね。



日本では夏の強光が当たり過ぎると葉焼けを起こすことがありますので、半日陰くらいのところがベストポジションだと判断致します。


オーストラリアと比較して、つくずくここ数年の日本の気候は本当に厳しいなぁと感じる店主です。夏はますます暑く、そして冬はますます寒くといった具合です。冬の最低気温が5℃くらいだったシドニーと比較しても、海に近い葉山でも結構寒いですから。


耐寒性は‐3℃くらいまであります。(シルバーシーンの場合)
花も咲くには咲くのですが、地味な濃い紫色の小さい花が付く程度で、観賞価値はあまりありません。



店内においては地味な存在で、なかなかお客様の目に留まることの少ないピットスポラム・スクリーンビトウィーン。しっかり仕事をしてくれる職人気質の植物です。皆さんのお庭の垣根や目隠しに、ぜひご利用頂きたいものです。



【地味ながら、良い仕事もしない二人組(笑)】