フライブルグ大聖堂少年合唱団・呉市役所&呉市文化ホール公演♪ | Boys be ambitious2

Boys be ambitious2

少年よ大志を抱け

 

8月31日の昼、広島県の呉市役所に着くとJapan Tourと書かれた紫色のポロシャツを着た合唱団の皆さんがロビーに集まっており、ちょうどリハが始まりました。

月に1回、この呉市役所で開催されている「シビックモール潤いコンサート」にドイツのフライブルグ大聖堂少年合唱団が出演するのです♪

最初の発声練習やウォーミングアップは合唱団によってけっこうやり方が違っていて面白いですし、勉強になりますね。本番ではなかなか見せないリラックスしている姿も見られました^^

 

パイプ椅子が置かれていましたが全く座りきれないほどの超満員!これほどお客さんが多いのは初めてだそうです(おそらく昨夜のコンサートよりもお客さん多かったのでは^^;)

 

 

曲目は前日、大和ミュージアムで歌ってくれたものとほとんど同じでしたがアンコールが少し違い、呉市役所では「さくら」と「ゆかいに歩けば」を歌ってくれました。

近くで聴かせていただいていたので、特にシュッツやメンデルスゾーンの宗教曲では彼らの気迫がびしびしと伝わってきて、熱量のこもった歌声を全身で感じることができました。凄かった!やはり天井が高い場所だとよく響きますね。この日フライブルグの歌声を初めて聴かれた呉の皆さんも大満足されていたようで、自分としてもとても嬉しかったです。

 

 

 

そして夕方からは呉市文化ホールでのコンサート!市役所から徒歩5分くらいの距離で助かりました。前日、呉から広島駅方面への移動はとても大変だったので…。

わりと時間に余裕もあったのですがこの日はかなりの猛暑で観光に行く気力はなく、パスタ屋さんなどでゆっくりと過ごしました。

 

 

呉市文化ホールと言えば去年の11月、知り合いの方と一緒に呉少年合唱団の定期演奏会を聴いた思い出の場所。周囲を歩いているだけで景色などいろいろと懐かしかったです。

 

 

市役所でのミニコンサート、本当は呉少年合唱団が出演する予定だったんですよ。しかし7月豪雨の影響で夏休みが前倒しになり、この日8月31日はもう学校が始まっていたため出演できなくなりました。

バトンを託され素晴らしい演奏を聴かせてくれたフライブルグ大聖堂少年合唱団、夕方からのコンサートでは呉少年合唱団と共演できたのは双方にとってとても喜ばしいことだと思います。

 

自分にとっても約8ヶ月ぶりに呉少年合唱団の歌声を聴けるのがとても楽しみでした。

 

 

始めは呉少年合唱団のステージ。得意の船頭歌や秋の歌メドレー、どれも頭声を活かした美しい歌声でした。ソロもいくつかありましたね。本当にピュアで優しい歌声!

合唱団の方針だと思いますがフライブルグのステージでは全くソロがないので、なんだかとても新鮮に聴こえました。しばらく海外の合唱団ばかり聴いていると、自分はなんだか日本の少年合唱団の歌声がとても愛おしく恋しく感じてくるんですよ。きっとそれは自分が日本人だからこそ感じる感覚で、かつて自分が持っていたボーイソプラノへの懐かしさでもあるのでしょうね。逆パターンもありますし、結局僕はどちらも大好きなんですけどね♪

 

 

合同合唱「ふるさと」「さくら」「ゆかいに歩けば」はどれも日本語とドイツ語で歌ってくれました。ふるさとのドイツ語Ver.はこの日初めて聴きました。貴重ですね♪総勢80人くらいの歌声は迫力があって素晴らしかったですし、「ゆかいに歩けば」での呉少年合唱団の単独パートも人数が少ないわりによく声が出ていて、小学生たちが元気に遠足へ行く光景が浮かんでくるような、フレッシュな歌声でした。

 

 

 

そのあとはフライブルグ大聖堂少年合唱団のステージ♪

この日もプログラム変更があり、ルードルフ・クラインのミサ曲のあとはパレストリーナの美しいモテット、その次が力強いバッハのモテット、そして第2部の最初にラインベルガーの「夕べの歌」を歌ってくれたと思います。

 

前日のコンサートでは第2部のドイツの曲たちも強いパッションのある歌い方でしたがこの日はどちらかというと美しいハーモニー重視の優しい歌い方のように感じられました。聴く席はほとんど同じでもホールの音響、そして指揮やみんなの意識の変化によって聴こえ方も随分と変わってくる。1つとして同じコンサートはありませんね。

 

 

特にそう感じたのがアンコール曲の「バーデン州歌(Badnerlied)」でした。

 

バーデン州歌の作詞はフライブルグの指揮をされているベーマン先生。そして最後の「夕べの祈り」はベーマン先生作曲です。歌いながらステージから降り、客席の通路を通って退場するという演出。きっとドイツ本国でのコンサートでもこうしているのでしょう。

この曲は確か愛媛公演では歌っていますが自分がナマで聴くのは初めてで、最後に聴くことができてよかったです。

 

 

 

この日の呉市文化ホールコンサートもフライブルグ公式様がライブビューイングして見られるようになっているので、ぜひぜひお時間のあるときにご覧ください☆

 

 

 

 

ロビーにはCD6種類と今回の日本ツアーのためのマガジン、パンフレット、あとミニフォトブックやポストカードが販売されていました。

 

 

☆Freiburger Domsingknaben Japan Tour Blog☆

 

合唱団が帰国する時にちょうど台風が上陸していて関西国際空港が大きなダメージを受け、とても心配でした。合唱団の日本ツアーブログ↑を見るとどうやら福岡空港から無事に帰国できたようですね☆

 

 

広島の呉市と言えば7月の豪雨で被害が大きかった場所。この呉公演が無事に開催できるのか、そもそも合唱団が来日できるのか。こちら聴く側だけでなく合唱団側もとても心配だったそうです。

大和ミュージアムでの合唱団からのお言葉を抜粋でご紹介します。

 

『私たちは来日する前にドイツで西日本豪雨災害について知りました。そのときに、本当に日本に演奏旅行に行ってもいいのかどうか何度も話し合いを重ねた結果、迎えてくださる方々から「ぜひ来てください。皆さんの歌声で私たちに勇気を与えてください」という温かい言葉をいただき、日本に来ることにいたしました。今日はその感謝の気持ち、被災された方々に私たちの歌で少しでも慰めることができればという気持ちを込めて歌います。』

 

 

まずは来日してくれてありがとう!そして素敵な素敵な歌声を聴かせてくれてありがとう!合唱団だけでなく迎えてサポートしてくださった方々にも心より感謝いたします。

 

自分は福岡と広島合わせて通常コンサート3回、ミニコンサート3回、あと合唱団とともにミサに参拝することができました。どれも忘れがたい、大切な思い出です。

 

今回の2週間ほどの日本ツアーは猛暑、台風、そしてハードスケジュールでたくさん大変なことがあったと思います。合唱団の皆さん、本当にお疲れ様でした!

また近いうちに来日してくれることを切に願っています☆

 

 

最後に、コンサートで歌ってくれた曲・ジルヒャーの「裏切り」。思い出の1曲です。こちらの動画はウィーン少年合唱団が出演した映画「ほがらかに鐘は鳴る」のワンシーンですが、こんなに切ない歌詞だったのですね。。

In einem kühlen Grunde 

 

 

映画「野ばら」の続編。DVDも持っているので見返そうかな。

 

 

フライブルグの第2部ではこの曲を含めてメドレーのように連続でドイツ民謡を歌ってくれました。「ところ変われば娘も変わる(Andere Städtchen, andere Mädchen)」という50年くらい前のドイツの映画で歌われる曲たちなのだそうで、ドイツの風を感じる曲ばかり♪この映画も見たくなってきました(^^)