桜のたよりも嬉しく、ちらほらと聞こえるようになりました。
過日、名古屋演劇ペンクラブ賞受賞記念【第二七回五條園美リサイタル】の折には、お忙しい中、夜分に、大勢のお客様にご来場賜り、有難く心より御礼申し上げます。


踊り終えまして 受賞の式典の折、舞台の上から拝見しました皆様のお顔は優しく温かく笑っておいででした。いっぱい拍手を頂戴しました。皆様のご厚情・ご声援と受賞の喜びを頼りに、更に精進を重ね、門下や同胞の方々とこの道を歩いて参りたく存じます。 

 

もしかしたら次の世代の若い方々が日本舞踊をますます向上させ盛んにして下さるかもしれないその日を夢見て、賞に恥じないよう、これよりも、気を引き締めて歩んで参ります。
ますますのご指導ご鞭撻、賜りましたら幸いでございます。
 

令和六年四月吉日  五條 園美 拝

当日の写真が出来上がりましたので雰囲気だけでも感じていただけますと幸いです。

 

創作「夢の光芒」より
 

荻江「八島」より
 

 

お正月早々から、大変な幕開けの新年を迎えました。2月の立春を境に少し落ち着いた感のある日々となりましたが、皆様にはご健勝にご活躍の事と存じ上げます。 

園美始め、珠園会一同、本年も張り切って参りますので、ご後援のほど、宜しくお願い申し上げます

 

まずご報告がございます

  昨年7月、日本舞踊はやっと歌舞伎から巣立って重要無形文化財保存団体として認定されました。 今までは、歌舞伎と日本特有の文化を父・母に持つ日本舞踊は歌舞伎舞踊として扱われてきたのです。

 我等が家元、三代目五條珠實師は重要無形文化財保持者に認定されました

流祖・初代五條珠實師は新しい舞踊をと、新舞踊運動の旗手の一人として活躍されていました。あれから100年ほどとなります。二代目珠実師、詠昇師、現在の三代目珠實師と流祖の意思を次いで活躍されてきました。このような日本舞踊の歴史の中で五條流は重要な立場の流派の一つであります。

 

 

さて、令和六年 珠園会 の予定です

(苗字がないものはすべて五條門下です)

 

〇二月十八日(日)昭和文化小劇場 

 【珠園会 舞初め 勉強会】全35番
 11時15分から4時半過ぎまで、賑々しく舞い納めました。

●三月十八日(月)六時半 名古屋能楽堂
 名古屋演劇ペンクラブ賞受賞記念【第二七回五條園美リサイタル】
  「八島」園美
  「夢の光芒」麗・美佳園・園八王・園千代・園小美 園美


●四月二十日(土)昭和文化小劇場
 名古屋日本舞踊協会主催【新春舞い初め】 創作「春夏秋冬」(仮題)
  美佳園・他流派の方々との創作、舞踊協会初めての試みです

 ●四月二十一日(日)瑞穂文化小劇場
 瑞穂日本舞踊協会主催【みずほの会】
  「北洲」園青 「藤娘」園梨・園雅・園淑・園紅
  「鳥刺し」園千代 「あやめ」園美


 ●六月十三日(木)名東文化小劇場
 「朱実とひととき」名取55周年感謝のつどい
  花柳朱実さんの会に出演いたします。

  「恋の熱田めぐり」(安田文吉 作詞 杵屋三太郎 作曲) 園美、

  昨年、熱田神宮で奉納した作品です。

 〇八月十一日(日)名古屋市南文化小劇場
 【園恵の会】

  園恵 ほか一門

 〇八月二十五日(日)瑞穂文化小劇場
 【五條流珠園会 夏の踊り勉強会】

  珠園会 一門
 

 〇十月二十日(日)東京・サンパール荒川大ホール
 【荒川区文化祭日本舞踊の会】

  麗・園千代 ほか

 ●十二月十四・十五日(土・日)名古屋能楽堂けい古室
 創の会主催【日本舞踊と邦楽演奏の会】(仮題)
  小さな会場ですので数回の公演をしたいと思います。

  お客様募集しています。是非是非、宜しくお願い申し上げます。
  3,000円です。目の前で、生の邦楽と邦舞をお楽しみ頂きます。


公演ご覧頂ける方は、園美にご連絡下さい。●はチケット必要です。
Fax/℡ 0528816684 

3/18に開催いたします名古屋演劇ペンクラブ賞受賞記念「第27回五條園美リサイタル」の演目を紹介させていただきます。

創作 夢の光芒ー平家物語よりー

出演者と役柄 
平家物語の頃の衣裳を付けますが、日本舞踊独特の素踊りの気分で踊れるようフリ付けしてありますので、場面によって役柄は変わっていきます。

 五條園美―建礼門院徳子 
 五條美佳園―中宮徳子・平家の大将
 五條麗 ―小督の局・平家の若武者 
 五條園八王―高倉天皇・平家の武者
 五條園千代―平清盛・平家の武者・源氏の武者・平家の武者
 五條園小美―源仲国・平家の武者・源氏の武者・平家の武者


「祇園精舎の鐘の声……」で有名な『平家物語』を題材にした創作日本舞踊です。
平清盛を中心とした平氏の栄枯盛衰を描いた軍記物ですが、
「平家にあらずんば、人にあらず」とまで言われた栄華の時代と、
壇ノ浦の戦いで滅亡していく有様を、清盛の娘であり我が子・安徳天皇とともに壇ノ浦で入水するも
一命をとりとめる建礼門院徳子を中心に舞踊として描きました。
長い曲ではありませんが、お話は5場に分かれます。

第1場では、一命をとりとめた徳子が我が子・安徳天皇や平家一門を弔っています。そこに海の彼方へ沈んだ武者たちの怨霊が現れます。
2場目は時間をさかのぼり、平氏栄華の時代。
高倉天皇の中宮(皇后)だった徳子は、天皇が側室の小督の局にご執心なことに心穏やかではありません。
小督を排除しようとする父の清盛。小督を心配する源仲国。
ようやく子をもうけた徳子、その子はのちの安徳天皇となり平家はますます栄えます。

3場目では熱病で平清盛が亡くなるところから。
世は乱れ、戦の様子の踊りとなります。一の谷戦いから壇ノ浦の戦いに。そしてついに……

4場では壇ノ浦の波の中静かな海の底。
波に流され、戻されて、武者たちはいつしかチリヂリに暗い底へと沈んで行きます……。
最後の5場目では、建礼門院徳子の祈りと慈悲の心に慰められ、怨霊たちが静かに去っていくのを描いています。

曲は深町純の「春の夜の夢」に琵琶曲の「祇園精舎」を乗せました。
壇ノ浦に沈んだ平知盛の亡霊が、嵐となり源義経や弁慶の一行に襲い掛かる様を描いた、

前田青邨画伯の「知盛幻生」に感銘を受け、舞台に描きたいと思った作品です。

荻江 八島
五條園美

謡曲「八島」からつくられた曲で、素踊りの日本舞踊を五條園美がつとめます。

壇ノ浦の戦いから月日が流れ、当時は平家の船軍で埋め尽くされていた
源平の古戦場八島(屋島)辺りは静かな夕暮れ時です。

旅の僧が一夜を過ごします。夜が更けると、武者の亡霊が現れました。

「修羅道の鬨(とき)の声、矢叫びの音振動してー」
と亡霊は八島での源平の合戦の様子を話しはじめます、源義経の霊でした。

壇ノ浦の船戦の、波にながされた矢を義経自らが取りに行った話など、続きますが 
いつか夜も明けて「敵と見えしは群れいる鴎、鬨の声と聞こえしは松風なりけり高松の」と

舞い納めます。

上記二作品になります。ご興味いただけましたら、足をお運びいただけますと幸いです。
会の詳細は前回の投稿になります。




 

遅くなりましたが本年もよろしくお願いいたします。
年間のスケジュールに関しましてはまだお伝え出来ないのですが、

ひとつ嬉しいことがありました。

昨年暮れに役員の方からご連絡を頂き、

この度「名古屋演劇ペンクラブ賞」を頂戴することとなりました。
昭和26年に設立された伝統のある賞です。
私のようなものが、と大変恐縮しつつも、晴れがましく嬉しい事です。

受賞記念の公演を開催させて頂く運びとなりました。
是非、お運び頂けましたら幸いです。

 

ご一緒に、歌舞伎の中村勘九郎丈・中村七之助丈、日本舞踊の西川千雅氏、演劇の松本喜臣氏が頂かれました。恐れ多い事です。

名古屋演劇ペンクラブ賞受賞記念
第27回五條園美リサイタル


令和6年3月18日(月)6時開場 6時半開演
名古屋能楽堂にて (名古屋城正門前 ℡052・231・0088)
 

名古屋演劇ペンクラブから「昨年の創作舞踊劇『幻想平家物語』(園美―企画・プロデュース・振付)で新しい舞踊劇の可能性を追求」とのお言葉を頂き受賞させていただいたので園美作品の中で平家物語に依る物を選びました。



◆演目◆
創作 夢の光芒ー平家物語よりー
作・構成・振付 五條園美 音楽構成 塚本巌

出演 
  五條麗・五條美佳園・五條園八王・五條園千代・五條園小美
  五條園美



荻江 八島
振付 五條園美
作詞 謡曲「八島」より
作曲 四代目荻江露友    

出演
  五條園美
鼓 望月左登貴美



名古屋演劇ペンクラブ賞受賞式

入場料 全自由席5,000円(2月9日より発売)
お問い合わせ:五條流園美の会事務所℡090・4792・6898 fax052・881・6684
チケットお取り扱い:名古屋市文化振興事業団チケットガイド・園美の会事務所・各出演者宅
主催:五條流園美の会 https://sonomifc2web.com/
後援:愛知県・名古屋市・中日新聞社・CBCテレビ・愛知芸術文化協会(ANET)

次の投稿で、「夢の光芒」と「八島」の内容紹介をさせていただきます

今年の公演は後、2つで終わります。


●11/11(土)2時から4時頃まで
名古屋市芸術創造センター
やっとかめ文化2023doors 日本舞踊×パレエ公演 

第1部

日本舞踊ステージ 大和楽「河」、童謡「花かげ」、長唄「藤娘」
振付・演出|五條園美 

出演|五條麗、五條美佳園 ほか門下の出演。

 

第2部

バレエステージ 創作舞踊「竹取物語」
振付|徳山博士、五條園美 

演出・編曲|徳山博士
出演|内藤瑞希、梶田眞嗣、五條園小美 ほか

 クラシックバレエのステージに、園小美はじめ門下が、月の女帝、月の精役で出演、

本当に楽しそうに、一生懸命、張り切って、お稽古中です。

今週ですが、よろしかったら、是非💕

●11/30(木)7時 
名古屋、三井住友海上しらかわホール

別所知佳 筝・三絃 リサイタル

園美が地唄「ゆき」で出演します
しらかわホールは、文楽様式による 「異説カルメン情話」で演出振付にお誘い頂いた指揮者の松尾葉子氏や、セントラル愛知交響楽団との思い出の深いクラシック音楽専用の劇場です。来年、閉館となるとか💦
知佳さんのお誘いで舞台にかけることになった「ゆき」。
園美らしい作品にしたいです。振付していても、思いが行ったり来たり---難しい演目です。
舞踊は一曲だけで、演奏曲は、「心尽くし」「二重砧」「影法師」
是非、お越しくださいませ💕



前回お伝えしました熱田神宮、奉納の折の写真です。出待ち、神に包まれ、長閑なひと時、彼役の花柳さんと。

今年もあと2か月弱、楽しく健康にすごしていきたいです。