ネット新連句(歌仙)⑧「金子兜太・父母散らん」(ゴール)
スタート 平成二十一年十月 一日
ゴール 平成二十一年十月十六日
メンバー 小童(B)・宣長(B)・不遜(B)
(一) 正調
一 霧の村石を投(ほ)うらぱ父母散らん 金子兜太 秋
二 まら洗ひ月濡らす甲板 小童 秋 月
三 犬猫と我と三人共寝して 宣長 雑
四 粉屋の親爺何故か哭(な)いてる 不遜 雑
五 秩父にはセメント吐いた春の山 小 春
六 つばくろの来る母の故里 宣 春
(二) 破調
一 「彎曲し火傷し」振られ慎太郎 不 雑
二 障子破りで鬱憤晴らせ 小 冬 恋
三 孕み猫ケイタイ遠距離恋愛中 宣 春 恋
四 「銀行員等朝より」木瓜の如く呆けている 不 春
五 囲碁道場で聞くロスチャイルド家の悪い噂 小 雑
六 兜目深に被りスマトラ島に佇ちはだかる 宣 雑
七 台風十八号「山越えの悲鳴ひとすじ白鳥に」 不 冬
八 ありがとうございましたの録音にお辞儀す缶の寒月 小 冬月
九 母に「与太」と言われても夏山俳句イング 宣 夏
十 光明や関東平野は花盛り 不 春花
十一 ヒロシマナガサキも立寄りますかオバマ様 小 雑
十二 箱書は木乃伊中身は没薬〈ミルラ〉 宣 雑
(三) 乱調(絵文字など可)
一 定住?漂泊??桜?辛夷?白木蓮?コデマリ??林檎?梨?? 不 春
二 中央で勃起・ω・するものあり芙蓉化け 小 秋恋
三 華麗に女霰もなく○出し真昼間(#>8<♯) 宣 雑恋
四 ニイタカヤマノボレートラトラトラー 不 雑
五 二都市共催原爆五輪花火打ち上げ横っとび☆*゚o゚)ノ 小 夏
六 トンボよ蜻蛉お前は蜉蝣ではなかったのか(*´д`)?? 宣 夏
七 反骨?反戦?抵抗?風狂のリベラリス??鮫・サメ・サメ 不 雑
八 より悪趣味はソウルに桜を植えにゆくムクゲ俳人(ToT) 小 春
九 /櫂の舟/春のうららの隅田川を遡る/ 宣 春
十 禿頭や//尖(と)んがり山や//兜太さん// 不 雑
十一 ~舌打ちもリズムがあるね鉦叩~♪ 小 秋
十二 多度津~高見島~佐柳島~秋の潮と月! 宣 秋月
(四) 正調
一 御雷光二人心やアニミズム 不 夏
二 即身仏と成りて雪喰ふ 小 冬
三 冬逞しマッチの軸を摺り余す 宣 冬
四 どの本能も停止したまま 不 雑
五 願はくは連(恋)句しながら花(鼻)の下 小 春 花
六 春光浴ぶる永遠の人 宣 春
(湘南通信)= 留書き
三 冬逞しマッチの軸を摺り余す 宣 冬
四 どの本能も停止したまま 不 雑
五 願はくは連(恋)句しながら花(鼻)の下 小 春 花
(湘南通信)
○ 願はくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月のころ 西行
この歌は60才代中頃で、享年73才、所望した通りの如月の望月に散るとはさすがに花の西行。2月15日が釈迦の入滅その翌日ともなれば、もうアッパレというしかありません。<世に残る詠み人の真価は作品にありて作品にあらず、その生き様なり>なんて考えさせられるのであります。
長谷川櫂という人のことはよく存じないのですが、連句の心を語っておられます。
「無理に相手と同じになろうとしたり、自分と異なるものを拒絶するのではなく、異なることを歓迎し、互いに調和できる一点を見出す世界なのだ。これから大人になる君たちには、とても大事なこと。奇麗ごとはいいが、結局人間というのは、自分の所属する集団の考えに同化することで安心し、それが異なる価値観によって脅かされれば露骨に不快感を表わし、後は同化を強要するか、さもなけりゃ人間性そのものを否定して追い出しにかかる。こうして、いつまでたっても分かり合うことができないものだ。」
さあ兜太さんの次は高柳重信、また一からのお勉強が始まります。
(讃岐通信)=留書き
四 どの本能も停止したまま 不 雑
五 願はくは連(恋)句しながら花(鼻)の下 小 春 花
六 春光浴ぶる永遠の人 宣 春
桜を後方に置いて、「あくがるる心」と共鳴すれば、つぎの歌などもなんなく詠まれる。
吉野山こずゑの花を見し日より
心は身にもそはずなりきに
生涯そうであったのだろうが、特に若いときは、心が身に添わなくなってしまう体験がよくあったのだろう。
〔兜太の西行観〕
大頭の黒蟻西行の野糞 金子兜太
昭和52年、「旅次抄録」より(参照)
前書きに「河内弘川寺」とある。弘川寺のある葛城山は西行の領地であり、弘川寺は西行ゆかりの寺として有名である。そこに吟行にでも行かれたのでしょうか。黒蟻が大きな塊になって、真っ黒くて、まるで大きな頭のようになって群れているのを、作者は見たのでしょう。その黒蟻が群れているのは、西行が垂れた野糞に群れているのだ言っている。野糞は必然的な排泄物であり、どこかユーモラスで温かい。そこには兜太さん流の西行への親しみ、蟻への温かくてユーモラスな眼差しがあると思います。
~留書きに代えて~(兜太さんへの献句) まなざしの優しき人よもののふよ
(下野通信)=留書き
http://blogs.yahoo.co.jp/seisei14/57576039.html
↓
一九九八年五月~六月に、群馬県立土屋文明記念文学館で「戦後俳句の光彩 金子兜太・高柳重信」と題する「第五回企画展」が開催された。この文学館の館長は詩人の伊藤信吉である。その伊藤信吉が、「上州地縁において 御案内ひとこと」と題して、次のように綴っている。
・・・
空つ風にわかに玲瓏となるときも 兜太
おお上州! 作者名を伏せて読めばこれは上州人の風土感覚そのもの。と言っても作者は埼玉の人。と言っても埼玉は埼玉ながら群馬と地つづきの感の熊谷の人。おなじ空っ風の吹くその地の人。
暗黒や関東平野に火事一つ 兜太
またしても、おお上州! 遠い日の夜、まっくら闇の野の向うの方に燃えていた火事、音の無くただ燃え立っていた火炎。そうかとおもうと濃い闇の夜の一列の狐火の幻。金子さんの定住漂泊の思いと、即興と造型の同時性の世界。〈地縁同郷〉の人がここに居る。
軍靴に来て/蘆生の/雲雀/絶えにけり 重信
一行句ふうに書き写したけれど、これはもと四行書きの作品。形式破壊、形式革命。会場へ入ってそれを見て下さい。前衛俳句の高柳さんはその多行形式を、四行〈自己定形〉のように形成し、鮮烈な新世界をひらいた。いたるところのその切口の美。
秋山の/赤城を/忘れ/忘れ果て 重信
郷愁なりや。もともと高柳さんは佐波郡境町に墓地のある人。上州の人。それにしても山村暮鳥の形式変革、萩原恭次郎の形式革命。高柳重信の多行変革。おお上州アヴァンギャルドの系譜たち。
・・・
この詩人・伊藤信吉館長の「御案内ひとこと」での、前衛俳人の雄の金子兜太をして、「即興と造型の同時性の世界」、また、高柳重信をして、「前衛俳句の高柳さんはその多行形式を、四行〈自己定形〉のように形成し」という指摘は、実に、当を得ている。また、「山村暮鳥の形式変革、萩原恭次郎の形式革命。高柳重信の多行変革。おお上州アヴァンギャルドの系譜たち」という指摘も、同郷の詩人ならではという思いがする。
そう言えば、山村暮鳥もまた、「新詩体から口語自由詩への変革期の中で、革新的な作風から人道主義的な作風まで、これほど短期間の間で己の詩質と詩風を何度も変容させた詩人はまれであり」といわれている、まさに「形式変革」の人であった。
それにもまして、萩原恭次郎になると、己の政治信条(アナーキズム)と文学信条(ダダイズム)と、その二つの面において、前衛派の先頭に立ち、まさに「形式革命」に殉じた詩人であった。その前衛派の拠点誌の一つの「MAVO(マヴォ)」(村山知義らの「日本の戦前のダダ(美術系統)のグループ」)には、若き日の北園克衛らが参加し、それらは形を変えて克衛らの機関誌「VOU(バウ)」とも繋がって行くのである。
続いて、詩人・伊藤信吉が指摘する高柳重信の「多行変革」とは、戦後の日本俳壇に一大警鐘を鳴らした「多行式俳句」の提示という「多行変革」(重信の師の富沢赤黄男をして「俳句といふ短詩を一行詩だと強硬に定義づける人々は、何故に俳句は一行詩でなければならないのかといふその必然を、伝習や技術の上からでなく、その本質にあひわたつて明示する責任をとらねばなるまい」と言わしめたところ「多行変革」)を意味しよう。
これらの三人に共通することは、これこそが、詩人・伊藤信吉館長の、「御案内ひとこと」の末尾の言葉、すなわち、「アヴァンギャルドの系譜たち」ということになろう。
「アヴァンギャルド(avant-garde)」とは、一般には、「前衛芸術(または前衛美術)」の意であるが、この「御案内ひとこと」の伊藤信吉の言う「アヴァンギャルドの系譜たち」の「アヴァンギャルド」というのは、広い意味での「保守的な権威に対する『変革・革命』を目指す前衛」ということを意味し、「山村暮鳥・萩原恭次郎・高柳重信」は、その正統な「系譜を継ぐ詩人たち」なのだということを意味しょう。
ネット新連句(歌仙)⑦「西東三鬼・ガバリと」ゴール
スタート 平成二十一年九月十五日
ゴール 平成二十一年九月三十日
メンバー 小童(B)・宣長(B)・不遜(B)
(一) 正調
三橋敏雄の句に「顔押し当つる枕の中も銀河かな(『巡礼』昭和54)」
があるという。敏雄の俳句の師匠は西東三鬼である。敏雄は、三鬼の、
三鬼開眼の、次の一句(『旗』昭和15)を想起しているに違いない。
一 水枕ガバリと寒い海がある 西東三鬼 冬
二 蒲団叩いて喚くワシコフ 小童 冬
三 無一物一物だけを持て余し 宣長 雑
四 某月十六日政権交替 不遜 雑
五 彼岸花咲いてまだ鳴きやまぬ蝉 小 秋
六 引く手数多の月のお誘い 宣 秋 月
(二) 破調
一 先制の霞ヶ関に必殺パンチ 不 雑
二 官僚留守で盲判捺す 小 雑
三 マゾかサド春キン抄が恋しくて 宣 春 恋
四 朧夜に乳房見てはしのび泣く 不 春 恋
五 舌を出し閻魔の前でわらへりき 小 雑
六 三界の衆生逆立ち失敗又失敗 宣 雑
七 短夜思惟スレバ涙滂沱ノ如シ 不 夏
八 母の日に同志となりぬチェジュの月 小 夏 月
九 敬老を過ぎれば忘老棄老364日 宣 雑
十 赤き袴下に牛馬鹿暴れ 不 雑
十一 花冷えにヒコーキ雲の一文字 小 春 花
十二 ナースコールは春告鳥よ 宣 春
(三) 乱調(絵文字・記号など可)
一 算術の少年いつも(ノД`)・゜・。 不 雑
二 コンニチワァアアアア!!!!過去を封じたトニー谷ザンス 小 雑
三 パラグアイに帰ってホッ…日本の冬は沢山! 宣 冬
四 おかあちゃん!もうあかんわ(((=_=)))ブルブル 不 冬
五 自らに何かと注文多い女のブログ嗅ぐ_o○プッ 小 雑 恋
六 ここまで我慢強く荊妻を愛せるなんて(T_T) ウルウル 宣 雑 恋
七 (;`∀`)蝦蟇のごと手品師・三鬼驚かす 不 夏
八 手玉に取られ毛玉をペッペ秋の猿山(~`;)Ψ 小 秋
九 西行芋泥棒露見!歌でお返し~許されたとサ(^ω^*) 宣 秋
十 何かが叫(おら)ぶ8(>▽<8)(8>▽<)8゛ 不 雑
十一 はっぱふみふみ8×8≠23・23ゲバケバHey!ヽ 小 雑
十二 宇宙戦艦ヤマト冬月を逃げ句として*:..。o○☆*゚ 宣 冬 月
(四) 正調
一 戦友を凍土に残し帰還する 不 冬
二 掘り置いた穴埋められてをり 小 雑
三 紋章といふ一言がさわぐ胸 宣 雑
四 老眼・花眼はらはらと花 不 春 花
五 ほんのりと蛙の声に亀を聴く 小 春
六 朝ドラ昼寝深夜俳諧 宣 雑
(湘南通信)
三 紋章といふ一言がさわぐ胸 宣 雑
四 老眼・花眼はらはらと花 不 春 花
五 ほんのりと蛙の声に亀を聴く 小 春
前句が「花眼」で立ち止った。ウェブによると、中国歌壇の選者で歌人の道浦母都子さんに「花眼の記」という歌日記があり、それには、中国では老眼を花眼といい、人老いて全てがほんのり美しく見えはじめる眼、とある。
宣長さんのブログで『金子兜太の世界』 (角川学芸出版) をとりあげている。古老どころか万年青年90歳俳人とたたえ、俳壇の現状を知るためのキーパースンと紹介している。その人物評は多々あって、「その特質・魅力は冴えと迫力」(栗木京子)「岩石あるいは丸太棒」〈小池光〉「身につけるのは兜のみ」〈三浦雅士〉「時代と真向かう生活者の詩魂」〈友岡子郷〉「意志の人」〈西村和子〉「男根的バイタリティ」〈高野ムツオ〉……と。では三鬼は、どのような人物評になるだろうか。
〈讃岐通信〉
四 老眼・花眼はらはらと花 不 春 花
五 ほんのりと蛙の声に亀を聴く 小 春
六 朝ドラ昼寝深夜俳諧 宣 雑
『ウェルかめ』は、2009年9月28日から放送開始した、81作目の連続テレビ小説であり、2000年代最後の作品である。全150回の予定。脚本は相良敦子。
NHK大阪放送局制作で、大阪放送局制作の作品としては33作目。
舞台は徳島県美波町を中心として徳島市、阿南市など。徳島県舞台の連続テレビ小説は、なっちゃんの写真館以来29年ぶりで、大阪放送局制作の作品では初である。
最近のNHK朝の連続テレビ小説(朝ドラ)
〈宣長メモ〉
世の中の動き「朝ドラ」
風のハルカ 純情きらり 芋たこなんきん どんど晴れ ちりとてちん 瞳 だんだん つばさ
ウェルかめ〈現在進行形〉
新連句の動き「アウトロー俳人」
夏石番矢、大西泰世、橋本夢道、住宅顕信、渡辺白泉、三橋敏雄、西東三鬼、次〈お任せするしかありません〉 ※いずれにも、不熱心で、申し訳ありません。
(下野通信・不遜メモ)
小さんへ・・・、まことに、兜太さんを失念していましたね。兜太さんこそ、「われらの世代の真の道案内人」という感じですね。兜太さんと三鬼さんは、最後の最後で、三鬼さんに、「うっちゃり」を喰らったようで・・・、今なお、「現代俳句協会」と「俳人協会
との「しこり」が尾を引いているのですね。
夏石番矢→大西泰世→橋本夢道→住宅顕信→渡辺白泉→三橋敏雄→西東三鬼・・・、
これに続く、金子兜太・・・、ここは、兜太以外にないね!
宣さんへ・・・、いつぞやの、歌仙の挙句の前が「匂いの花」で、それに続く挙句は、
何時も、「春」とや・・・、「歌仙のエンドレス」の「何時も振り出し」、そして、
芭蕉語録の「昨日の吾に飽く」と、そんな「やりとり」をしたことがありますが、やっと、念願の「雑の挙句」で、「朝ドラ昼寝深夜俳諧」は、忘れ得ざる一句という雰囲気
でなくもないですね。これまた、「快哉」で、「宣自画像」か!
ネット新連句(歌仙)⑥「三橋敏雄・昭和衰え」(ゴール)
スタート 平成二十一年九月 一日
ゴール 平成二十一年九月十五日
メンバー 小童(B)・宣長(B)・不遜(B)
(一) 正調
一 昭和衰へ馬の音する夕かな 三橋敏雄 雑
二 思い出しまま無季の趣 小童 雑
三 トマトナス夏のものよと子に教え 宣長 夏
四 蟻がぞろぞろピアノを聴きに 不遜 夏
五 閉じ畳む選挙事務所に昇る月 小 秋 月
六 エクササイズは秋景探勝 宣 秋
(二) 破調
一 三吟のメンバー耳鼻ぴくつかせ 不 雑
二 齢ためて海鼠を掴む懐手 小 冬
三 叩かれて冬の蚊を吐く寂庵木魚 宣 冬
四 若き二人が烏賊の丸煮をがぶり食いしてる 不 雑 恋
五 お好みならチャーシュー腹を括って吊るします 小 雑 恋
六 猪害に抗し難く山畑を捨て海浜で魚網編む 宣 秋
七 老人が月夜の晩にめんこ○(マル)出し 不 秋 月
八 仏壇に足を向けてはならん、わかっちゃいるけどスーダラ節 小 雑
九 カタカナ横文字使ってみるだけでなんとなくリッチ感 宣 雑
十 神社の鳥居に落書き一杯 不 雑
十一 かごめかごめ満開の桜の樹の下では犬も三本足になる 小 春 花
十二 最後のはずなのに何回も吹くスプリングストーム 宣 春
(三) 乱調(絵文字・記号など可)
一 (メ▼Д▼)y━━━━━━━━━━┛~~~~.。o○吸いまわし 不 雑
二 全裸で雄叫びパトカー呼ぶ~~~(-_-)zzz 小 夏
三 さそり座の男( δ η ξ)不死身 ジャバト・アル 宣 夏
四 聟どのの目をかすめてはイヒヒヒー♪ 不 雑 恋
五 Mの妻三鬼に近づくや三鬼Mの妻を見て(@_@;) 小 雑 恋
六 観音マタタビ崇高フタタビ貴方ミタビ(。-_-。) 宣 秋 恋
七 馬追♂イボバッタ♀オカメコオロギ?トノサマバッタ♂+♀ 不 秋 恋
八 まだ現役ですかと訊ねられ工事中と答えますm(__)m 小 雑 恋
九 昭和初期名優ネーム聞くだけでトキメク団塊以前(・∀・) 宣 雑 恋
十 母さん…あの麦わら帽子の…詩…覚えてますか? 不 夏
十一 夏山よ。。。一つオマエにあげよう乳色の月 小 夏 月
十二 取れそうで取れないもの…無限大∞ 宣 雑
(四) 正調
一 鎌買(こ)うて枯れ木の中を帰りけり 不 冬
二 霜の降りたる藁人形見ゆ 小 冬
三 三代の揃った昔懐かしや 宣 雑
四 屋敷の森に煙り一筋 不 雑
五 上書きに上書き重ね花の雲 小 春 花
六 学びの春を迎ふ嬉しさ 宣 春
(一言)
○ 三鬼忌の野よりひき抜くハイヒール 正木ゆう子
事後か未遂かなどと想像させ、思わずはらはら笑ってしまいました。これを読んで西東三鬼がどう感じ
るか少しも知りません。が、ボクは益々正木ゆう子さんがチャーミングに思えてしまうのです。ここは下
駄でもブーツでもダメですね。やはりハイヒールです。 (小)
(感想メモ)
終わりが終わりでなく、また次の始まりである、そんな幸せはいつまで続くのだろうか。これっきりに
なってしまうのだったら、ちょっと耐えられないです。この三吟も軌道に乗り、安定期に入ろうとしてい
る感もありますが、新企画が出されても対応はできるかと思います。このままこのパターンで中身だけ新
鮮にして意外性があれば、それでもいいでしょう。欲を言えば、自己満足だけではない、他に共感を与え
られるものになるならば、それに越したことはありません。(宣)
(白泉のことなど)
昭和四十四年(一九六九)一月二十九日午後八時ごろ、沼津市内で帰宅のバスに乗ろうとして、突然昏倒
した。病院に運ばれたが、そのまま意識回復せず、翌三十日午後八時五十分逝去した。脳溢血であった。
享年五十五歳十ヶ月。そして、『富沢赤黄雄・高屋窓秋・渡辺白泉 集』(現代俳句の世界「十六」)所
収「渡辺白泉集」の「あとがき」(三橋敏雄稿)によると、白泉は、生前に、「渡辺白泉自筆句集稿本」
(四百九十六句)を遺しおり、それは、白泉生前の勤務先の沼津市立沼津高等学校の、重要書類保存用ロ
ッカーから発見されたという。その自筆稿本には、長文の「あとがき」があって、その末尾に、「昭和四
十四年 渡辺白泉記」と記されているという。その「昭和四十四」の一月三十日が、白泉の亡くなった日
である。白泉は、これを書き上げて、勤務先のロッカーに仕舞って、それが日の目を見ることもなく、永
遠の眠りについたということになる。このことを最後に、ここにメモをしておきたい。(不)
ネット新連句(歌仙)⑤「渡辺白泉・玉音を」(ゴール)
スタート 平成二十一年八月 十日
ゴール 平成二十一年八月三十一日
メンバー 小童(B)・宣長(B)・水瓶(B)・不遜(B)
(一)
一 玉音を理解せし者前に出よ 渡辺白泉 雑
二 まわれ右しておいらん泣いた 小童 雑
三 無地色の空が反転染まる秋 宣長 秋
四 やんまの先に非常口ある 水瓶 秋
五 投げ込みの向日葵咲いて宿に月 不遜 夏 月
六 モノクロでいいアナログでいい 小童 小 雑
(二)
一 山城という険しさよ優しさよ 宣 雑
二 新伍花園へ「俺の残りの俳優生命をかけてもええ」 不 秋
三 チョメチョメのパチンコ攻略身に沁みて 小 秋
四 無限に広がる超梯子鯱立ちピエロ伝道者 宣 雑
五 口を閉ざされた男達が黙々と連句を巻いている 不 雑
六 マスクの裏でタミフルの在庫整理 小 冬
七 駅伝の娘らはギャロップ元気よく 宣 冬
八 「呑む・打つ・買う」の三鬼の色目が気にかかる 不 雑 恋
九 朧月ベンチの二人を誰何せず 小 春 恋月
十 句の町湯の町曼陀羅の中を歩めば花嵐 宣 春 花
十一 泥の中より百足蚰蜒 不 夏
十二 ボクちゃん狢(むじな)のきんたま嫌いだ 小 雑
(三)「山城(国)づくし」(絵文字も可)
一 平成落下傘開かず無限地獄へ ブル((o(´●_`lll)o))ブル 宣 雑
二 三香の原分けて流れる泉川飛び込み身震い風邪をひく(ノд・。) グスン 不 冬
三 花の都にゃ愛想つかし山城翁(_ _).。oOバルト三国へへなへな逃亡 小 春
四 御仁どこへ行くと呼び止められ+.(・∀・).+゚.。oO(山笑う)大和島根は 宣 春
五 モネの睡蓮(゚◇゚;)!!!アサヒビール大山崎山荘美術館 不 夏
六 名物にウマいものなしと名句に地団駄踏む|.|.|.|.|.|太郎冠者 小 雑
七 マスクした古都人・大手フリフリ(・_・;( ̄ロ ̄;)カッポ 宣 雑
八 山城(・ェ・)と讃岐(・o・)を結ぶ嚔(ノ△・。)宗鑑 不 冬
九 「隣は何をする人ぞ」?(>_<;)))))肉食女子の大欠伸 小 秋恋
十 ハラホロ~( ̄∇ ̄)~ヒレハレ 暗がり峠越ゆれば秋の恋風 宣 秋恋
十一湯布院の山城旅館朧月(;へ:) 不 春月
十二 ぶらり旅コイン・ランドリーで洗う褌の歌が聞える?_^" 小 雑
(四)
一 海の中母の手招きたなごころ 宣 雑
二 ララバイベイビーヘイこどもの日 不 夏
三 火鉢抱くネット連句で女去る 小 冬
四 天窓開けて風邪引き添える 宣 冬
五 夢にまで花みし花人花の下 不 春 花
六 軽くサクサクパソコンに 小 春
(末尾のメモ)
昔造りの「天窓を開ける」ことをしてくれても「年寄りの冷や水」
江戸では夏場になると、水を売る商売があった。桶に水を満たして氷を浮かべ、天秤に担いで売り歩いたとか。この商売をしている人を「冷や水屋」、売っている水の事を「冷や水」と呼んでいた。
昔は、川の真中の水がキレイだという迷信があったため、隅田川の真中から水を汲んで来ていた。隅田川の水質は、今とは比べ物にならないがが、それでも昔から汚いことに変わりない。それで、年寄りや子供の、少し体が弱っている人がこの「冷や水」を飲むと、必ずといっていいほど下痢になったり、体調を崩したりした。そこで、年甲斐もなく無理をすることを「年寄りの冷や水」と言うようになったとか。ちなみに、体調を崩すと分かっていても、扇風機もクーラーもない昔のこと、涼を求めて「冷や水」を買う年寄りは、一向に減らなかったとか。(宣)
絵文字・顔文字というのは、感情表現を意図したものなのであろう。本来的には、俳句よりも短歌
などにより向いているものなのだろうか(?) 連句の場合は、前句を鑑賞して、その鑑賞の上に、
付句を創案するということで、この前句の鑑賞というステップで、この絵文字などが効果的という
ことはある。しかし、逆に、自由な鑑賞を制限するということもあり、かえって邪魔という思いに
もかられたりする。それよりも、「漢字・平仮名・片仮名・外国語」の他に、この絵文字などが入る
と、何か「若者文化」に触れる思いがしてきて、その連鎖反応があるということにも気づいてきた。(不)
自分はまだまだ時代を見ていると思いたいところでありますが、世の中は、我々の考えているより遥か先を睨んでいる気がします。「冷や水」は「浴びる」ものと思っても「飲む」ものとは知りませんでした。しかしその「冷や水」も、明日には「降ってくる」ものに変わっていない保証はないのです。言葉の意味などそんなものです。言葉だけではありません。倫理も感性も移っているのです。古人はそれを識っていて、それを吾が身の「はかなさ」「せつなさ」と詠ったのではないでしょうか。
この傾向は、日々のニュースで確めることが出来ます。頑固はもはや罪悪です。拘ることは卑屈です。十九世紀に頂点を極めた芸術は、日に日に娯楽化されていっているではないですか。かつては美徳とされた誠実や勤勉も、これからは犯罪的に扱われることでしょう。その証拠にメディアでは、ウソとかヤラセとか、軽妙と滑稽さのみが持て囃されているのです。
もう情緒などヤメることです。人間としての喜怒哀楽も忘れましょう。人類がこのまま増え続け宇宙時代が本格的にやってくるころ、子孫の種は試験管で管理され、そのときは性交渉などゲームかスポーツでしかなくなっています。それによって人類は救われます。民族・宗教・人種に起因したかつての悪の元凶から開放されるのです。そして新たな差別意識が芽生えます。オマエはサル系かロボット系かと問われるのです。そうして我々の子孫は常に無表情を強いられ、最後に、顔文字だけを残して笑うのです。{{(>_<;)←(笑) (小)
○ むなしきは民主主義かな人ばかりヽ(^o^)丿 吾人
ネット新連句(歌仙)④「住宅顕信・ずぶぬれて犬ころ」(ゴール)
スタート 平成二十一年七月二十五日
ゴール 平成二十一年八月 九日
メンバー 不遜(B)・宣長(B)・小童(B)
(一)
一 ずぶぬれて犬ころ 住宅顕信 雑
二 肩車して空が見えない 小童 雑
三 夏髪のエデンの園に颯爽と 宣長 夏
四 廃校で見る納涼映画 不遜 夏
五 老恩師揺するブランコ白い月 小 秋 月
六 秋の歳時記澄みわたる鈴 宣 秋
(二)
一 五感冴えアンチ定型の心燃ゆ 不 雑
二 ミカドの系図空中分解 小 雑
三 季節の始まりは春なのですかと自問する 宣 春
四 蝌蚪のことなら文化庁まで 不 春
五 銭がなくおらが役場さ扇風機 小 夏
六 夏休みにはちょとあの世まで 宣 夏
七 徘徊し讃岐で花見俳諧師 不 春 花
八 乙女春めくモバイルメール 小 春
九 天上の虹よりめくるめく地上の恋 宣 夏 恋
十 夏ちゃん嫌いクルクルちゃん好き 不 雑 恋
十一 言語野に不整合あり月冴える 小 冬 月
十二 木枯しの中木乃伊に化して 宣 冬
(三)恋づくし(絵文字づくし)
一 初恋の古橋広之信ローマに死す(; ;)ホロホロと夏更ける 不 夏
二 ドナーが美人と知らされ胸苦しいヽ(^。^)ノ 小 雑
三 シュノーケリングでウミガメとデートしたい(゚・゚* 宣 雑
四 霧雨の波止場の二人チゥチゥチゥ(◎o◎) 不 秋
五 シンシア(^_-)-☆はモノクロでしか抱かれない 小 秋 月
六 森へゆきましょうムスメフサホセ ε=\_○ノ 宣 雑
七 貴方あなたアナータ(*//////////ー/////////*)蚋(ブト)だ!不 夏
八 千寿橋デ境川ヲ渡ルトJR町田駅♂ニ♀ハ徒歩二分 小 雑
九 恋はいつも寒々として向こう岸には∠∠背の君 宣 冬
十 (・o・ )オニハソト!( ・o・)フクハウチ!男と女のラブゲーム 不 冬
十一 お掃除だって出来るんです(~o~)近日入荷予約受付中 小 雑
十二 可惜アタラ人生ライフ棒バット振ってョ~(>艸<。)クシュンッ 宣 雑
(四)
一 立秋や原爆・終戦・震災忌 不 秋
二 日本の一番長い日の午後 小 雑
三 切々と花の色合い目にしみる 宣 春 花
四 めかり時には口をパクパク 不 春
五 思い出し万葉足湯湯河原へ 小 雑
六 律儀なるかな吾妻男は 宣 雑
(湘南通信)
三 切々と花の色合い目にしみる 宣 春 花
四 めかり時欠伸する時口ひらく 不 春
五 思い出し万葉足湯湯河原へ 小
↓
万葉公園足湯施設「独歩の湯」http://www.yugawara.or.jp/doppoinfo.htm
「やはりね、身を切るやうな痛切な體驗がないと、駄目だね、・・・・ただ、きれいだ、きれいだといふだけで、ちつとも食ひ込んで行かないからね。」(悪名高きB型典型人間・小林某氏)
↓
団塊の世代には痛い言葉だけど、それを身に滲みて錯覚してやろうと戦っていたかも知れませんね。原体験のないハンデは、仮想の敵を作ることで克服しようとした。少くなくとも、すぐ上の世代より、すぐ下の世代より理論武装だけはして挑んだ。やがて挑む敵が詰まらなく見えてきたとき、周りの景色まで詰まらなくなっていた。もしかして人類は自然に良からぬことをしているのではないかと申し訳ない気持ちで一杯になった。中には、そのまま世を捨て「トンビ」になったものもいる。
広島や卵食ふ時口ひらく 三鬼
↓
めかり時欠伸する時口ひらく 不遜
↓
猫だって欠伸をしたら涙出る 小童
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%A1%E8%BE%BA%E7%99%BD%E6%B3%89
渡辺 白泉(わたなべ はくせん、1913年3月24日 - 1969年1月30日)東京市(当時)出身の俳人。本名、威徳(たけのり)。慶應義塾大学経済学部卒業。「馬酔木」や「句と評論」に投稿したのち、1939年より京大俳句会に参加。翌年には俳誌「天香」創刊に参画。口語・無季で反戦、社会風刺を込めた俳句を多数発表し、新興俳句の旗手となる。代表作に「戦争が廊下の奥に立つてゐた」など。1940年京大俳句事件に連座。執筆禁止命令を下される。終戦後は静岡県にて教員として過ごし、中央俳壇と交わることはほとんどなかった。沼津市立沼津高等学校在職中の1969年、職場の机の中に自筆の句集稿本を残して急逝。三橋敏雄らの尽力もあり「渡辺白泉句集」(1975年)、「渡辺白泉全句集」(1984年)が没後に刊行されている。(ウィキペディア)
氏の句にも言えることですが、戦争体験のないものにも、そのまま平成の今として勝手に読めるところに魅力がある。「戦争が廊下の奥に立つてゐた」など、「おい茶髪、廊下は走るな、スカートが長すぎると日頃口うるさい体育系教諭」の句としても読める。この「普遍性」は素晴らしく有難い事である。(小童)
【お詫び】「彼の句」を「氏の句」と打ち直しました。
(讃岐通信)
四 めかり時欠伸する時口ひらく 不 春
五 思い出し万葉足湯湯河原へ 小 雑
六 律儀なるかな吾妻男は 宣 雑
(三)三に(゚・゚*を追記しました。
絵文字・顔文字を取り込み新機軸を出してみせた巻でした。東(吾妻)男同士の掛け合いも見事でした。一人私はなまくら、ナーナー関西人で、不熱心でした。今後もそうでしょう。次巻はどう展開しますか。後からぼとぼと付いていきます。(宣長留書き)
(下野通信)
((゚m゚;)アレマッ! 三鬼の句にやられたネ。では、次の一句。
○めかり時には口をパクパク 不 春
・・・( ̄. ̄;)エット( ̄。 ̄;)アノォ( ̄- ̄;)ンー 次回は、白泉で行くか、それとも、三鬼にするか?(・・*)。。oO
☆ 「留め書き」に代えて
http://blogs.yahoo.co.jp/seisei14/58260668.html
↓
北園克衛の実験詩について、[「意味によって詩(ポエジー)を作らない」で、「詩(ポエジー)によって
意味を形成」したのである](『現代詩文庫』所収「清水俊彦」紹介文)ということについて、一番良い例
は、「その二」で触れた、高柳重信の次の作品が上げられるであろう。ここで、それを再掲して置きた
い。
・・・ ●●○●
●○●●○
★?
○●●
―○○●
「句集『伯爵領』。この句集末尾の作品。どう解釈するかは読者の自由。相撲の星取り表にも近いが、異
様なマーク「★?」や「―」もある。異次元の夜空の略図だろうか。宇宙人の言語だろうか。人を食った
謎がここにはある。俳諧精神のなせるわざか。(無季)」
上記の「●○★?―」の記号のみ表示のものが、高柳重信の、重信の句集『伯爵領』の最後を飾る一句
である。そして、上記の括弧書きは、夏石番矢さんの解説文である。この句(?)について、藤島敏さん
は、次のように解読(?)した。
死死生死
死生死死
エロス?
生死死
―死死生
この「エロスとタナトス」を暗示するようでもあるが、これまた、これらの句(?)が収められている
ところの、その題(章)名らしき「領内古謡」のことを考えると、ここは、単純に、次のように口ずさむ
のがよいのかも知れない。
黒黒白黒
黒白黒黒
星(わからない)
白黒黒
??(そうだ)黒黒白
とした上で、私の「高柳重信」の「解読フィルター」の「虚実(論)」でこの句(?)を鑑賞したい。
虚虚実虚
虚実虚虚
句?
実虚虚
―虚虚実 ・・・
これらのことに関連して、前回(その二十八)に触れた、次のことが甚だ明快となってくる。
・・・「私(注・北園克衛)が詩の作者として最も誠実にたち向っているところのものは、瞬間に消えてい
く幻影だか観念だかも定かでない〈ある何か〉を、極度にそのままの状態で記録していくことである。―
― そして、それは、そのような方法でなければ、それを言語によって保存することも、他の人間に伝え
ることもできないような〈もの〉であるからである」(ポエム・ライブラリー2『私はこうして詩を作る』
「抽象詩の場合」)。
・・・この詩(注・北園克衛の「夜の要素」という詩、そして、それを、高柳重信の上記の記号だけの句
に置き換えて見る)も、こうした必然のために作られたものであって、もっと分かりやすくいえば、言葉
(注・高柳重信のものは言葉というよりも記号)によって描かれた抽象画を鑑賞するような審美的用意をも
って味わえば、それでよいのである。
・・・そして、そこには感得するものを、あえて制限したり強要するものは何もなく、また二段論法も三
段論法も何もないのだから、一面これほど理解の容易な詩は他にないともいえるのである。
ここで、もう一つ、例を上げて置きたい。
記号説 北園克衛
★
白い食器
花
スプウン
春の午後三時
白い
白い
赤い
★
プリズム建築
白い動物
空間
★
青い旗
林檎と貴婦人
白い風景
★
花と楽器
白い窓
風
★
貝殻と花環
スリッパの少女
金糸鳥の熟れる汽船のある肖像
★
温室の少年
遠い月
白い花
白い
(以下略)
この克衛の詩について、詩人の黒田三郎の鑑賞文がある。
・・・この詩に何か深遠な意味を求めようとしても、それは全くの無駄である。また、特別の鑑賞の仕方
もない。読者は自由によみ、自由に反応すればいい。読者が得た感覚から、何を想像しようと、勝手であ
る。
作者は、何らかの経験を表現しようとしているのではない。逆に、作者が構成したことばから、読者が
何か新鮮な経験を得ることを期待しているのである。
抽象絵画が流行し、ポスターやデパートの包紙まで、そういうデザインが氾濫している今日では、誰で
も、そう驚かずにこの詩がよめるのではなかろうか。
しかし、この詩は三十五年前に刊行された詩集『白いアルバム』所収のものである。 一読して誰でも
感ずるのは、色彩の配合のさわやかさであろう。『現代詩の鑑賞(草野心平篇)』(「教養文庫」・社会思
想社刊)
ネット新連句(歌仙)③「橋本夢道・動けば寒い」(ゴール)
スタート 平成二十一年七月 七日
ゴール 平成二十一年七月二十四日
メンバー 不遜(B)・宣長(B)・小童(B)
(一)
一 動けば寒い 橋本夢道 雑
二 風に逆らわなければ楽ちん 小童 雑
三 思案の外あなたとともに春が来て 宣長 春
四 餡ころ蓬餅が食いたい 不遜 春
五 駆けおりる非常階段あわや月 小 秋 月
六 咆哮するは秋の草叢 宣 秋
(二)
一 鶴が啼く夢道の妻を慕い啼く 不 冬 恋
二 嗚呼メドゥーサよ嗚呼メドゥーサよ 小 雑 恋
三 シンプルにネット販売新連句 宣 雑
四 汗をかきかき都議会選挙 不 夏
五 気象庁梅雨明宣言まだ出せず 小 夏
六 蝶もひらひら金比羅参り 宣 春
七 一茶行く讃岐路は吉江戸暮春 不 春
八 雅舟庵では新蕎麦の湯気 小 秋
九 湘南へ月見団子をクール便 宣 秋 月
十 三題噺サゲが難し 不 雑
十一花見寄席前座一人に客一人 小 春 花
十二 瀬戸の離島はただ春の風 宣 春
(三)
一 「母の渦子の渦鳴門故郷の渦」そは夢道の渦か 不 雑
二 幾千人の俳人を跨ぐ一行に賭ける夢の巨人 小 雑
三 如何なる怨念の化身かキャラ虹猫の女退治に 宣 夏恋
四 愛するは小泉八雲の雪女 不 冬恋
五 ユダヤの鷲鼻日本の風土によく馴染む 小 雑
六 畏れを忘れ山つ神に叛かれる 宣 雑
七 炎天の/続く日本を/脱出して/タヒチの海で/溺れたり 不 夏
八 月凉し/潜水艦の/浮上せり/‥(余韻)‥ 小 夏月
九 荻の上葉の定家筆歌合断簡発見 宣 雑
十 ドラマ始まるトカラ群島 不 雑
十一 甘いフジモリ喰えないアソウ人を喰ってこそ実りの秋 小 秋
十二 冬隣隣は何をする人ぞとて振込め詐欺の超現場 宣 秋
(四)
一 鴨が葱汝の敵に愛されよ 不 冬
二 雪に往く人直江兼続 小 冬
三 裏切って脳死悩殺困り果て 宣 雑
四 臓器提供カード紛失 不 雑
五 ノー天気放置自転車花の中 小 春 花
六 才気煥発生き返す春 宣 春
(湘南通信)
三 裏切って脳死悩殺困り果て 宣 雑
四 臓器提供カード紛失 不 雑
五 ノー天気放置自転車花の中 小 春 花
・三の「脳死悩殺」に対して「ノー天気」とする、この(打越)のスリル、たまりませんなあ(笑)
・「紛失」は「放置」と置き換え、気分爽快、天網恢恢、頭痒々。
・今回は、三連の自由律が今一便秘気味、三連全句が恋句なら、なんてバカな痴想妄想。
・さあ挙句の締めは、いつもの宣長さんらしくお願いします
(讃岐通信)
四 臓器提供カード紛失 不 雑
五 ノー天気放置自転車花の中 小 春 花
六 才気煥発生き返す春 宣 春
(留書き・宣長)
名伯楽の教示を受けながら、三者三様、才気煥発、生き直し難い人生の春をここに謳歌している。
本「ネット新連句」(歌仙)も巻を重ねて、幾巻か。季節詩という枠組みに封入される伝統俳句、その呪縛から幾程か離反して、俳諧連歌(連句)のまた先取りをするネオ連句。在来のものから、何がしかの新機軸・ひらめきがほの見えるならば、可としなければならないだろう。人生の春は再び巡ってこないけれど、いくたびも春が来るかのように三吟三つ巴が繰り返すことのできる縁しをうれしく思う。
(次回予告・不遜)
小さんの「三連全句が恋句なら、なんてバカな痴想妄想」
↓
「痴想妄想」ではなく、 → その自在の心 → 「俳諧之連歌」のエキス
↓
「花づくし」・「恋づくし」・「夢道づくし」とか、 → いろいろと空想は広がる。
↓
下記のアドレスに、「花づくし」あり。
http://blogs.yahoo.co.jp/seisei14/455291.html
↓
次回は「住宅顕信」で、第三連は「恋づくし」で決行(近日中にアップします)。
ネット新連句(歌仙)②「大西泰世・小さな神」(ゴール)
スタート 平成二十一年六月十八日
ゴール 平成二十一年七月 四日
メンバー 不遜(B)・宣長(B)・小童(Y)
(一)
一 風のうしろで小さな神とすれ違う 大西泰世 雑
二 蝶々ひらひらいつか来た道 小童 春
三 春の海その琴の音の鳴り出でて 宣長 春
四 てのひらにのせころがしてみる 不遜 雑
五 叱られて窓がなければ紙の月 小 秋 月
六 見知らぬ国へ秋の帆孕む 宣 秋
(二)
一 第二連定型謳歌夏謳歌 不 夏
二 祝詞の如くお経の如く 小 雑
三 鎌倉へさ寝に吾は行く人知れず 宣 雑 恋
四 アラーなる愛満願芳春 不 春 恋
五 オバマNOプラハの春はイランです 小 春
六 親鸞の鈴善鸞の鈴 宣 雑
七 涼し風高田専修寺月のぼる 不 夏 月
八 臨む肩越し姨捨の山 小 雑
九 逆接を順接で言う優しさよ 宣 雑
十 ネトゲ文化の極月来る 不 冬
十一 花爛漫仮想メモリー不足補充 小 春 花
十二 くきやかな赤アポロンの春 宣 春
(三)
一 少年のマイケルジャクソンあどけなきどこかいびつな死なりけり 不 雑
二 木槿次々と咲きはじめ韓流イケメン美容整形症候群 小 秋
三 個人情報保護につけ破れ芭蕉の御身の上は不問にして 宣 秋
四 恋患いの咳一つ 不 雑 恋
五 二つ返事で重ね餅 小 冬 恋
六 三寒四温思いは半ば 宣 冬
七 見事なる数詞俳句や獺祭忌 不 秋
八 胡桃ころがしつつ銭勘定 小 秋
九 奈落からゲーテの声はもっと光を 宣 雑
十 「きんかくしを洗いましよう」とトイレの落書き 不 雑
十一 壺にぽとんと小窓覗く月 小 月
十二 汝童道と夢の春道ゆかむ 宣 春
(四)
一 アーメンと祈れば灰の水曜日 不 春
二 死海のほとり垂るる釣糸 小 雑
三 天下分く清き一票投じませう 宣 雑
四 関ヶ原でも蛙合戦 不 春
五 誰彼と太閤留守で淀の花 小 春 花
六 幾秋を果て平成の春 宣 春
(湘南通信)
三 天下分く清き一票投じませう 宣 雑
四 関ヶ原でも蛙合戦 不 春
五 誰彼と太閤留守で淀の花 小 春 花
秀頼が、秀吉の実子ではないとする説が古くからある。ルイス・フロイスの「日本史」には、「秀吉は300名もの側室を抱えていた」とある。のに、淀殿との間以外には子がないことだ。しかも、淀殿だけが2人も子をもうけている。つまり、秀吉は無類の好色でも、種無しではなかったか。さらに朝鮮出兵時、秀吉は大政所の危篤ということで一度帰京したものの、文禄元年4月から1年2ヶ月余りは、名護屋城に滞在していたことになっている。
では秀頼の実父は誰かというと、一説に片桐且元もあるが、大野治長説と石田三成説が最有力だ。その根拠は、三成が浅井氏の治めていた近江出身で、淀殿に才気を買われたというもの、そして治長は、淀殿と乳兄妹であったという関係だ。しかし三成は、淀殿が秀頼を妊娠した時期には朝鮮へ出兵している。そして治長は、淀殿と密通していたとの記録もあることだ。そんなことで、治長こそ秀頼の実父とする学者は多い。それとも茶々だけにチャンチャラ可笑しく、一匹の雌に数多の雄が押し合いへし愛・・・。
(讃岐通信)
四 関ヶ原でも蛙合戦 不 春
五 誰彼と太閤留守で淀の花 小 春 花
六 幾秋を果て平成の春 宣 春
ただただ平成の世が平安の春であることを念じつつ、平々凡々ながら本巻詠いおさめといたします。
後は、捌の斧鉞を待つばかりです。
(宣長留書き)
新連句も軌道に乗り、これからどこへ向かおうとする三吟なのか、予断を許しません。
ともかく、一巻を巻き終える喜びを感じております。7月31日には香中研国語部会研修会で俳句・短歌の創作指導法について講じる予定ですが、新連句を中学生に導入することも試案としてはあります。参考になることかがあれば、ご教示ください。
(不遜留書き)
一 ☆ 『連句入門・・・芭蕉の俳諧に即して』(東明雅著)
一 一句一句の「独自」の面白さ
二 前句と付句との「付味」の面白さ
三 三句の「転じ」の面白さ
四 全体の「構成」と「変化・調和」の面白さ
二 「楷書・行書・草書」で、スタートは、「楷書」からスタートでしょう。「楷書」は、まず、
「詩を読むこと」。これに徹する。多くの作品に接して、「自由詩と定型詩」、そして、「定型詩」
としての「短歌・俳句」を知る。「連歌・連句」の最初のスタートは、上記の「一・二」を知り、
そして「三」の醍醐味を知る。「四」は、「楽しむ」というよりも「極める」というような感じ。
いずれにしろ、上記の四点は、「連歌・連句」の必須のもので、また、そのステップにもなっている
感じ。ということで、まず、一からスタートという感じですネ。(「新ネット連句」は、民社
の岡田幹事長の東国原知事への言葉ですると、「いまだ論評に値しない」という世界のものなの
かも。今回の「留書き」は、上記の「一」の再確認。)
三 なお、慣れで、「発句・脇・第三」という言葉を使用していたが、「折」から「連」構成への
移行ということで、これも、「一・二・三」とに置き換えたい。
☆ 小堂さんも何かありますれば、「後で見る」時に参考になりますので、よろしく。
☆ 高柳重信→夏石番矢→大西泰世、異色のアウトローのものを取り上げていきたい。
これまた、何かありますれば、よろしく。
ネット新連句(歌仙)①「夏石番矢・斬るぞ」(ゴール)
スタート 平成二十一年五月二十五日
ゴール 平成二十一年六月 十七日
メンバー 不遜(B)・宣長(B)・小童(Y)
(一)
発句 斬るぞ夏石番矢の匂ひを着る女 夏石番矢 雑
脇 満面の笑み勝!日馬富士 不遜 雑
第三 虹の丘マリンホールに聞き入りて 宣長 夏
四 大草原のダービーは明日 小童 夏
五 約束の今月今夜の月が出た 不 秋 月
六 走れメロンパンナ秋風の中 宣 秋
(二)
一 水嵩の帯はゆるめにヴィヨン妻 小 雑
二 情死心中梅雨の玉川 不 夏
三 吾妹子に逢う由なくて燃ゆる富士 宣 雑
四 テントの朝餉今日もレトルト 小 雑
五 派遣村年越し蕎麦の湯気もなし 不 冬
六 夢二ときめけ冬にきらめけ 宣 冬
七 覗かむと平成浪漫絵文字化け 小 雑
八 恋文解読目に春の塵 不 春 恋
九 隠し子は男の美学実力派 宣 雑 恋
十 会ふも別れも通夜のこの月 小 秋 月
十一 これやこの麻生・鳩山今が花 不 春 花
十二 終戦後DDTを撒きそこねたり 宣 雑
(三)
一 ダダダダダ銃持つ女神ダダ 小 雑
二 無窮花(ムグンファ)が咲いている何事も利休にたずねよ 不 秋
三 四十八茶百鼠色の袴脱いで蛇穴に入る 宣 秋
四 果報は寝て待つ春樹を真似て今日も粋に不貞寝せん 小 雑
五 1Q84/IQ(知能指数)84/EQ(心の知能指数)753 不 冬
六 しがねぇ痴話が日本縦断斬られ与三が参って候(そろ) 宣 雑 恋
七 鯨屋の鯵の開きが潮吹いて為五郎あつと驚く 小 雑 恋
八 モーグルとアルペンに雪真珠雪 不 冬
九 冷夏にはただ黙然と一心フランにお勉強 宣 夏
十 冷凍クラゲ異常発生閑古鳥啼く海の家 小 夏
十一 月光の曲が流れて月はやし 不 秋 月
十二 一足で跳ぶ秋の利根川 宣 秋
(四)
一 冷汗は遠回りして臍の裏 小 雑
二 ゆだれたらして歳時記をよむ 不 雑
三 鼠捕るすべ知らぬ猫春うらら 宣 春
四 鈴鳴り人生花の巡礼 小 春 花
五 うまそうな象の鼻先バナナかな 不 雑
六 恋々レンク回転木馬 宣 雑
(讃岐通信)
六 恋々レンク回転木馬 宣 雑
(留書き)
二人よりは三人、変幻自在。欲も得もなく、言葉遊びに興じ、時の経つのも忘れてしまいます。いつまでもこの愉しみが続くことを祈るばかりです。急かず騒がず、マイペースで。
(下野通信)
「春」を二句続けて、「鈴鳴り人生花の巡礼」の「花」の引き上げは、ルール通の感じ。挙げ句の前の、
スタンダードな「春・花」・「春」の流れを、「雑」・「雑か春以外の他季」の流れは、これまた面白
い。されば、「うまそうな象の鼻先バナナかな」。もちろん、「鼻」はスタンダードの「花の定座」の
風刺。(ニヤニヤ、一寸嫌みの感じもなくもない)。
↓
スタンダードの「花の定座」に「鼻」は「花」ではないぞのアピールってことですか? 「すずなり」も、木に成っているバナナとかけてますね。gojin
↓
「蕉風俳諧」オンリーに、「談林俳諧」見直し吹聴 → 天の邪鬼
(湘南通信・コメント欄など)
見たぞ小童、小童は川柳、吾人は俳句。
↓
大西の句を俳句か川柳かの詮索抜きに引用してみる。
火柱の中にわたしの駅がある
逢いたくて生まれる前の石を積む
ちちははの枕のように夕焼ける
ブランコの揺れているのは暗号か
なにほどの快楽(けらく)か大樹揺れやまず
縄とびの縄を抜ければ九月の町
男は他郷の赤いポストにあこがれる
形而上の象はときどき水を飲む
仮りの世のなぞなぞを解く寒椿
蒼天や父に尋ねる火のゆくえ
わたくしの骨とさくらが満開に
藤棚の下で死んでもいいと言う
目の前の風を見ている四月馬鹿
黙契や鬼百合の脈ゆっくり打つ
つぎの世へ転がしてゆく青林檎
ひまわりの一群がくる夜の河
号泣の男を曳いて此岸まで
月の夜へけものを放ち深く眠る
風のうしろで小さな神とすれ違う
約束の数だけ吊るす蛍籠
如月にうつくしく死ぬ生殖器
すこしだけ椿の赤に近くなる
わが死後の植物図鑑きっと雨
水系へ溶け入りそうに樹下のひと
↓
次に、上掲の句より一句を発句として提示したい(不遜)
ネット新連句「淀にゐて」満尾
スタート 平成二十三年十二月二十日
ゴール 平成二十四年 一月十 日
メンバー 吾人(B)・不遜(B)
(一)正調
一 淀にゐてわれは淀まず君をし待たむかな 岡井隆 雑
二 洟啜りつつ詩人吟ずる 不遜 雑
三 凶暴な気持に少しかたむいて 吾人 雑
四 おかまこおろぎにだまされるなよ 不遜 秋
五 月ふたつ代々木に昇る勘違い 吾人 秋月
六 国中で泣く歌女もまた鳴く 不遜 秋
(二)破調
一 亀連れて将軍様がやって来た 吾人 雑
二 江戸の大奥イスラム・ハーレム 不遜 雑恋
三 マツケンはなんせB型マハラジャ 吾人 雑恋
四 見果てぬ夢か雪降りしきる 不遜 冬
五 次郎を太郎を寝つかせ囲炉裏端 吾人 冬
六 草矢草笛日焼潮焼 不遜 夏
七 校庭に月の打水キリコの絵 吾人 夏月
八 サハラ砂漠で猫が死んでる 不遜 雑
九 笑わない家政婦のミタです何か 吾人 雑
十 HD85512b惑星発見 不遜 雑
十一 一斉に蜘蛛の巣の花てんこもり 吾人 春花
十二 見よ蜃気楼俳句滅亡 不遜 春
(三)乱調
一 豚饅頭定型非定型阿呆かいな 不遜 春
二 ミトコンドリアみると混どりあ 吾人 雑
三 NASAよりの富士山見事に皺だらけ 不遜 雑
四 地球空洞説を唱えたい 吾人 雑
五 原爆忌ソフトバンクの白戸軒 不遜 夏
六 義援金100億円は白玉に 吾人 夏
七 陸奥の貴女の故に心乱れる 不遜 雑恋
八 ほとほと叶わぬ小野小町針 吾人 雑恋
九 ケセラセラ身をいたずらにするなかれ 不遜 雑恋
十 迎え火焚かれ紳助生還 吾人 秋
十一 サイパンの玉砕の海月渡る 不遜 秋月
十二 竜淵に潜み帝都溺る 吾人 秋
(四)正調
一 水母には羽も尻尾も骨もなし 不遜 夏
二 筋は通してます心太 吾人 夏
三 俳人の「東京三」は「京三東」 不遜 雑
四 奈良をオナラと笑うが如し 吾人 雑
五 よきひとがよしとよくみたはなさかり 不遜 春花
六 葦(よし)か葦(あし)かは朧のままに 吾人 春
(余興)
一 ちゃうちゃうナメ猫とちゃうちゃう 吾人 雑
二 召人ツジイは西武のツツミ 不遜 雑
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ネット新連句「日本は三角」(満尾)
スタート 平成二十三年十一月二十五日
ゴール 平成二十三年十二月十七 日
メンバー 吾人(B)・不遜(B)
(一)正調
一 北がなければ日本は三角 谷川雁 雑
二 三・一一の鎮魂の歌 不遜 雑
三 お日さまと傘のあいだに雲ありて 吾人 雑
四 赤腹はんざき皆姿なし 不遜 夏
五 ぽっかりと月下の破船たばこの火 吾人 秋月
六 兄が見送る嗚呼雁渡る 不遜 秋
(二)破調
一 おしなべて老け声だよ別烏 吾人 秋
二 寅と尼とのラブ物語 不遜 雑恋
三 神代よりバーチャル・リアル色恋は 吾人 雑恋
四 ブータンアダルド・ジャパンアニマル 不遜 雑恋
五 一月から一番遠い十二月 吾人 冬
六 鳥葬風葬樹葬に侘助 不遜 冬
七 茶坊主の『サマーウォーズ』なからくり 吾人 夏
八 夏の陣にも月はさやけし 不遜 夏月
九 ルーブルに支援で叙勲灯を点す 吾人 雑
十 白内障か影も朧に 不遜 春
十一 日本の美陰翳礼讃影も花 吾人 春花
十二 蝶の絵見せて精神鑑定 不遜 春
(三)乱調
一 何とやら検査検査で金儲け 不遜 雑
二 待ち時間ゼロ宮内庁病院 吾人 雑
三 召人の長篇の詩の不思議さよ 不遜 雑
四 デヴィ夫人奇声の歌会始 吾人 冬
五 寒鴉嗚呼奇声上げつつ勘三郎 不遜 冬
六 見送る俊寛うずくまる俊寛 吾人 雑
七 嬬の待つ遠き都に帰らばや 不遜 雑恋
八 あら生涯的婚前試愛 吾人 雑恋
九 本当の恋を知らずに秋の暮 不遜 秋恋
十 糧は月を殺して里の芋 吾人 秋月
十一 ゴーギャンのタヒチの島ぞ黄連雀 不遜 秋
十二 モヒカン・ベッカム・ホリエモン 吾人 雑
(四)正調
一 猫語哉虎語龍語乎日本語乎 不遜 雑
二 ババビスブスはハ行濁音 吾人 雑
三 綿帽子角巻股引紅葉鍋 不遜 冬
四 生態学はしかと認識 吾人 雑
五 百済から新羅高句麗花の旅 不遜 春花
六 氏の死を悼む薄氷の国 吾人 春
(余興)
一 満尾する日に金正日は昇天す 不遜 雑
二 これはまずいと最後は寡黙 吾人 雑
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ネット新連句「震災忌」(四)六
スタート 平成二十三年十月二十五日
ゴール 平成二十三年 月 日
メンバー 吾人(B)・不遜(B)
(一)正調
一 にんげんの鱗の乾く震災忌 角川春樹 春
二 春を盗んだ少年証明 吾人 春
三 目刺し喰う横丁の隠居高士にて 不遜 春
四 長屋の前にスターバックス 吾人 雑
五 賑わいの神田古本市に月 不遜 秋月
六 ガリ版刷りに費やす夜長 吾人 秋
(二)破調
一 ユニクロで秋服探す俳諧師 不遜 秋
二 ふぁっしょ・はくしょん・ふぁっしょん俳句 吾人 雑
三 百恵ちゃんいい日旅立ち嫁となる 不遜 雑恋
四 あたいはカルト合同祝福 吾人 雑恋
五 京都御所汗をかきかき蹴鞠の稽古 不遜 夏
六 避暑地の雅子さん月光の曲 吾人 夏月
七 北杜夫西岡武夫隆の里 不遜 雑
八 川崎尻手府中立川 吾人 雑
九 君知るやTPPはTPO? 不遜 雑
十 彼方の春はミーアキャットに 吾人 春
十一 朝イチでハワイへ花見雨降るぞ 不遜 春花
十二 結婚式は四月一日 吾人 春
(三)乱調
一 ナヘツネワンマンマン11-11-11 不遜 雑
二 認証番号666 吾人 雑
三 金日成スタジァム何かが起こる 不遜 雑
四 越冬地図から日本が消えた 吾人 冬
五 予言する三島由紀夫の雪女郎 不遜 冬
六 サロメ欲しがるヨハネの生首 吾人 雑恋
七 マエバリが取れて花嫁舌を出す 不遜 雑恋
八 絶対絶命危機一発 吾人 雑
九 中日の落合竜に秋の風 不遜 秋
十 顎が月の猪木ブータンに 吾人 秋月
十一 マフラーが赤から黄へと今年絹 不遜 秋
十二 失楽園で淳一ワイン 吾人 雑
(四)正調
一 もてもての人気野郎の竹夫人 不遜 夏
二 蝙蝠傘を杖にして立つ 吾人 雑
三 ジョン・ブルはイエローカードものとせず 不遜 雑
四 余計なことをウッドフォード 吾人 雑
五 流行のムショで花見か御曹司 不遜 春花
六 春はひらひら銭はゲバゲバ 吾人 春
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ネット新連句「秋祭」(四)六
スタート 平成二十三年八月十一日
ゴール 平成二十三年十月二十五日
メンバー 吾人(B)・不遜(B)
(一)正調
一 老人と子供と多し秋祭 虚子 秋
二 ひとり歩きと後の夕月 吾人 秋月
三 新走リ爆々爆笑二人連(シテ) 不遜 秋
四 あの志ん生がニュースを読んだ 吾人 雑
五 狢ギャグ正心誠意もう駄目だ 不遜 冬
六 ペンより軽く撫でる液晶 吾人 雑
(二)破調(破調も可)
一 タブレット片手にモーセアッパッパ 不遜 夏
二 ステテコ一枚核燃料棒 吾人 夏
三 姫事は秘め事にして二人事 不遜 雑恋
四 三浦皇成ハシッテホシーノ 吾人 雑恋
五 綱引へ琴奨菊のがっぷり寄り 不遜 冬
六 上手下手の差し替え神事 吾人 雑
七 国会の顔ぶれ一新委員会 不遜 雑
八 判決です元秘書御三方 吾人 雑
九 絽羽織の沢瀉(おもだか)屋に月燦々 不遜 夏月
十 恩讐の彼方浜木綿咲く 吾人 夏
十一 被災地に年々歳々の花万朶 不遜 春花
十二 蛙ざわざわ笑う里山 吾人 春
(三) 乱調(乱調も可)
一 「暴排」という朧条例全国施行 吾人 春
二 テレビ朝ドラ「おひさま」終わる 不遜 雑
三 平の清盛こんな平成誰がした 吾人 雑
四 野田の泥鰌に笹掻き牛蒡 不遜 夏
五 苫小牧、大阪、博多、夏の鯨ひとり旅 吾人 夏
六 園遊会に二号と一緒 不遜 雑恋
七 朕も「ゴール、ゴール」と喚き散らして 吾人 雑恋
八 柳ジョージのノリが耳底に 不遜 雑
九 手際よくレジ嬢ピッピッ冬木立 吾人 冬
十 団塊輩ラーメン完食 不遜 雑
十一 月見句会マツコデラックスが座ってる 吾人 秋月
十二 お不動さまに白頭翁寄る 不遜 秋
(四)正調
一 のべつ喋くりめ躓く紅葉坂 吾人 秋
二 ネズミに殺さるカダフィ大佐 不遜 雑
三 下水から高いレベルの放射線 吾人 雑
四 指名手配のビラがヒラヒラ 不遜 雑
五 花筏渦にのまれて淵の底 吾人 春花
六 春風駘蕩鼻毛茫々 不遜 春
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ネット新連句「世界一」(四)六
スタート 平成二十三年七月二十三日
ゴール 平成二十三年八月十一 日
メンバー 吾人(B)・不遜(B)
(一)正調
一 炎天下なでしこジャパン世界一 不遜 夏
二 思い知ったか暑い友達 吾人 夏
三 アナログの放送終わる正午にて 不遜 雑
四 日がな一日砂嵐見る 吾人 雑
五 月が出た酷いよ酷いよ目の病気 不遜 秋月
六 儘にならぬはボケに黄落 吾人 秋
(二)破調
一 支那素秋万里之長城新幹線 不遜 秋
二 十三億のドミノ倒し 吾人 雑
三 加藤茶の再婚ニュースお笑いか 不遜 雑恋
四 蔦屋のAVは絡み専門 吾人 雑恋
五 好き者の足に飛びつく夜の蛭 不遜 雑恋
六 原爆ドームに立つ蚊柱 吾人 夏
七 桐生では炎天松田の葬儀也 不遜 夏
八 日本男児よ能登鬼太鼓 吾人 雑
九 菅に雪月も上るぞ茶番劇 不遜 冬月
十 泉も沢も冬枯れの中 吾人 冬
十一 叢雲の花に嵐とあいなりぬ 不遜 春花
十二 赤紙知らぬ猫の春眠 吾人 春
(三)乱調
一 足攣った先に吊橋春の山 吾人 春
二 烟もくもくあれは狼煙か 不遜 雑
三 瓦礫の下ぐらい堂々とタバコ喫わせろ 吾人 雑
四 萬田某女旦那白帷子 不遜 夏恋
五 大富豪色恋沙汰は日焼け好き 吾人 夏恋
六 あわれロリコン茶は狂ったのだ 不遜 雑恋
七 韓流よお台場よ包囲されたり 吾人 雑
八 日本に潜伏カダフィ大佐 不遜 雑
九 越前の辛み大根抱え二枚目逝く 吾人 冬
十 引退か冬眠か島田紳助さん 不遜 冬
十一 なんでやねん渡世の月が目に沁みる 吾人 秋月
十二 永田町には毒茸蔓延 不遜 秋
(四) 正調
一 この国に傘が要るかも秋の空 吾人 秋
二 泥鰌が出たぞ駅前野田だ 不遜 夏
三 承認の天皇陛下ちょいトイレ 吾人 雑
四 歌詠み止めて幇間となる 不遜 雑
五 都庁へは花の大江戸メトロ線 吾 春花
六 失言「死の街」大臣春尽く 不遜 春
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ネット新連句「ノーモア三・一一」(四)六
スタート 平成二十三年五月十六日
ゴール 平成 年 月 日
メンバー 吾人(B)・不遜(B)
(一)正調
一 ノーモア三・一一チキンチキントラトラトラ 吾人 春
二 みちのくあづまはるのわたつみ 不遜 春
三 夕霞放射物質吸込みて 吾人 春
四 放牧の牛のたりのたりと 不遜 雑
五 星月は天の穴よと人曰く 吾人 秋 月
六 物の音澄めば捗る論語 不遜 秋
(二)正調
一 晩秋の仕舞い忘れし古簾 吾人 秋
二 下界下れば些事にうんざり 不遜 雑
三 句会にてお待ちしてます富士額 吾人 雑 恋
四 茶番劇して不倫は止めず 不遜 雑 恋
五 おかあちゃん生きてるあかし立ててくれ 吾人 雑 恋
六 もう何もすなと褌に卍 不遜 雑 恋
七 フクシマへ団扇振ります夏の月 吾人 夏 月
八 管は入院脳熱中症 不遜 夏
九 ご不用なら壊れていてもかまいません 吾人 雑
十 この科白やらコロンボ刑事(?) 不遜 雑
十一 「暫」の見得を切ったり花歌舞伎 吾人 春 花
十二 粋な銅像燕行き交う 不遜 春
(三)正調
一 霞目にスカイツリーもぼんやりと 不遜 春
二 だよおっ母さんあれ二重橋 吾人 雑
三 感動す管どうものの一本釣り 不遜 雑
人の道より神の声きく 吾人 雑
五 モンゴルに核処分場凍つ果つる 不遜 冬
六 ヒマラヤ越える鶴の編隊 吾人 冬
七 熊襲より吉里吉里吉里の美人妻 不遜 雑 恋
八 お嬢さんダメそこ茄子畑 吾人 夏 恋
九 好き者の山本モナの相棒か 不遜 雑 恋
十 逆立ちすればルナは満面 吾人 秋 月
十一 一人去りまた一人去り秋の風 不遜 秋
十二 梯子を伸ばし天の川見る 吾人 秋
(四) (正調)
一 オオカミにストレステスト馴染まない 不遜 冬
二 どてら美人のコンクールない 吾人 冬
三 独撃破なでしこジャパン見事也 不遜 雑
四 やるときはやるバックドロップ 吾人 雑
五 花盗人デュエットすれば仲直り 不遜 春 花
六 そっと戻して春は三吟 吾人 春

2010年11月23日(火)
昨日21日(日)、小田急新松田駅から乗り合わせたバスの中に、偶然、それもすぐ目の前の席に、岩崎元郎さんが同乗されていた。ありゃー岩崎さんもシダンゴ山かなと一瞬心踊ったが、連れの若い男女の話を聞いていると、彼たちはどうも鍋割峠へ向かう模様。バスは終点の寄に着くと、さっそく岩崎氏と六人の若い男女はウォーミングアップを始めた。それが二枚目の写真である。
