負けてしまった……


まあ、下を向くのは、まだ早いんだけどね。

言わないことじゃない、という思いが、どうしても払拭できないのだよ。


相手のコートジボアールには、ドログバという、カリスマ的なエース・ストライカーがいる。一方、わが方にはそういう存在が欠けている。

そこを、どうやって勝ち点取りに行くか、というのが、ザック監督に課せられた命題だったはずなのに。


1トップ大迫。これは正解。

足下の巧さ、つまりボールを奪われにくいという点や、ポストプレイの的確さは、一番買えるから。

でも、それなら、なぜ柿谷に加えて、大久保まで代表に呼ぶ?

サプライズ選出なんて言われたけど、それって裏を返せば、みんな彼の実力には疑問符つけてたってことじゃね?本人には気の毒だけど。


どうして、足下の欠点には目をつむって、高さなら世界レベルのハーフナー・マイクを呼ばなかったのか。

優等生を集めて競わせれば、誰か主席になるだろう、って世界じゃないんだよ。サッカーは。


なおかつ、相手は万全でなかった。

ドロクバはベンチ・スタート。ヤヤ・トゥーレは不調。

これじゃあ、まるで飛車格落ちで、勝っても素直に喜べなかったよな。


案の定、前半、本田△のゴールで日本先制。

これで勝ちが見えた、と思えたのだが、実は、日本代表にもうひとつの不安材料、つまり最終ラインが安定感に欠ける、という点に、もっと注意を払うべきだったね。

2010年の前回大会では、中澤、闘莉王という鉄壁のセンターバックだったが、今次は、吉田、今野のコンビかと思いきや、本番で今野が外された。

彼の高さ(178センチ)では不安だったのか?

森重も悪くはなかったけど、山口蛍に相当助けられてたじゃないか。


これでは、敵の反撃を完封して1-0で勝つのは難しい。

前半、相手の焦りも誘って、よく無失点で折り返した。

次の1点がどちらに入るかで、ほぼ勝負が見える、という後半だったのだろうね、きっと。


案の定、ドロクバの投入で相手が一挙に活気づいて、逆転負け。


逆転を許してから、大久保を投入したり、本田を1トップにしようとしたり、また戻したり、最後はもうデタラメ。百戦錬磨の監督でも浮き足立つのか、ワールドカップでは。


前にも書いたが、緒戦に負けた場合、1次リーグ突破は難しくなる。

けれど、次のギリシャも条件は同じ。


これで一段と面白くなった。

みんな、そう思うことにしようぜ!