●小川洋子とイラストレーター樋上公実子の合作「物語の忘れ物」


樋上さんのメルヘン的エロスなイラストに小川洋子が小説を加えた作品なんだけど、

トラウマになった。一回で、完全に。トラウマになった。

とくに「アリスという名前」がひどい。ほんとうにひどい。

ジムで泳いでる時に思い出して、全身寒痒くなった!!


小川洋子、好きだけど……

樋上公実子も好きだけど……


怖い。最低。


●写真屋 寺山修二


寺山の写真作品集だけど

写真はもちろんのこととして、タイトルがよかった、あとページデザイン!

「男と女の間にあるものはカメラ」

うーん

「色即ぜねれいしょん」まぁ悪くなかった!

確かに紋切り型過ぎる青春シーンがちょっと残念だったな

別れのシーンで海に飛び込んだり、ナンパした女の子たちが簡単に離れていったり(それもスイカを川まで食べたのが原因って、嘘くさい!)峯田さんと少年たちは接点なかったのに、たった三日で生涯の恩師みたくなったり

不自然な点は私にでもわかるくらいあった。


そのチープさはただの失敗だろうけど許せるな


なぜって昭和の古さや渡辺大地のダサさに似てるからかなぁ


渡辺大地からすれば、自分を変えられた歓喜や青春の興奮に酔いしれてるのだろう。

でも実際、人って大して変わらないよね 激変大学デビュー☆みたいなことしても本質あまり変わっていないのだよ


その進んでるようで止まってて、止まってるようで進んでる、そんな曖昧な思春期の成長を観ました


あと「すべてが上手くこと運ぶ」て意見もあるけど、オリーブが「ひげゴジラねん!」言ったときびっくりしたよ想定外でした。あと初恋の子、ライブ見に来なくてよかったです。


オリーブは性欲の象徴で、それを振ったのはやっぱいいと思う。


キャストがロック好きの人にはたまらないだろうな……

そう思うとロック好きの人にとっては物足りないかもしれません。ロック知らない人が見れば楽しめるけども。

主演は伽奈。その他、小林聡美、もたいまさこ、加瀬亮、ビー君など。


「めがね」も「かもめ食堂」も、だいすきだから。楽しみでした。

すき系だから過大評価してしまっていると思うけど。


「かもめ食堂」での、フィンランドの軽快でわくわくする感じ。あれはフードデザイン効果とキャストのおかげだと思うし、それに誤魔化されている、と言われればそれまでだけど、見てて良い感じ、似ていた。

やはり「プール」も食事がおいしそうなのと、タイのゆーるりゆらゆら感に映える神秘さが良かったんだろうな。

神秘さって宗教要素ももちろんそうだけど、例えば

伽奈の、小林聡美へのギスギスした感じ。堅いし。加瀬君と何かあるのかドキドキさせるし。笑わないし。リラックスした空間での、そういう緊張感が軸になってるというか。「見てて良い感じ」って全く説明できてないけど(笑)

音も良かった。水の音。

小林聡美のすばらしい歌。

照れながら歌うBee。

伽奈の細い脚。


あんまり、母娘関係に深くこだわらなくてよいと思います。

限られた旅路だけで味わえる解放感とか、自分のことを人ごとみたく置いておける脱力感とか、たそがれを味わえれば。


追記 最近、ハンバートハンバートが熱いです。