かねてから、評判の みどり寿司チェーン「鮨松」立川に
行ってまいりました。
もう、ギャルとは言えないけれど、美しい女性ダイバー達に
どんな、鮨が旨いのか・・・
こんなことは、私が語れる筋合いではありませんが、
元、マグロ釣りの漁師としては、どんなマグロに「高値」(市場において)
がつくのかを紹介したい。
高級料亭などに使われる、冷凍ではない生鮮マグロは、
沖で釣れると、確か真水4、海水6、マイナス1度の液体の船倉
に「ドブ漬け」される。 何故だか知らないが、鮮度や肉の成熟を
良くするのはこの温度らしい。
満載して入港が基本ではあるが、いい魚(ホンマグロ)が最終日に
獲れてしまえば、その魚の成熟が進むまでは、沖で数日、過ごすことも
ある。 新鮮な魚が「高値」ではなく、魚の目利きさんたちは、その辺
のところまで良く見ている。
ホンマグロの脂の乗りは、大きければ大きいほど良いとされている。
・・・・が、500キロのマグロに高値がつかず安く買いたたかれる理由は、
マグロ自身の熱で中心近くの身が焼ける可能性が高いという、つまり表面は
良い肉でも、中心まで速く冷やしきれずに、肉が悪くなるのと、自分の体重で
船の下になった側の身が痛むことによる。
したがって、一番高値がつくのは200キロちと超えたぐらいで、
良いもので、キロ2万円くらいだったかな。
そんなマグロを手で引っ張って、船の上から顔をおがんだ日には、
手足が震えて、心臓がキンコンカンコン鳴っていたのを思い出す。
「みんな、早くモリを突いてくれ! 逃がしたら、えらいこっちゃ。」
最近は「ブランド マグロ」が登場した。
マグロのイブ・サンローラン?
大間のマグロである。大間で獲れたというだけで、肉の良し悪しに
かかわらず、破格の値段が付いてしまう。
大間のマグロというだけで、高くても飛びつく消費者が多いせいだろう。
はえ縄船の漁師に言わせると、
「いい魚獲れたって、あんなやって船にくくりつけて、海を引っ張って
きたんじゃ、だめだべ。」 ・・・しかし、高く売れる。
どちらにせよ、我々の口に入る代物ではない。
で・・・、どんな鮨が旨いのか?
どこで食べるか・・何をたべるか、ではなしに、
誰と食べるのか・・・そこが大切
好きな人や、好きな仲間とならば、
サバやカワハギ(ごめん君たちに恨みはない)を
食ったって 美味い。
・・・さて、次はいつ 美味い鮨が食べれるだろうか。