お昼にテレビをつけたら
NHKののど自慢大会をやっていた。
この番組ってまだ続いているんだ。
すごく昔からあったような気がするけど
テーマ曲も変わってないし
歌のうまさを鐘を鳴らして評価する
というシステムも変わってない。
そして何といってもオケが生演奏。
バンドの人たちは見ただけでベテランぞろい。
ベースもギターも座って弾いていている。
この番組で何十年もずっと演奏しているのだろうか。
出演者は
司会の人から紹介されたら
自分でマイクを持って
「1番!」などと番号を言って
名前を言ってから歌う。
俗世間とは隔離された健全で清らかな世界。
こんな世界がまだ存在していることにほっとする。
『のど自慢』という言葉がまだ失われていないことにも。
☆彡
聞いていてびっくりしたのは
どの人もすごくうまいこと。
キンコンカンコンキンコンカンコーンという満点の鐘が
何人もの人に鳴らされていた。
鐘1つとか2つの人もとても上手だった。
山形の人がうまいのか
今の人ってみんなこんなに歌がうまいのか。
昔は歌がうまい人って
10人のうちに1人いるかいないかだった。
カラオケで練習できるという環境が当たり前になって
うまい人が増えていったのかな。
歌唱法もひと昔前とは変わっていて
特に若い人はみんなミックスボイスが上手になって
今は男の人でも女声で歌うことができる人を
時々見かけるようになった。
ともかくしばらく見ないうちに
のど自慢大会もレベルが上がったんだなと思った。
5分くらい見てやめようと思っていたのに
ついつい引き込まれて最後まで見てしまった。
☆彡
最優秀賞を決めるのに
みんな甲乙つけがたくて
誰がとってもおかしくないレベルだった。
結果
介護福祉士の男性が賞をとったのだけど
「お年寄りに勧められて出た」
と言っていたので
レクリエーションで歌って
みんなを楽しませていたんだろうなと
その様子を想像して
ちょっとほっこりした。
☆彡
以前、私の尊敬する"蛙亭"のイワクラさんが
ルームシェアをしている他の人たちが寝た後に
ひとりで片付けや掃除をしているところを
テレビでやっていて
「どうしてそんなことするんですか?」という質問に答えて
「賞レースなどで
面白い人というのは実力のレベルはもうほとんど同じ。
だったらどういう人が賞をとれるかといったら
それは運だと思う。
だから普段から徳を積むようにしている」
というようなことを話されていた。
何かそんなことをふと思い出してしまった。
ちなみに
昔読んだ蛭子(能収)さんのマンガでは
競艇で1位になるのは
みんなの強力な念がいちばん集中した人
みたいな内容のがあった。
そういう影響が実際にあるのかないのかは
見えない世界のことなので誰にもわからないけど
ふだんの心がけとして
自分の良心にそぐわないことはしないようにしよう
なんてことを思った
雨の日曜日の
静かで平和な午後だった。