こんにちは。
【人生】なんて大袈裟にすみません。
久しぶりに遊園地にでも行こうか、
ってなりまして
前日から何度も天気予報と睨めっこしていたふたり。
祈りは空には遠く届かない。
お天気と他人の心はどうにもならない自分の無力を知って
人は生きていきます。
晴れだと暑いし眩しいから曇りくらいがちょうどいい、なんて
さっきまで喜んでいた薄曇りの空が真っ暗になった。
次は私達の番、…
というところで本格的に降り出した雨
時速75kmだというジェットコースターの速度が
そのまま雨の粒が顔に当たる速度となる
痛い、寒い
普段とは違う絶叫は
マスクの下で割れそうに食いしばった奥歯の隙間から漏れ出してしまう。
コロナ禍で絶叫は禁止されています
急降下 急旋回で重くのしかかるGのうえに
雨と風の猛威も襲い掛かる
速度を高めながら進む
水平ループとコークスクリューは
コースター自体に動力を持たない機体の
位置エネルギーと
運動エネルギーで 巨大な龍のごとくおおきな
動力となる。
乗車している私の体重もまたエネルギーにコミットできてるはず
いつもよりもずっとドキドキする絶叫できない絶叫マシン
髪を振り乱し ずぶ濡れになって
ガクブルの足取りでマシンを降り立つ私をみて
「ねえ、やっぱり乗るの止めようよ」
並んでいた男の子が恐怖に怯えた目で
お父さんらしき人の袖を引っ張っている。
(こうして少しずつオトナになるんですね)
帰り道
「元の道で戻れなくなっちゃった」
とカーナビを見ながら眉をさげるけんちゃん。
困ったときのその癖がなんだか可愛くて
私をほっこりした気持ちにさせてくれる。
いいのよ、
あなたとならどこまででも楽しんで付き合うよ
予定通りに行かないこともまた
新しい道を探せるチャンスだから。
雨さえ楽しめるのならきっと
人生はドキドキで溢れています
この後えらいパーマ頭みたいになったことは秘密です